言霊という考え方があります。 言葉には霊が宿っていて、行動や考え方にまで大きな影響を与えているという考え方ですね。
今回は、そんな言葉の中から、勉強や仕事に悪影響を与えるとされているものをご紹介します。 このなかに、自分の口癖があった方は要注意ですよ。
「やればできる」
この言葉、口に出してはいなくても、心の中ではそう思っている方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 ですが、この口癖は、成功を妨げてしまうNGワードだったのです。
人にはできないことがたくさんあります。それをできるようにするためには、まず自分が出来ないことを認めなければいけません。 ですが「やればできる」というワードは、この自分が出来ないことを認める、というステップを妨げてしまっています。
「できないことを認める⇒改善策を探す」という前提がそもそも成り立っていなくては、それをいつまでたっても克服できないのは当たり前ですよね。 克服したい、できるようになりたいことがあるのなら、「今はできない」ということを潔く認めてしまいましょう。 成長への第一歩です。
「今回の失敗はたまたま」
失敗をたまたまと思いたい気持ち、わかります。普段や練習の時ならできる、でも今回はたまたまたまたまできなかったんだ……。 ですが、その失敗がたまたまでなかったことは、あなたが一番よく分かっているはずです。
メジャーリーガーのイチロー選手はこんな言葉を言っています。 「やれることはすべてやりましたし、どんなときも手を抜いたことは一度もなかった。やろうとしていた自分、準備をした自分がいたことは誇りに思います」(参考:GENKIPOLITAN イチロー選手のこと。 )
全力で努力しきった人は、結果を自分が左右できないことを知っています。どれだけ頑張っても、他の条件などによって、常に成功するわけではないことを身をもって体感しているからです。
これだけ努力しているイチロー選手ですら、失敗することはあります。失敗とはある意味必然なのです。
そのうえで、失敗したときに「たまたま失敗した」とあえて口にすることは、あなたの成長を止めてしまいます。失敗したときに、その失敗が、たとえたまたまであったとしても、何が原因だったのか、自分に改善できることはなかったのかを考え、次につなげるようにしましょう。
「たまたま失敗した」と口に出し、原因究明をやめてしまうと、いつしか防げる失敗すらも防げなくなってしまいますよ。失敗を「たまたま」にするコツは、失敗を「たまたま」と思わないことです。
「時間がない」
この言葉は、自分の管理能力の甘さを表す言葉としか言いようがありません。「時間がない」と後回しにしたこと、あなたのなかで優先順位の低いものではありませんか? 例えば、提出期限の迫ったレポートと、編みかけのマフラーがあるとします。そのようなとき、ふつうはレポートを優先しますね。ここでは、編みかけのマフラーの優先順位は低いと考えられます。
あなたが、「時間がない」と後回しにした仕事や勉強は、この編みかけのマフラーと一緒です。今は緊急でもないし、優先順位も低いし後でいいや……ですが、冬になって困るのはあなた自身です。明確に優先順位をつけていないので、「時間がない」と後回しにしてしまい、結果取り返しのつかないことになってしまいます。 「時間がない」と自分が言い訳していたら、そこでしっかりその仕事や勉強の優先順位を確認しましょう。そのうえで、後回しにするなり、期限を設けるなりしないと、いつまでたっても終わらせることが出来ませんよ。
どうでしたか。この中にあなたの口癖はありましたか? 人間はいつからでも変わることが出来ます。もし、口癖があったとしても、今日から成長できるチャンスです。ぜひ積極的になおしていきましょう!
(参考文献) 「野村克也の人生論 この一球」 野村克也著 GENKIPOLITAN イチロー選手のこと。 Neue Fahne 「忙しい」「時間がない」という言葉は愚かさの証明