英語の勉強を続けるつもりでTOEICを受けた! 知識があれば役に立ちそうだと思い、頑張って勉強して資格の試験を受けた!
……ところまではいいけど、試験が終わった瞬間にぱったりとその勉強をやめてしまった、という経験はありませんか?
そんなあなたに、今日は「テストが終わってからも勉強し続ける」ための方法をご紹介しましょう。せっかく付いた習慣、崩したくはありませんね。
「続けるために」だいじなこと
人が何かを続けられる時、それは単なる偶然ではありません。「続けたい」「楽しい」「やらなければ」何かそう思わせる要素があるからこそ、続けられるもの。そして、その要素は科学的に検証されているものばかりです。
例えば、脳には「報酬系」と呼ばれるしくみがあります。これは、ものごとを続けられるか続けられないかを大きく左右しているのだと言われる部位。これに関して有名な実験があります。レバーを引くと、餌が自動的に転がり落ちてくる装置をケージにセットしておくと、マウスはすぐに学習し、継続してレバーを引き続けるようになるというのです。
なんだ、ネズミの話か、人間には関係ないじゃないか、と思われるかもしれません。ですが、ラットがレバーを押し続ける原因となった「ドーパミン」は人間の脳内にも存在するものですし、脳科学の知見を普段の勉強に生かすことは可能なのです!
それでは、テストが終わってからも勉強モチベーションを維持するための簡単なコツをいくつかご紹介しましょう。
1, 終わった次の日がキー
さて、勉強の話に戻ってみましょうか。
テスト後も勉強を続けられるか続けられないか、それはテスト終了翌日にかかっています。翌日には、何か一つだけ「ちょっと足りないな」と思う程度で構いませんから、一つ勉強に取り組んでみてください。例えば英語であれば、ラジオ英会話の講義を聞く、単語帳を開く、なんでも構いません。続ける時間も、20~30分と短いもので結構です。
脳科学の分野では、「とりあえずやってみる」ことは非常に大きなパワーを持っていることがわかっています。作業興奮という言葉をご存知でしょうか。掃除や勉強など、何か面倒なことを始めるのは非常に億劫ですよね。その代わり、一度始めてしまえばスイスイ進んだ、という経験がある方は多いかと思います。それは、脳の「やる気」「モチベーション」を管理する「側坐核」という部分が、ある程度刺激を受けないと動き出さないからなんだとか。
勉強も同じですね。一度脳のエンジンを切ってしまえば、再びかけ直すのは至難のワザ。ですから、エンジンを切らさないためにも、とりあえず何かをやってみる。別にその難易度や効用は問いません。本当に、簡単なことでいいのです。テスト翌日は続けることだけに主眼をおいて、勉強に取り組んでみてください。
(参考:東進ドットコム|作業興奮)
2, いかにしてドーパミンを出すか
冒頭でご紹介した実験室のマウスをもう一度思い出してください。彼ら(?)がレバーを押し続けることができたのは、脳内でドーパミンが放出されていたからでした。
我々の脳内でも、全く同じことが起こりえます。それは、何か目標を達成した時。テストで良い点をとれた時、売り上げ目標を達成した時、思わずガッツポーズが出てしまうシチュエーションを想像してください。あの時、脳内では「ドーパミン」と呼ばれる快感物質が放出されているんだとか。
そう、レバーを押し続けたマウスのように何かを黙々と続けられるようにするためには、ドーパミンがたびたび放出されるような「目標設定」をしてやればいいわけです。それも、できるだけこまめに達成できるような小さな目標がおすすめ。
例えば、使っているテキストの復習テストを自分で作ってみる。問題集の振り返りを1日何ページと決めてやってみる。資格試験なら、新たにテスト受験の日程を決めてしまうのもいいかもしれません。ドーパミンが分泌されるような目標設定を行ってみてください。
(参考:東京都健康長寿医療センター研究所|脳内物質ドーパミンのはたらき)
3, 例外を考慮してあげる
テスト後というのはモチベーションが下がりがちです。そんな時、風邪を引いてしまったり、仕事が忙しくなったりして勉強継続が困難な状況に陥ったら、どうすればいいのでしょうか。余計やる気がなくなって、勉強が続かなくなってしまいそうですよね。
東大法学部を首席で卒業後、財務省に入省、現在では弁護士として活動している山口真由さんは、「ルールに抜け道をつくる」ことが大切だと語っています。風邪で辛い時、仕事が忙しい時でも必ず勉強する! という風に厳しい自分ルールを作ってしまっては、後でそれを守ることが苦痛になり、続かなくなってしまうというのです。
厳格なルールを設けていると、抜け道の機会を得られたら、とても幸福に思えてきます。(中略)厳格なルールを自分に課すと、必ず守れなくなったという方も多いのではないでしょうか。(中略)抜け道のあるルールの方が守り通せます。
(引用元:山口真由著(2014),『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある』,扶桑社.)
彼女は、司法試験の勉強の際「友人から三回遊びに誘われたら断らない」と決めていたのだそう。一回目、二回目は我慢するけど、三回目の誘いは絶対に乗る。あえてルールに抜け道を作ることで、かえってルールを守りやすくなったというのです。
もし仕事が忙しいなら、今日の勉強は1日10分だけにする。風邪を引いてしまったら勉強は諦める。それで構いません。自分に厳しくすることは大切ですが、それでは続くものも続かなくなってしまいますから。
(参考) 東進ドットコム|作業興奮 東京都健康長寿医療センター研究所|脳内物質ドーパミンのはたらき 山口真由著(2014),『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある』,扶桑社.