4月は、会社に入社したり、部署を異動したり、学校やクラスが変わったりと、なにかと慌ただしいですよね。それと同時に、4月は多くの人がやる気に満ち溢れている月でもあります。年度の始めなので、新しいことにチャレンジしよう、今年度はこれを頑張ろうといった意欲が上がりますが、無理に頑張りすぎるのは良くないようです。今回は四月病についてご紹介します。
四月病とは
四月病の症状には、次のようなものがあります。
新年度の始まりと共に、「今年こそは◯◯を本気で頑張ろう」と意識が高まってしまう軽い躁状態や、年度の変わり目の慌ただしさや気温の急な上昇から来る一時的な体調不良などがある。
(引用元:Hatena Keyword|四月病)
何かを頑張ろうと決意し、モチベーションが上がることは非常に良いこと。なぜなら、何事も継続して頑張ることによって、より上の境地へ到達できたり、目標を成し遂げられたりするからです。しかし同時に、そのやる気は4月特有のものだということを認識しておく必要があります。
例えば、四月病の大学生は、自分のキャパシティーを超えた数の講義を登録してしまったり、普段では絶対に選ばないような難解なゼミや講義に登録してしまったりします。普段の毎日の過ごし方を忘れ、新年度特有のやる気の高さだけに判断を任せてしまうと、のちのち挫折する可能性が高いのです。
それは社会人でも同じことで、自分のキャパシティーをはるかに超えた仕事を、後先考えずいくつも引き受けてしまう、などの例が挙げられます。そのときは「これを機に成長するぞ」などと意欲に満ち溢れていても、あとで自分が苦しい思いをすることになってしまうのです。
軽い鬱状態になることも!
また、四月病によって、躁状態ではなく軽い鬱状態になることもあります。
新年度は多くの人がポジティブかつ高いやる気をもち、目標を新たにしたり、頑張ろうと決心する時期。そんな他人の様子を見て、それに比べて私は……と落ち込んでしまうケースが、軽い鬱状態にあると言えます。このケースは、他人と自分を比べてしまいがちな人に多く見られます。他人が頑張っていないときには相対的に自分が頑張っているように感じられ、自己肯定感を得やすいのですが、逆に他人が頑張っているのを見ると自分の頑張りに対する自信を無くしてしまうのです。
四月病予防&対策のポイント
では、どうすれば四月病を予防、対策できるのでしょうか。
まず挙げられるのは、定期的にセルフチェックをすること。年度の始まりは、気分が高揚して、普段の自分通りに物事を考えられないことも多々あります。まずは、四月病の症状を認識し、それにあてはまってないかチェックすることが必要でしょう。そうすることで、自分の限界を超えた仕事や講義を自ら大量に抱え込んでしまう、という心配が少なくなります。
次に挙げられるのは、リラックスタイムを意識的に作る、ということ。春は、新しい環境で新しい人たちに囲まれるという機会が多く、疲れが溜まりやすい時期。しかし、四月病特有のポジティブさややる気の高さによって、疲れが溜まっていることに気がつきにくいのです。そのため、体に負担がかかってしまい、それを放置しておくと体調不良にも繋がってしまいます。よって、春には、「自分が思っているより自分は本当は疲れているのだ」ということを頭に置いておくことが重要です。
さらに、周りのやる気の高さを見ることで軽い鬱状態になってしまう人は、他人と比べずに自分を評価できるようになることが大切です。他人との相対評価で自分を評価するのではなく、自分の頑張りは自分だけの基準で評価してあげましょう。
*** いかがでしょうか。四月病の症状に思い当たる節はありませんでしたか。もし思い当たった方は、ぜひゆっくり休息をとる時間を設けてみてください。
しかし、四月病を必要以上に警戒する必要はありません。四月病になっても、時間が経てば治りますし、モチベーションややる気を高く持ち、自分の無理のない範囲で活かすことができれば、それは非常に良いことです。ただ、四月病のせいであとあと大変になることがないようにだけ、気をつけてくださいね。
参考: Hatena Keyword|四月病 Yomeishu|“四月病”にご用心!! Medical Blog|4月病とはどんな症状・意味?大学生は注意!対策するには?