最高年収10億円の弁護士が絶対に「忙しい」と言わないワケ。

最高年収10億円の弁護士・福永活也さんが絶対に「忙しい」といわないワケ01

「来週まではちょっと忙しくて……」――。今日もどこかでビジネスパーソンが口にしている言葉でしょう。

この「忙しい」という言葉は「すごく損な言葉」だと語るのは、福永活也(ふくなが・かつや)さん。24歳のときに一念発起してフリーターから弁護士となり、いまでは不動産会社等の複数の会社を経営し、タレントや冒険家としての顔も持つ福永さんは、間違いなく多忙なはずです。それでも「忙しい」といわないことには、どんな意図があるのでしょうか。

構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)

「忙しい」はビジネスパーソンとしての幅を狭める損な言葉

みなさんのまわりでも、すぐに「忙しい」という人がとにかく多くないですか? 僕がそのことに気づいたのは法科大学院に通っていた頃のこと。「司法試験の勉強が忙しいから」と、遊びや恋愛、友だち付き合いをしないという人たちがいました。でも、本当にそんなに忙しいことってあるのでしょうか?

不適切な例かもしれませんが……アメリカの大統領だったクリントンも不倫をできたわけです(笑)。現職の大統領が公務をこなしつつ、家庭生活とは別に不倫ができた。当時のクリントンはおそらくほとんどすべての人間よりも多忙だったはずです。そんなクリントンが不倫する時間をつくれたのに、ただの一般人である我々が忙しいわけがないのです。

「忙しい」という人はたしかに忙しいのでしょう。でも、それは本当にマックスの忙しさではないということがほとんどです。100%の忙しさではなく、80%でも70%でも「忙しい」という癖がついているのでしょう。すると、それが言霊のようになってしまう。本当に忙しいわけではないのに忙しいと思い込み、他人の誘いを断ったり、まわりもその人をなにかに誘うことを敬遠したりするようになるでしょう。

これは本当に損なことだと思います。というのも、自分の活動範囲を自ら狭めることになるからです。逆にいえば、「忙しい」といわなくなれば活動範囲が広がり、それだけ人生経験や人脈も増えるということ。そして、1日24時間をフルに使うという習慣がつく。これは、ビジネスパーソンとしても大きな強みになるのではないでしょうか。

最高年収10億円の弁護士・福永活也さんが絶対に「忙しい」といわないワケ02

誘いに乗ったことが将来の大きな目標につながることもある

どんなことも経験してみないとわかりません。その経験が、最初は無関係だと思っていても、自分が持っている将来の大きな目標につながるようなことにもなるかもしれない。それなのに、「明日も仕事だから」なんていって遊びなどの誘いを断ってしまえば、そのチャンスを自ら潰すことになります

僕の場合、たとえすでに寝ていた深夜2時に遊びの誘いがあっても、すぐにシャワーを浴びて駆けつけます。「今度、飲みましょう」という言葉は頻出する社交辞令ですが、僕は本当に誘いますし、絶対に飲みに行く。もし、相手にあまり時間がないというのなら、30分のランチをするだけでもいい。本当に会いたい相手なら、その人が勤務する会社の近くまで行ってランチに付き合ってもらうこともあります。

たしかに、コンディションを整えることも大切なのでしょう。でも、「明日も仕事だから」なんていって人の誘いを断るのであれば、週休二日制の仕事をしている人なら1週間の7日のうち5日、つまり人生の7分の5の夜はコンディションを整えるために使うことになってしまうではないですか。

そうしないために、体力をつけるためにこまめにジムに通うなどして体づくりをしたり、時間の使い方を工夫したりすればいいだけの話。夜遊びの誘いに乗って寝不足になったのなら、いつもは1時間かけるランチをコンビニ弁当や立ち食いそばで済ませて30分を仮眠にあてる。あるいは、体調が優れないときには、100%の集中力でなくてもこなせる仕事をするというふうにすればいいのです。

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自分がコントロールできることに集中する

これは、「自分がコントロールできることに集中する」という考えによるものです。自分が抱える仕事を管理して、体調によってこなす仕事を選ぶ。これは自分でコントロールできることですよね。また、これに通じることとして、「『できる・できない』ではなく『する・しない』で物事を考える」ことも、僕が意識していることです。

上司の指示などでなにか新しいことに取り組むとき、「できなかったらどうしよう」なんて考える人は多いものです。でも、結果が見えるのは先のことなのですから、スタート時点で「できる・できない」は選択できませんし、不安に思っていたらきりがない。だとしたら、自分でコントロールできる「する・しない」で物事を考えるべきではないでしょうか。

なにかの資格を手に入れようとするとき、「受からなかったらどうしよう」と考えてもなんの意味もないのです。資格試験をつくるのは自分ではありません。だったら、自分でコントロールできる「する・しない」で考える。そして、「する」と決めたのなら、「忙しい」と同じように「難しい」などの主観でしかない言葉を使わないことが大切です。

受験者が「難しい」「誰でも受かる」といっても、試験内容は変わりません。だとすれば、「誰でも受かる」と考えたほうが気分は楽になるし、努力しようという気持ちにもなる。

そのように、自分がコントロールできることに集中し、コントロールできないことに対しては極力ポジティブにいられるようにすることが、何事においても大切なのだと思います。

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日本一稼ぐ弁護士の仕事術

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  • 作者:福永活也
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【プロフィール】
福永活也(ふくなが・かつや)
1980年11月12日生まれ、三重県出身。弁護士、冒険家。名古屋工業大学卒業後、一般企業に就職するも2カ月で退社。2年間、フリーターとしてフラフラした生活をしていたが、父の死をきっかけに一念発起し弁護士を目指す。27歳で司法試験に合格。弁護士法人北浜法律事務所東京事務所に入所。2012年、株式会社東日本大震災事業者再生支援機構に出向。独立してわずか数年で累計数百億円もの案件をひとりで扱ってきた。現在は、弁護士業の他に、不動産投資、アプリ開発、ファッションブランド立ち上げなども行っている。また、バックパッカーとして世界を駆け巡っており、世界7大陸最高峰を制覇した冒険家としての顔も持つ。2017年には上位2%のIQを持つ者が参加する国際グループ「MENSA」の日本支部会員にもなっている。

【ライタープロフィール】
清家茂樹(せいけ・しげき)
1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。

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