一流はこうやって賢く「言語化」している! “言いたいことがわからない” ときにすべき3つのプロセス

一流の人がやっている言語化のプロセス01

「周囲に対して説得力のある話し方ができない」
「何かを説明しようとしても、まわりくどい言い方になってしまう」
このように、言語化がなかなかうまくいかないと悩んでいる方はいませんか?

ビジネスの場面では、「頭で考えていることを最適な言葉へ変換できる」という言語化の素質が特に重視されます。そして、「一流のビジネスパーソン」と呼ばれる人は、言語化が大の得意。今回は、彼らが実践する言語化のプロセスを3つ紹介します。

【方法1】事象の「共通要素」をつかむ

ヤフー株式会社マーケティングソリューションズ統括本部マーケティング本部長を務める井上大輔氏は、言語化のプロセスを4つのステップに分けて挙げています。「人事担当者が採用方針を上司へ確認するために『理想の新入社員』について言語化する」というケースを例に説明していきましょう。

ステップ1:さまざまな事象をよく観察する

対象となる物事をよく理解していなければ、言語化の際に適切な言葉を選べません。そこで必要なのが「解像度」という能力です。「理想の新入社員」とはどんな特徴を備えた人なのかを、これまでの経験や人の話を参考に具体的に考えていきます。

  • コミュニケーション能力が高く、同じチームの人の動きをよく見ている
  • 一度教わったことについては自分で対応ができる
  • 上司に言われるがままではなく、自ら仕事をつくり出そうとする

ステップ2:複数の事象から共通点を見つけ出す

次は、上で挙がった事象に共通するポイントを見つけます。このステップで必要なのは「抽象化」の能力。複数の事象に共通する骨格の部分を抜き出して「本質」をつかんでいきます。

たとえば、理想の新入社員は「主体的に学習していく姿勢をもっている」といった具合に抽象化できるでしょうか。

ステップ3:話を伝える相手のことをよく理解する

このステップでは、伝える相手がどれくらいの前提知識をもっているかについて考えながら、さらに言語化をしていきます。その際に必要なのが「共感力」です。

自分のなかだけで完結させた解釈をそのまま伝えても、相手は理解できません。今回のケースであれば、上司は理想の新入社員について自分の考えをもっている可能性も考えられます。その場合、上司の意見についても事前に把握しておけば、自分が言語化しようとしていることを、相手がより共感できる内容に調整できるのです。

ステップ4:わかりやすく相手に表現する

実際に相手へ伝える最後のステップでは「表現力」が必要です。相手が理解しやすいよう、必要があれば言い換えたりかみ砕いたりして言語化しましょう。今回のケースでは、具体例を用いたり論理構成に気をつけたりするとわかりやすく説明できるはず。

たとえば、「新入社員はまだあまり経験がないからこそ、即戦力となるために成長が求められます。したがって、理想としては上司や先輩から教えられたことをすぐ吸収しようと努力したり、自ら積極的に仕事から多くのことを学ぼうとしたりする姿勢をもった人を新入社員として迎えたいと思います」といった具合になりますね。

一流の人がやっている言語化のプロセス02

【方法2】「自分の内面」に着目する

『言語化力』の著者でありThe Breakthrough Company GO代表の三浦崇宏氏は、言語化に慣れていない人が練習するべき4つのステップについて解説しています。ここでは例として、「転職をしようと考えているもののまだ不安のあるビジネスパーソンが『転職のメリット』について言語化する」ケースを考えてみましょう。

ステップ1:スタンスを決める

物事に対するスタンスを最初に決めると、思考が自然とクリアになります。スタンスを決めないと、言語化の方向性がブレて、何を言いたいのかわからなくなってしまうからです。まずは、物事に対して自分が好きなのか嫌いなのか、あるいは賛成なのか反対なのかを確認することから始めてみてください。

たとえば、「転職のメリット」について言語化するにあたり、実際に自分のまわりで転職した人の話を聞いてみましょう。話を聞いて、転職が有力なひとつの選択肢であると感じた場合、賛成のスタンスをとっていると言えます。一方、いまの会社に所属し続けたほうがよいという思いが強い場合は、転職に反対のスタンスです。今回は、賛成のスタンスで進めていくことにしましょう。

ステップ2:本質をつかむ

三浦氏は、物事の本質をつかむにあたり、表面的な事象だけでなくその構造も一緒に理解するべきだと伝えています。そのためには、固有名詞や時系列などは無視して、行為と現象と関係性だけを抜き出すプロセスが欠かせないとのこと。

先ほどの例について、引き続き考えてみましょう。たとえば、「大手企業のA社から、大きな成長が期待されるベンチャー企業のB社へと転職し、エグゼクティブマネージャーとしてプロジェクトを成功させた」という話を聞いたとします。この話からは、「転職すると、責任あるポジションでキャリアを大きく展開できる可能性がある」という構造を抽出できるはず。この構造を念頭において、次のステップへ進みます。

ステップ3:感情を見つめる

前のステップで行為と現象と関係性を抜き出し本質をつかめたら、次は自分の内面へ目を向けます。内面へ目を向けると言っても、単なる感情の喜怒哀楽にとどまらず、「今後も期待している」「誰かに共有したい」といった希望や意見も含め、幅広くとらえて深堀りしてみてください。どうしてその気持ちを抱いたのかを徹底的に自問することで、思考がさらに整理されていくはずです。

前述の例から話を進めると、「転職によってキャリアアップの可能性が生じる」という本質を抽出したときの、自分の感情を探ります。もしかすると、「自分の可能性を信じて転職したい」という気持ちが生じているかもしれません。その感情についてさらに自問していくと、「いまの職場環境では自分の望むキャリアを得られず不満がある」といったように、自分の置かれている状況や考えていることをうまく整理できるはずです。

ステップ4:言葉を整える

言語化したものを他者へ伝える場合、相手やその場の雰囲気に合わせて言葉を調整しなければなりません。もし相手へプラスの印象を与えたいなら、「〇〇は重要ではない」といったネガティブな表現ではなく、「〇〇は今後重要となる可能性がある」といったポジティブな表現で言葉を調整できます。

たとえば、相談している友人に対して「転職のメリット」を説明するなら、自分の意思が固まったことが伝わるような言葉選びができるでしょう。「いまの職場では理想のキャリアを見込めない。転職して高いポジションで仕事ができたら、キャリアの選択肢をきっとさらに広げられるはず」といった感じで言語化してみてください。

一流の人がやっている言語化のプロセス03

【方法3】「思考の軸」を立てる

『頭の中を「言葉」にしてうまく伝える。』の著者であり、大東文化大学文学部准教授の山口謠司氏によると、言葉にして伝えるのが難しいと感じたときに有効な2つの思考ステップがあるそう。ここでは「営業の仕事に携わる人が、商品をセールスする際に自分の考えを言語化する」ケースを考えてみましょう。

ステップ1:思考を明確にする

山口氏は、思考の整理方法として、「軸を2つ立てて考える」ことをすすめています。たとえば、今回のケースなら、「商品の価値・内容」と「顧客にとってのメリット」の2つが挙げられるでしょう。

自分の考えが相手に伝わって初めて「言語化」は達成されます。軸を2つに絞ることで、余計な情報をシャットアウトし、本当に伝えたいことを厳選できるのです。

ステップ2:5W1Hを使って言語化する

次のステップでは、実際にアウトプットの訓練をします。山口氏によれば、「5W1H」を意識しながら、全部で40字以内の言葉で簡潔にまとめるとよいのだとか。「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どのように」という情報を明確化することによって、物事を具体的に整理し伝えることができるのです。

今回の例では、「このプランでは、4月から家族全員のスマホで50GBのデータ容量をシェアできます」といったように、簡潔にわかりやすく顧客へ伝えることができるはずです。

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言語化能力は、ビジネスパーソンに求められる重要な資質のひとつ。言葉をうまく使うための練習を普段からしておきましょう。

(参考)
東洋経済オンライン|言語能力が足りない日本のビジネスパーソン
AdverTimes|言語化ブームからマーケターは何を見るべきか?【Adver Times Day 2019 Spring】
type|『言語化力』を要約! ‟言葉”という武器は、世の中を変えることができる
リクナビ|自分の考えを相手に伝えるのが苦手な人必見!頭の中を「言葉」にしてうまく伝える5つのステップ

【ライタープロフィール】
YOTA
現在、大学の法学部にて法律を専攻中。哲学や心理学にも興味があり、個人的にアドラー心理学を学習中。趣味は音楽を聴くことやお笑い鑑賞。

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