仕事効率が上がるノートの使い方。「○○がやわらかいノート」を使ってみたら作業のしやすさに驚いた

折り返しコンパクトサイズにしたノートをパソコン横に置いて活用

色や形が好みでも、そのノートがリングで綴じられていると、購入を躊躇してしまう――そんなことが以前の筆者にはありました。なぜならば、リングノートに対していろいろな不満があったからです。

しかし、そうした不満を解決したリングノートを使ってみたら、苦手意識が薄くなり、ちょっとした発見もありました。仕事にも勉強にも役立つリングノートの使い方が見えてきたのです。詳しく説明しましょう。

リングノートのイヤなところ

筆者がリングで綴じられたノートやメモ帳の “最もイヤな部分” だと感じるのは、リングが手に当たって書きにくいところです。これは、多くの人が感じているのではないでしょうか。

リングノートが手に当たって書きにくい様子

そのため筆者は、リングノートやメモ帳を使う機会があると、利き手側のページだけを使ったり(右利きの場合は下画像のように右ページだけを使う)――

リングノートのリングが手に当たらないように利き手のページだけを使う例

あるいは横にして使うなどして、手にリングが当たらないようにしています。

リングノートのリングが手に当たらないようにノートを横にして使う例

(ノートの中身参考:Beyond Health|マイオカイン

また、リング部分が歪んだり、破損しやすかったり、引っかかりやすかったりするのも厄介なところです。

ずいぶん昔の話ですが、カバンのなかに入っていた仕事のサンプルや、着用していた服などにリングノートの端っこが引っかかり、傷がついたりほつれたりしてがっかりした経験があります。

それから徐々に、リングノートを使う頻度が減っていったのですが――かと言って、リングノートが “まったくダメ” なわけではありません。

リングノートのいいところ

たとえば現在売られているリングノートのなかには、リングの端っこが引っかからないよう丸く加工されているもの(参考:Maruman|スパイラルノート)や、そもそも引っかかりにくいダブルリングが使用されているもの(参考:penco®|FEATURES)があるので、筆者が過去に経験したようなリング引っかかり事故は、あまり起こらなくなったと思われます。

それに、リングノートといえば、スッキリと折り返すことができ、片ページサイズにして使えるのが特徴。たとえば下の画像のようにパソコンを使いながらメモしたいとき、移動中の電車などでちょっとメモしたいとき、立ったままメモしたいときなどには、コンパクトで場所をとらず片手でも持てるリングノート(メモ帳)は非常に便利です。

パソコンの前で折り返したリングノートをコンパクトに使用する学生

細いペンならリング部分に差すこともできます

リング部分に細くて小さいペンを差したもの

こういった長所もあるので、リング綴じが苦手な筆者でも、リングノートやメモ帳を選ぶことがたまにあります。

ただ、リングノートの進化を積極的に見守ってきたわけではないので、ずいぶん前から発売されているリング綴じの進化版については、まだ体験していませんでした。

やわらかなリングで綴じられた「ソフトリングノート」

その進化版とは、コクヨ株式会社の「ソフトリングノート」(Amazon , ヨドバシ.com)のこと。先に筆者が挙げた “リングノートのイヤなところ” を、おおむね解決しているノートです。2015年には、公益財団法人日本デザイン振興会主催の「グッドデザイン賞」も受賞しているのだとか。

ソフトリングノート ドット方眼罫 80枚 B5 クリアテイスト

上の写真は、コクヨ ソフトリング クリア 方眼ドット罫 80枚 B5透明(ス-SV508WT-T)
ほかにもソフトリングを使ったさまざまなノートがある。

リング部分は “やわらかい樹脂” を使用しているそう。触ってみると――なんだか心地のいいプニプニとした感触です。かさばりを軽減する目的でD字型のリングにしているとのこと。たしかに、真ん丸の輪っかよりコンパクトな印象です。

リングがプニプニかどうかペン先の腹を使って確かめている。

※ノートの中表紙裏には “鋭利なものでリングを傷つけないようご注意” とあるので、
プニプニ具合を確かめるのは指先がおすすめです。
(筆者は絆創膏を貼った指先が見苦しかったので、ペン先の腹を使いました)

(参考:GOOD DESIGN AWARD|2015 グッドデザイン賞|ノート|ソフトリングノート) 

細かいミシン目入りなので、キレイに切り離すこともできます。

方眼ドット罫タイプ。また、ミシン目に沿って切ればきれいに切り取ることもできる。

ちなみに筆者が選んだのは方眼ドット罫タイプ。パッと見は無地なのに、よく見るとしっかりと存在する点でつくられた方眼が、さりげなくガイドしてくれます。

ザッと見ただけでも期待感が高まりますね。さっそく使ってみましょう!

コクヨの「ソフトリングノート」を使ってみた

まずは、あえてリングが手に当たるページから使い始めてみました(右利きの筆者は左ページから)。ソフトリングが手に当たったとき、まったく気にならないと言えばウソになりますが、金属のリングノートに感じていたような不快感はありません。ちょっと気になる程度でしょうか。

夢中になって書いていると、その存在を忘れることもあります。だからこそ、特に苦労せず綴じ部分ギリギリまで書くことができました

「ソフトリングノート」に書いてみたら、リングに手が当たってもあまり気にならないので、と綴じ部分の際まで書けた。

(ノートの中身参考:立教大学|「老齢マウスを使って加齢にともなう記憶力低下の原因を解明」

そして、もちろん、ノートを折り返しコンパクトサイズで使用するのも問題なし

ただ、リングが従来の輪より、小さくまとまってやわらかいせいでしょうか――折り返したものをもとに戻そうと(表紙を表側にしようと)すると、多少引っかかって戻しにくいときがあります。

また、コンパクトになったリングには、細いペンでも差し込むことはできません。

コクヨのソフトリングノートのリング部分に細いペンを差してみようとしたら、無理だった。

こ、これは無理。

まあ、手に当たっても気にならないほどコンパクトなプニプニリングなので、これは仕方がないでしょう。いずれも、以前感じていた “金属が手に当たる不快感” に比べたら、気になるほどではありません。

そんなことに気がつきながら、見開きいっぱいに、リングの横ぎりぎりのところにまでびっしりと情報を書き込むことができました。

コクヨの「ソフトリングノート」を使って、見開きまんべんなく書いてみた。

(ノートの中身参考:前出の「立教大学」プレスリリース  / 東京大学|第三の眼:松果体における遺伝子発現と発生を制御する分子 / 的場英行,石井十郎,釘宮宗大(2021),「体操選手の生活習慣と心理状態に関する研究―その傾向から調査すべき遺伝子を探る―」,東海大学,東海大学経営学部紀要,2021年度,pp50-53.

それに、ちょっとした発見もあったのです。

リングがやわらかいので、仕事や勉強がしやすい

その発見とは、ノートをパソコンの横に置いて作業するとき、より便利になったことです。

たとえば、リングノートに書いた情報を参考にパソコン作業をする場合、コンパクトなサイズで書いたり見たりできるのは以前と変わりませんが――

利き手側のページだけに書いていたときには、見開きに関連情報をまとめられなかった(片ページは空白になっていた)ので、ページを行ったり来たりする場面が多くありました。

しかし、見開き全体にまんべんなく関連した内容を書けるソフトリングノートなら、ページをめくらなくても、ひっくり返しながら内容を確認できるのです。

折り返しコンパクトサイズにしたノートをパソコン横に置いて活用

だとすれば、紙の本の情報をノートにまとめ、のちに内容を確認しようとしたとき――本の横にコンパクトに折り返したノートを置いて作業する際にも、同じことが起こるはず(ひっくり返すだけでいい動作が増える)。ちょっとしたことですが、作業効率はよくなるのではないでしょうか。

また、こうした動作が可能なら、勉強の効率アップにも貢献してくれるはずです。ノートを折り返して見えていないページの内容を思い出そうとすれば、簡単な想起トレーニングになるからです。

室内に限らず、移動中の電車などで、立ったままの状態でも行なえるでしょう。

折り返してコンパクトにこんなふうに片手で持って見返すことができる。

ひっくり返し、その場で答え合わせもできます。

同じく反対側も折り返してコンパクトにこんなふうに片手で持って見返すことができる。

あるいはあえて片ページを白紙にしておいて、もう片ページに書いた内容を思い出しながら書き出し、簡単な記憶テストを行なってもいいわけです。

  • スッキリ折り返してコンパクトに使える
  • リングが手に当たっても気にならない
  • だから、まんべんなく書き込める

これらが可能なノートなので、どうとでもなりますね。室内でも外でも、仕事に勉強にいろいろと活用できそうです。

***
やわらかなリングで綴じられたノートが、仕事や勉強をはかどらせてくれそうだとわかりました。みなさんも、作業効率を上げるツールの選択肢のひとつとして、検討してみてはいかがでしょうか。

筆者にとってリングノートは、遠巻きに見ていた “苦手なもの” でしたが、それを取り入れてみたら、思わぬ発見がありました。ほかにも有益な “苦手なもの” があるかもしれません。日々のなかで探してみようと思います。

【ライタープロフィール】
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