“とりあえず情報収集を始める” のは二流。一流は前もって「この4つ」を決めている。

リサーチ力が高い人になるための4つのポイント01

インターネットや書籍などに多くの情報があふれ返る現代で、本当に必要な情報だけを的確に集めるのは至難の業です。しかし、なかには「こんな短時間でよく調べられたなあ」と感心させられたり、「自分があれだけ資料を読みあさっても見つけられなかった情報を、どうやって見つけてきたんだ?」と驚かされたりするほど、リサーチ力に優れた人もいますよね。

彼らのようになるには、どうすればよいのでしょうか。今回は、効率化や時短にもつながっていく、リサーチ力を鍛えるために必要なことをご紹介します。

そもそも「基本的な知識や教養」はあるか?

元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏は、「調べる力の土台となるのは “読み解く力”」であり、「読み解く力を身につけるには、基礎知識と教養を身につける必要がある」と述べます。

基礎知識と教養とは、具体的には高校教科書レベルとのこと。そして仕事に関しては、大学レベルの基礎知識を身につけたうえで、折に触れて情報をアップデートする必要もあるといいます。たとえば、農業コンサルタントのように、食と農業に関する仕事に就いているのであれば、日本農業新聞の内容をスムーズに理解できるくらいの知識が必要というわけです。

仕事に関する知識をしっかり身につければ、新たにインプットする情報の理解度が底上げされる。当然、そのインプットをもとに行うアウトプットの質も高まるのだ。

(引用元:佐藤優 (2019),『調べる技術 書く技術 誰でも本物の教養が身につく知的アウトプットの極意』, SBクリエイティブ ※太字は筆者が施した)

みなさんは、いまも高校時代の教科書を保管していますか。もう捨ててしまったという方は、ぜひ改めて購入し読み返してみましょう。佐藤氏は最低限として、日本史A・世界史A・政治経済・数学IAの4冊の教科書を使った学び直しをすすめています。

日本史Aと世界史Aは、歴史の流れを大まかに学べることに加え、近現代を中心に取り上げているので、ビジネスに使える現代日本に関する知識が効率的に身につきます。政治経済は、毎日流れる政治・経済のニュースを理解するのに欠かせません。そして数学IAで数学を学び直すと、ロジカルに考える力が身につくそうですよ。

リサーチ力が高い人になるための4つのポイント02

リサーチの「目的」「時間」「コスト」を先に決めているか?

ただ漠然と「○○について知りたいなあ」と思い浮かべながら、次から次へと見境なく情報にあたっている人はいませんか。それでは膨大な情報におぼれて自分が何を調べていたのかわからなくなりがちですし、決して必要ない情報にまで手が伸びてしまいかねないため、無駄な時間も多く生まれてしまいます。

『アナリストが教えるリサーチの教科書 自分でできる情報収集・分析の基本』の著者・高辻成彦氏は、リサーチ力を鍛えるには次の4点を意識するとよいと述べています。

  1. 何をリサーチするか
  2. 何をリサーチの解決とするか
  3. いつまでにリサーチするか
  4. どの程度のコストを許容するか

つまり、「目的」「時間」「コスト」という軸で制限を設けることで、無駄な作業が発生しづらい条件をあらかじめ用意しておくのです。

たとえば、「20代女性に人気の東京のカフェを紹介するためのリサーチ」であれば、次のように絞り込みます。

  1. 何をリサーチするか → 20代女性に人気の東京のカフェ
  2. 何をリサーチの解決とするか → 人気店を「5つ」ピックアップする
  3. いつまでにリサーチするか → 1週間以内
  4. どの程度のコストを許容するか → 予算は3万円以内(WEBアンケートの費用)

情報収集の方向性がぐっと定まったことがわかるでしょう。また、特にビジネスでの調べ事ならば、時間と予算への配慮も欠かせません。このように、目的やタイムリミット、予算の限度をあらかじめ頭に入れておくと、より効率的に情報を集めようという意識が高まりますね。

リサーチ力が高い人になるための4つのポイント03

書籍とインターネットをうまく使い分けているか?

情報収集にはさまざまな手段がありますが、代表的なものは、本や新聞といった紙媒体、そしてインターネットではないでしょうか。

『情報ダイエット仕事術』の著者・堀正岳氏は、これらの情報の使い分けのコツとして、「情報収集の足がかりとしてインターネットを活用し、本や新聞で情報を補強したり信憑性を確かめたりするとよい」と説きます。

インターネットで調べるメリットは、最新情報が手軽に集められること。しかし、情報元が不確定で不正確な情報をつかんでしまうリスクがあります。そこで役立つのが、情報元がはっきりしている本や新聞というわけです。

また、インターネットをもっと効率的に活用するには、Google検索のオプション機能(画像検索、リアルタイム検索(SNSと連動し、いま話題の情報が調べられる)、Scholar検索(世界中の学術論文を調べられる)も使うのがよいとのこと。

たとえば、コーヒーの都道府県別消費量を調べて資料を作りたい場合、視覚的にわかりやすくするためにグラフは欠かせません。そこで画像検索機能を使えば、参考となりそうなグラフがすぐに見つかります。一方で通常のウェブ検索だと、グラフを掲載しているサイトとそうではないサイトを見分けるのに時間がかかることに。こうしたちょっとした違いからも、リサーチにかかる時間が変わってくるのです。

リサーチ力が高い人になるための4つのポイント04

「聞き込み」や「自分の体験」も大事な情報源として認識しているか?

アンド・クリエイト代表取締役社長で人材育成コンサルタントの清水久三子氏は、「人から聞く情報も大切」だと述べます。書籍やインターネットといった、第三者が公開している情報と違い、ほかの人がまだ知らない貴重な生の情報も得られるためです。

自分の足で稼いだ情報は他の人が持っていない価値ある情報です。仕事の品質を上げるうえでも、一歩先に速くいくためにも人から聞くという情報収集を必ず入れましょう。

(引用元:東洋経済オンライン|仕事のスピードが速い人の「情報収集」のコツ ※太字は筆者が施した)

聞き込み先を見つける方法として、次のような例があります。

  • 本や新聞の情報提供者(専門家)に話を聞く
  • テーマとなっている場所へ実際に足を運ぶ

先述の「20代女性に人気の東京のカフェ」を調べるのであれば、自分で渋谷などへ足を運び、カフェを回って20代女性が集まっているところを見つけると、ほかのメディアでは紹介されていない人気カフェを独自に見つけられるかもしれません。

さらに場合によっては、“自分でカフェメニューを食べてみる” といった「経験」も情報源になると、清水氏はいいます。情報源は書籍やインターネットだけに限らないと知っておくと、よりよい情報収集ができるようになりますよ。

***
リサーチ力を鍛えるには、日頃から知識・教養を鍛えておくことが大切です。さらに、自分の足で調べるといった行動力もまた、リサーチ結果の質を高めてくれます。さっそく、今日からの情報収集に役立ててください。

文 / かのえかな

(参考)
佐藤優 (2019),『調べる技術 書く技術 誰でも本物の教養が身につく知的アウトプットの極意』, SBクリエイティブ
ダイヤモンド・オンライン|一生使えるビジネススキル、一次データの「リサーチ力」を鍛えよう!
日立ソリューションズ|情報に関する基礎知識。ネットとリアルをどう切り分けるか?
東洋経済オンライン|仕事のスピードが速い人の「情報収集」のコツ

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