「何か新しいことを始めたい」 「できればそれを習慣にしたい」 こう思っている人はいませんか?
「でも三日坊主の癖がついていて、物事がなかなか続かないし……」 同時にこんな悩みを抱えている人も多いかもしれませんね。
習慣化は、はじめの計画が肝心。準備段階で面倒くささを徹底的に排除できれば、習慣化の成功も一気に近づきますよ。
今回は、習慣化を成功させるための “計画の立て方” について。2か月間で3つのステップを1つずつ(20日間ずつ)こなしていくという例を用いながら、詳しく説明していきましょう。
習慣化計画4つのステップ
さっそく、計画の立て方を見ていきましょう。今回は、実際に読者の皆さんに体験してもらうという意図のもと、計画を立てるためのワークシートを作成しました。本記事では、このワークシートの項目に沿って、計画の立て方を解説していきます。皆さんもぜひ活用してみてくださいね。
1. 目標設定
まずは、習慣化したいことをひとつ決めます。今、最も身につけたい新しい習慣を書いてみましょう。
(例) 朝のランニング、◯◯の資格取得、など
2. 従来の習慣の分析
新しい習慣を身につけたい時間帯を決めます。その時間帯に今は何をしているのか、行動と場所を思い出してみましょう。
(例) 朝7時半、布団の上でスマートフォンをいじっている、など。
3. 最初の一歩の設定
行動を起こすための新しい習慣の最初の一歩目と、その場所を記入していきましょう。その際は、過去の行動とは別の場所を設定するようにします。
習慣化された行動は基本的に、場所などの状況とセットになっていると考えられています。つまり、良い習慣も悪い習慣も、継続によって場所とリンクされれば自動的に行われるということ。今までの悪い習慣を脱却して良い習慣を身につけていくために、まずは場所を変えてみましょう。
また、最初の一歩目に着目することは、行動を「始めるため」です。例えば、朝ランニングを習慣化したいという場合でも、場所の設定を「外」にするのではなく、行動の一歩目である「ジャージに着替える」という作業を考慮して「洋服ダンスのある部屋」とします。
今までの習慣では寝室でスマートフォンをいじっていましたが、新しい習慣では、洋服ダンスのある部屋でジャージに着替えるというように、場所と行動を変えるのです。これによって、スマートフォンをいじるという行動を引き出さないようします。
(例) 一歩目:ジャージに着替える 場所:(まずはジャージに着替えるので)洋服ダンスのある部屋
4. 細分化と日程
次は、最も難しい作業である「計画の細分化」です。ここでは、どうすれば着実に習慣化していけるのかを重視して、新しく身につけたい習慣を3つに分けて小さくしましょう。小さくすることで、最も挫折しやすい初期段階での負担を少なくし、継続しやすくするのです。
例えば、【朝のランニングを習慣化したい】という場合は下記のように記入していきます。
- 歯を磨いたあと、洋服ダンスのある部屋に行ってジャージに着替える
- 運動着に着替えたら、外に出てストレッチとウォーキングをする
- ウォーキングを5分間したら10分間ランニングする。
このように、具体的にどのような行動が含まれているかを細分化して3つのステップに分けられたら、具体的なスケジュールに落とし込んでいきましょう。今回は、全部で2か月となるよう設定してみます。
(例) 朝ランニングを習慣化したい場合
実施期間:1月20日~3月20日
【1月20日~2月10日】 歯を磨いた後、運動着に着替えてコップ1杯の水を飲む
【2月11日~2月28日】 歯を磨いて運動着に着替えてコップ1杯の水を飲む。外に出てストレッチとウォーキングをする。
【3月1日~3月20日】 歯を磨いて運動着に着替えてコップ1杯の水を飲む。外に出てストレッチとウォーキングをする。5分間歩いたら10分間ランニングする。
実際に記入してみると……?
各項目をすべて記入すると以下のようになります。
ポイントは、計画段階でなるべく面倒くささを減らして行動への第一歩を踏み出しやすくできるかどうか。また、自分の行動を分析して試行錯誤を繰り返していくうちに、自分のクセが見えてきて、自分を動かすマネジメント能力も上がっていきますよ。
*** 小さなことから、着実に。習慣化に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
(参考) メンタリストDaiGoの心理分析してみた|人生を変える習慣化の心理学 スーザン・ノーレン・ホークセマ,バーバラ・フレデリックソン, ジェフ・ロフタス 著, 内田一成 監訳(2015),『ヒルガードの心理学 第16版』, 金剛出版