職場で好かれる人が “やらない” 2つのこと。仕事を○○しないことで人間関係はよくなる

人間関係のよい職場

「同僚に好かれたいから、振る舞い方にはかなり気を使っているつもり。でも、なんだか空回りしている気がする」
「みんなに頼りにされたいので仕事をたくさん頑張っているのに、最近仕事を頼まれなくなってきた……」

上記のように悩んでしまう原因は、あなたが周囲から好かれるためにやっている “ある行動” にあるかもしれません。

今回の記事では、職場で好かれる人が “やらない” ことをふたつご紹介します。いい人間関係を築くにはいったいなにをやらないほうがいいのか、さっそく見ていきましょう。

【ライタープロフィール】
こばやしまほ
大学では法学部で憲法・法政策論を専攻。2級FP技能検定に合格するなど、資格勉強の経験も豊富。損害保険会社での勤務を通じ、正確かつ迅速な対応を数多く求められた経験から、思考法やタイムマネジメントなどの効率的な仕事術に大変関心が高く、日々情報収集に努めている。

1. 自分を完璧に見せようとしない

「周囲から頼りにされたいので、ミスしても誰にも打ち明けないようにしている。リカバリーはひとりでやっているし、過去の失敗談を語ることもない」

このように、自分を完璧に見せようとしてしまう人は要注意。というのも、職場で好感や信頼を得たいなら、むしろミスをオープンにするほうが望ましいのです。

じつは、ミスとは縁がないという雰囲気をかもし出していると、周囲にとって近寄りがたい存在になってしまうおそれがあります。

一般社団法人日本産業カウンセラー協会は、「スキのない仕事をしているつもりでも、そのスキのなさが、どんどん人を遠ざけている」可能性を指摘。そして「たまの失敗は、あなたの魅力につなが」ると述べています。(カギカッコ内引用元:働く人の心ラボ|仕事には自信がある、でも人間関係には自信がない…そんな人に贈る「ちょいゆる」のススメ

周囲から完璧な人というイメージをもたれるよりも、時にミスもする完璧ではない人というイメージをもたれるほうが好かれやすいのですね。

筆者もこれまでは、「完璧なほうが頼りにされるのでは?」と思っていました。ですが逆の立場で考えてみると、いつもひとりで仕事をこなしミスをしない完璧な同僚には、たしかに、困ったときに協力を仰いだり相談したりすることを躊躇してしまいそうな気もします。

好かれている女性社員

加えて、完璧へのこだわりを捨てることはメンタル面にも大きなメリットがあります。心理カウンセラーの大塚統子氏いわく、完璧主義をやめると、次のような心理的な変化を感じられるそう。

  • 「プレッシャーが減り前向きになれる」
  • 「寛容になれる」
  • 「幸福度が上がる」

(カギカッコ内引用元:マイナビウーマン|完璧主義をやめたい! 特徴や悩みを知って卒業しよう

おおらかになれて、ポジティブな言動をとれるようになれば、自然と好感度が上がるに違いありません。人間関係もいっそううまくいきそうですよね。

「頼られたい」「できる人だと思われたい」という気持ちがあるからといって、極度にミスを恐れる必要はもうありません。ミスをしてしまったら、周囲に素直に打ち明けてみるといいでしょう。残念なエピソードを同僚に共有するのもいいかもしれませんね。

「取引先での商談がうまくいかなくて……」「顧客から電話で怒られてしまったんですよ……」といった話をすれば、相手はあなたに対し「この人にもこんな失敗があるんだ」と親近感を抱き、好感をもってくれるはずです。たまには自分のダメなところを話題にすれば、きっと職場の仲間との距離が縮まるでしょう。いまよりも仕事を楽しめるようになりますよ。

仲のよいチーム

2. 仕事を安請け合いしない

「いい人だと思われたくて、どんなに忙しい状況でも頼まれた仕事は断らないようにしている。でも、正直しんどいから断りたい……」

こうした悩みがあるなら、安請け合いせず仕事を選びましょう。そのほうが良好な人間関係を築けますよ。

じつは、周囲から頼み事を引き受けすぎると、かえって周囲の迷惑になってしまうリスクが。たくさんの仕事をさばききれなくなってしまうからです。

立正大学心理学部教授で日本ビジネス心理学会会長の齋藤勇氏が、仕事を安請け合いする人について、次のように指摘します。

このタイプは八方美人ゆえに、まわりと比較的良好な人間関係を築いています。しかし、それもグズが表面化するまでの話で、依頼した仕事が間に合わなかったり、間に合わせるための手抜き仕事であることがバレると一気に信頼を失います。皮肉なことですが、まわりに認めてもらおうとして頑張れば頑張るほど、逆の結果を招くのです。

(引用元:プレジデントオンライン|【6】抱え込み・八方美人タイプ「でも、嫌われたくない!」 ※太字は編集部が施した) 

以下の例で考えてみましょう。

上司から依頼された企画書の締め切りに追われている最中に、Aさんから簡単なタスクを頼まれた。「いいですよ!」と引き受けて手伝っていたら、さらにBさんからも急な仕事の依頼が。それにも対応した結果、企画書の締め切りを守れなくなり、上司を失望させたばかりか、AさんやBさんに頼まれたタスクでもミスをしてしまう――

こんな状況になれば、最終的には自身の評価や人間関係が悪化する可能性があると容易に想像できますよね。

では、どのように仕事を選んでいけばよいのでしょうか。

齋藤氏いわく、大切なのは「優先事項と要請事項のバランス」。そのバランスは「同数が理想」であり、「自分の行動を記録」して調整するとよいのだそう。

優先事項とは、自分にとって重要であり、「~したい」と思っていること。要請事項とは、まわりにとって重要であり、自分が「~すべき」と思っていることです。グズの原因は要請事項を抱えすぎたことですから、2つのバランスが取れれば、結果的にグズも解消されるはずです。

(カギカッコ内および枠内引用元:同上 ※太字は編集部が施した)

つまり、自分が本当にやりたいことよりも、周囲のためにやるべきだと考えていることのほうが多くならないように、バランスをとるのが重要だということ。自分のやりたい仕事と頼まれた仕事との量が等しくなれば、自分にとって本当に重要な仕事がおろそかになるリスクは減るわけです。

ですから、仕事を安請け合いしがちな人は、まず自分の行動を記録し、 “周囲にとって重要な仕事”と “自分にとって重要な仕事” の数を確認しましょう。前者の仕事のほうが多くなってしまっているなら、そのなかから「次に依頼されたときには断ろう」と思えるものの洗い出しをします。

たとえば、自分が参加した意味がそれほどなかったミーティングがあれば、次回はその出席を見送る、といった具合です。そうして以下のように仕事のバランスがとれれば、仕事の抱えすぎを防げます。

周囲にとって重要な仕事と自分にとって重要な仕事の例

みんなに「いいですよ」と愛想よく返事していると、仕事が回らなくなったときにかえって嫌われてしまいかねません。周囲から信頼を得るためには、自分が抱えている仕事の中身をきちんと把握し、ときには仕事を断ることも大切なのです。

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周囲に好かれたい思いから、完璧な姿を見せようとしてしまったり、頼まれたことを断れなかったり。心当たりがある人は、今回ご紹介した内容をぜひ試してみてくださいね。

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