「デキる人=〇〇を楽しめる人」はたった2割。8割のデキない人にならないために、高めるべき力

井上一鷹さん「成果を挙げられる環境づくり」01

デキる人とデキない人の差を生むものは、時代によって大きく変化していきます。それこそ、コロナ禍によって時代が大きく変わりつつあるのがいまです。今後、デキる人とデキない人の差は何によって決まるのでしょうか。株式会社Think Lab取締役の井上一鷹(いのうえ・かずたか)さんは、自由を楽しむという姿勢がその答えだと言います。

構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人

コロナ禍によって働き方の自由度が上がった

長引くコロナ禍によって、ビジネスシーンはさまざまな影響を受けました。「働き方」に対する影響で言えば、ひとことで「自由度が上がった」と私は見ています。テレワークが急速に普及し、働く場所も自由なら、働く時間の自由度も増しました。

そして、ビジネスパーソンに目を向けると、そうしてもたらされた「自由を楽しめる人」と「自由を楽しめずに苦しむ人」に二分されたのではないでしょうか。みなさん自身はどうですか? 私のまわりにも、「コロナは本当に大変だけど、働き方を選べるようになった点では正直よかったよね」と、いまの働き方を楽しんでいる人がたくさんいます。

私の体感としては、「自由を楽しめる人」が2割、「自由を楽しめずに苦しむ人」が8割といったところでしょうか。そして、これからの時代に活躍できる人は、前者の2割の人たちです。

これまで、いわゆるデキる人とデキない人の差を生んでいたのは「スキル」でした。大学を卒業して就職すれば、同期たちと同じデスクとパソコンを与えられ、同じ「環境」で仕事をします。つまり、環境が固定されていたわけです。そのため、差を生むのは、どんなソフトをどれだけ使いこなせるかとか英語力といったスキルだったのです。

ところが、働き方の自由度が上がると話は変わってきます。もちろん、スキルが重要であることは今後も変わりません。しかし、アウトプットというものは、「スキル×環境」という掛け算で生まれるものですから、どんな場所でどんなデスクで仕事をしてもいいと自由度が上がった途端、「より成果を挙げられる環境を自らつくり上げる力」の重要性が急激に上がるのです。

井上一鷹さん「成果を挙げられる環境づくり」02

仕事環境についての、「自分だけの正解」を探し続ける

ここで注意してほしいのは、スキルとは異なり環境の場合には「人によって正解が違う」という点です。

スキルの場合、英語はできないよりできたほうがいいし、パワポを使えないより使えたほうがいい。これらのことは、人によって違いがあるわけではありません。

でも、環境の場合はそうではないのです。どんな場所でどんなデスクでどんな椅子に座って仕事をしたほうが集中できて、なおかつ成果を挙げられるのかは、個人によってまったく異なります。そう考えると、それこそ「自由を楽しめる」ことが重要になってきます。

集中を阻害する因子にはさまざまなものがありますが、「飽き」もそのひとつです。集中が切れるとき、多くの場合、脳は本当に疲れるところにまで至っていません。それまでに、同じ環境でひとつのことに集中するということに、脳が飽きてしまっただけと考えてください。

そのことを前提にすると、脳が飽きることがないよう、「こういう環境で仕事をしたらもっと集中できるかもしれない」と、自分自身を実験体にして常に新しい取り組みを続け、かつそれらの結果を振り返ることも楽しむ——。そういう姿勢が重要になってくるでしょう。

井上一鷹さん「成果を挙げられる環境づくり」03

成果を挙げるための環境づくりを応援してくれる企業を選ぶ

そう考えると、今後は転職などを考えるときにも、そういった実験的な姿勢に対して投資をしてくれる企業を選ぶことも重要になってくるかもしれません。

企業運営の構造から見た場合、これまでのビジネスパーソンは、オフィスの賃料といった職場環境を整備するために勤務先が支払う費用を天引きされたかたちで給料を受け取っていました。都内の大きめのオフィスの賃料の場合、社員ひとりあたり7万円くらいが相場だと言われています。

ところが、コロナ禍によってテレワークが普及したことで、オフィスの縮小化がどんどん進んでいます。これまで必要だった通勤手当も必要なくなりました。そうすると、それら不要になった費用を社員に先に与えて、それぞれが成果を挙げやすい環境を社員自身でつくれるような仕組みを考える企業も出てくるはずです。

どうせ働くならそういった企業を選びたいですよね? テレワークを推奨しておきながら必要な経費を与えてくれない企業よりも、オンライン会議をよりよいものにしたいと考えていいマイクやカメラを買ったなら、その費用を負担してくれる企業を選びたいのは当然のことです。

これからも組織に属するビジネスパーソンとして生きていくのなら、自分自身で自由を楽しみながらより成果を挙げられる環境をつくっていくことも大切ですが、そういう姿勢を応援してくれるような企業を選ぶという視点をもっておくことも、今後は重要になってくると思います。

井上一鷹さん「成果を挙げられる環境づくり」04

【井上一鷹さん ほかのインタビュー記事はこちら】
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【プロフィール】
井上一鷹(いのうえ・かずたか)
1983年、東京都生まれ。株式会社ジンズ執行役員。JINS MEME事業部事業統括リーダー兼株式会社Think Lab取締役。慶應義塾大学理工学部卒業後、戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトルにて大手製造業を中心に事業・技術経営・人事組織戦略の立案に従事後、株式会社ジンズに入社。MEME事業部、Think Labプロジェクト兼任。商品企画部マネジャーを経てJINS MEME事業部統括、その後、ワークスペース事業Think Labを立ち上げ取締役となる。Newspicksプロピッカー(キャリア・教育関連)。算数オリンピックではアジア4位になったこともある。著書に『深い集中を取り戻せ 集中の超プロがたどり着いた、ハックより瞑想より大事なこと』(ダイヤモンド社)、『集中力 パフォーマンスを300倍にする働き方』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

【ライタープロフィール】
清家茂樹(せいけ・しげき)
1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。

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