SNSやソーシャルゲームにしか使っていない……そんな人が多いかもしれないスマートフォン。
それ、正直言ってもったいないです。スマホを上手に使えば、「アイデアが湧いてこない……」という悩みがなくなるのに。
今日は、スマホを使って「アイデア王」になる方法をご紹介します。
アイデアは既存の要素の組み合わせ
斬新な企画や、人を動かすキャッチコピー。 社会に出ると、アイデア発想を問われる機会は格段に増えます。
しかし、学校で「アイデアのつくり方」を学んだ人は少ないでしょう。多くの人の「アイデアが湧いてこない……」という嘆きは、それが原因です。
しかし、「アイデアとは既存の要素の組み合わせである」ことに気づけば、アイデア発想はずっと楽になるはずです。これは米国伝説の広告マン、ジェームス・W・ヤングが残した言葉。彼の著書『アイデアのつくり方』の中の言葉です(参考:ジェームス・W・ヤング著・竹内均解説・今井茂雄翻訳(1988),『アイデアのつくり方』,CCCメディアハウス.)。
アイデアとは、魔法のように出現するものではありません。
発売当初は「アイデア商品」と言われた「ボールシャープ一体型ペン」だって、単なるボールペンとシャープペンの組み合わせ。洗濯機と乾燥機だって初めは別々でしたし、スマホは色々な機能を組み合わせた発明です。
何もない状態では、アイデアは湧いてきません。まずは、組み合わせの素材を集めましょう。
「気づきを貯める」ことが大事
筆者が行っているライターの仕事とアイデア発想には、多くの共通点があります。記事を書くとき、日常のネタを「組み合わせて」書く必要がありますから。
20年間で2,400件以上の取材・執筆歴をもつベテランフリーライターの山口拓朗氏は、文章を書くコツは「書く前の準備を欠かさないことだ」と語ります。そして普段から「メモ」を習慣にすると良いんだとか。
もちろん、こうしたアイデアは、そのまま「文章のネタ」としても使えます。つまり、メモからさまざまな着想を得て、オリジナリティに富んだ文章のテーマや切り口を見つけることができるのです。 ①印象深い出来事や、自分の感想・気づきなどを積極的にメモする ②メモを眺めながら、無関係な情報同士を見比べる(共通点や相違点を探したり、情報同士を結びつけたりする) ①→②をくり返す習慣が身につくと、アイデアが湧き出して止まらなくなる人もいます。
(引用元:山口拓朗著(2016),『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』,日本実業出版社.)
「あ、この自販機、コインを入れやすいように皿がついてる」 「ここの信号機、ライトが変わったんだな」
という風に、些細な気づきを、メモする習慣をつけましょう。そうした気づきを素材にして、アイデアは生まれるのです。
スマホはメモのハードルを極限まで下げた
しかし、頻繁にメモする習慣がある人は珍しいはずです。歩いている途中や駅で電車を待っている間、わざわざカバンから手帳を取り出すのは面倒なもの。
筆者のオススメは「スマホでメモ」です。すでに使っている人も多いかと思いますが、「気づき」を書き留めたことのある人は少ないのではないでしょうか。
パッと思いついた時に書き留める。これには、スマホが最適です。手帳のように両手を使う必要がありませんし、スペースも取りません。比喩ではなく、まさに「その場で」メモすることができます。
さらに、スマホの中でも、Twitterを使うとより高度なメモができます。アイデアをつぶやけば、自分のフォロワーから反応が得られるからです。ひょっとすると、フォロワーの反応によって、新たなアイデアが誕生するかもしれません。「人に見られている」という緊張感によって、洗練されたメモになるでしょうし、一石二鳥です。
*** いかがでしょうか。
スマホに日常の「気づき」をメモする。 たったこれだけでアイデアが湧いてくるなら、すごくお得だと思いませんか?
参考 山口拓朗著(2016),『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』,日本実業出版社. ジェームス・W・ヤング著・竹内均解説・今井茂雄翻訳(1988),『アイデアのつくり方』,CCCメディアハウス.