“紙1枚” から始められる言語化トレーニング。「言葉にできない」解消のための4ステップ。

自分の考えをうまく言葉にできないと、新しいアイデアのイメージが浮かんでも上手に提案できず、思いを100%伝達できないことが多くなり、どんどんストレスを溜め込んでしまいます。そうなる前に「言語化トレーニング」を始めましょう!

「言葉で言えない」を放置しておく危険性

どんなにいいアイデアがあっても言語化できなければ、相手に伝えることができません。それに、人は言葉で表現できなくなると、行動で示してしまうのだとか。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事の安藤俊介氏はこう話します。

たとえば、ほとんどの感情を「ヤバい」で表現していた子どもが、それよりも突出した感情を「ヤバい」ではカバーできず、「キレる」と表現すると、その言葉どおりに行動もキレやすくなっていくのだとか。

つまり、「言葉で言えない」を放置しておくと、仕事で評価されないだけではなく、人格を損ないコミュニケーションにも悪影響を及ぼすということです。ストレスは溜まるし、いいことありませんね。

「言葉で言えない」の根本的な原因とは?

日本マイクロソフト株式会社・テクノロジーセンター長の澤円(サワ マドカ)氏は「自分が言語化できていないことを人に説明するのは不可能」だといいます。

たとえば上司に「なぜ期限まで間に合わないのか?」と聞かれ、「いや、言葉ではどう言ったらいいかわからないけれど、とにかく無理なんです。ごめんなさい!」では、話になりません。しかし、言語化できないというのは、こういうことです。

そうではなく、「資料のひとつに承認が必要なものがあり、それに時間をとられてしまいました。その時間を考慮してスケジュールを組まなかったために、期限までに仕上げることが難しいと考えられます。本当に申し訳ございません」と説明できれば、上司も叱るだけではなく「今後は気をつけて。とにかく早く仕上げてね」と返すはず。自身も何に気をつけるべきかがわかり物事が建設的に進むでしょう。

これが言語化です。

したがって、「言葉で言えない」の根本的な原因は、自分の考えや状況、うまくいかない理由・失敗の原因などを、自分自身が理解できておらず、考えもまとまっていないから。もっと厳しく言えば、「ちゃんと考えていない」ということなのです。

言語化トレーニング

言いたいことを言葉にして伝えることが、仕事や日常生活において、いかに大切であるか説明しました。ここからは「言語化トレーニング」のステップに進みます。

ステップ1 考える力を身につける

最初は「ちゃんと考える」ことから始めましょう。考える力を身につける際に役立つのは、「問題を解決すること」です。ほんの些細なことで構いません。

たとえば解決したい問題が「部屋が片付かない」なら、まずは「すぐできること(あるいは、すぐやってしまいたいこと)」を書き出します。それが「本棚を整理する」であれば、それを行い、終了したら打ち消し線を引きます。

また「次にすぐできること」を書き出します。それが「本を、古本屋に売る」ならば、それを行います。終了したら打ち消し線を引き、また「次にすぐできること」を書き出します。それが「服をたたむ」ならば、それを行います。

それらが終わると、目の前にはスッキリした本棚と、少しだけ片付いた部屋の景観があるはず。こうして目に見える形で問題を解決していくうちに、物事を細分化して考えることが楽しくなります。

そこで、だんだん慣れてきたら、あらゆる問題解決に対する「すぐできること」を、ひとつひとつではなくリスト化して書いてみましょう。そうすると、物事を細分化して考え、再び目標に向かってまとめるクセ、いわる「考える力」が身につくはずです。

ステップ2 使える言葉を増やす

使える言葉を増やす、いわゆる語彙力を高めたいなら、1も2もなく本を読むことです。さまざまな人が書いた本を読むことで、あらゆる言葉や表現を学べるでしょう。その際には、ネット上のものではなく、印刷された活字を読むことがおすすめです。

ネット上には、驚くべき量の活字がありますが、手に取ってページをめくる動作がないぶん、頭に流れ込む情報量がどうしても多くなってしまいます。スウェーデンのコンピューターサイエンス学教授の研究によると、情報過多は、頭の中の記憶の整理を困難にするのだとか。

その点、印刷された活字の読書は、動作をともなういくつものプロセスがあるため、じっくりと情報が頭に流れ込んできます。したがって、記憶の整理もスムーズになり、言葉が頭に入りやすくなるというわけです。

それに、読書は発想力や想像力・共感力を豊かにして、コミュニケーション能力も高めてくれるといいます。おまけに、大脳が活性化されるため記憶力・集中力が高まり、 ストレスも軽減してくれるのだとか。

いろんな恩恵にあずかりながら、使える言葉を増やしましょう。

ステップ3 上手にアウトプットする

考える力を身につけ、使える言葉を増やすだけでは、「上手に伝える」ことができません。そこで、アウトプットのステップが必要になります。手っ取り早い方法は、やはりSNSでの発信でしょう。とはいえ、やみくもに発信しているだけでは「伝える力」を上達させることができません。そこで役立つのが、以下の骨組みです。

「What happened:何が起こった」「How:どのようにして」「Felt:感じた」

これは、あらゆるビジネスシーンにおいて基本のフレームワークといわれる【5W1H】「When・Where・Who・What・Why・How」を、もう少し簡単にしたもの。

たとえばSNSで「今日、ランチで昔っぽいオムライス食べたー。これ超ヤバーい」と書きそうなところを、骨組みを用いて感じたこと、関連をどんどん書いていきます。

What happened:何が起こった」:今日 , オムライス食べた 「How:どのようにして」:恵比寿で , 昔ながらの喫茶店で , ランチで 「Felt:感じた」:ものすごく美味しい , 濃厚 , ボリュームたっぷり , 落ち着く , また行きたい

これを単純につなげ――「今日 、オムライス食べた 、恵比寿で 、昔ながらの喫茶店で 、ランチで 、ものすごく美味しい 、濃厚 、ボリュームたっぷり 、落ち着く 、また行きたい」――それから接続詞や動詞をくっつけ――最終的には順番を整え、文章を滑らかにします。すると、

「今日、恵比寿にある昔ながらの喫茶店に入り、ランチでオムライスを食べたよ。濃厚で、ボリュームたっぷり。しかも、ものすごく美味しかった! 落ち着く店だし、また行きたいな」となるわけです。

ステップ4 相手に言葉を伝える

最後のステップは友人や家族に対しSNSで発信したことを、文章を読むようにして伝えてみることです。すると、つい普段の会話では省略してしまいそうな言葉も、発するクセがつきますよ。このステップを繰り返すうち、いつのまにか上手に、いろんな言葉で考えや気持ちを言い表せるようになるでしょう!

*** 「言えないのは、考えていないから。「言葉にできない」に逃げない、言語化トレーニング」でも、感情を100字以内で述べる、“なぜ?” を文章にする、といった言語化トレーニングを紹介しています。今回ご紹介した方法と一緒に、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

(参考) ferret [フェレット]|「自分が“言語化”できていなければ伝わらない」マイクロソフト 澤円 氏が語るマネージャーとしての“伝える技術” JBpress(日本ビジネスプレス)|考えがまとまらないときは、とにかく「書く」こと 頭の中で全部片付くほど人間はうまくできてない(1/3) Study Hacker|語彙力が低い人はキレやすい!? 3つのトレーニングで “自分の言葉” を手に入れろ! Study Hacker|言えないのは、考えていないから。「言葉にできない」に逃げない、言語化トレーニング リクナビNEXTジャーナル|「怒り」をモチベーションにできるアンガーマネジメントを学ぼう カラパイア|インターネットは我々にどのような影響を与えるのだろうか?最近報道された5つの研究結果 株式会社イノーバ|5W1Hの正しい順番とケーススタディ4選

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