ますます英語が重要になっている現代社会。英語の単語を一生懸命覚えようとしているのは受験生だけではありません。多くの社会人も働きながら英語のブラッシュアップをはかっていることでしょう。今日は、誰もが時間がかかりつまづく英単語の覚え方の新提案。 用意するのは付箋とペンだけ。実践すれば、単語帳を何周もする必要はもうありません。効率よく英単語を覚えましょう。
「その時の状況」を思い出せ!
津田塾大学の中濱氏らによれば、英単語の暗記には、単語を見た時のコンテクストが重要なんだとか。これは、「どんな文章でその英単語が出てきたか」ということです。 みなさんも、勉強をしていて「あれ、この単語どっかで見たような気がする……。」と感じた経験はありませんか?これがどこに出ていて、その時どういう解説を聞いたのか、などが浮かべば、その単語の意味や使い方など一気に色々な情報が出てくるはず。 英単語帳を見ながら、「ああ、この単語は前読んだ英字新聞で出てきたぞ。次の単語は前回のTOEICでわからなかったやつだ」など、どの単語をいつどこで見かけたか思い出すことが非常に重要だそうです。
これを調べるために、中濱氏らは、こんな実験を行いました。 PCの英語WEBページを大学生のグループに読んでもらい、わからない単語が出てきたらそのPCに内蔵されている辞書を引いてもらいます。辞書にはその単語が出てきたページを記録させておき、次に同じ単語を引いた時には、前その単語がどのページで出てきたのか、表示されるようにしました。
すると、より多くの被験者が簡単に英単語を記憶できるようになったというのです。このデータを元に中濱氏は、「単語との出会いを再現し、より単語を想起させられるようになったのでは」と語っています。なんだか恋人みたいな言い方ですね。
そう、英単語を覚えるには、以前どんな文章に出てきたか、を覚えておけばいいのです。
単語帳は「ふせん」と一緒に使え!
でも、いつもこんな高性能なパソコンを使えるわけじゃないですよね。そこで私がおすすめするのが、ふせんを使って英単語を勉強する方法。 まず、普段英語を勉強する時に、辞書の変わりに英単語帳を使うクセをつけましょう。わからない単語があったら、まず単語帳からその単語を探してみるのです。その次に、ふせんにその単語が出てきたテキスト名とページ数を書き、単語帳にペタッとはっておきましょう。
次にその単語に出会った時にはそのページを確認すると、「ああ、あの時こうやって使われていた単語か!」と、以前出てきた時のことを思い出すことができますね。勉強を重ねれば重ねるほど、あなたの単語帳はふせんだらけになります。つまり記憶の引き出しが増えるということ。さらにビジュアル的にも「ああ、いっぱい勉強したんだな」と自分の自信になる効果もありますね。
*** 英語を勉強する全ての人に。ふせんを使った英単語暗記術。おすすめですよ。
参考 中濱亜耶, 吉田葵, 大塚亜未, & 青柳龍也. (2013). コンテクストを含めた辞書引き履歴活用方法の検討: 2. 語彙学習のためのフラッシュバックシステム (ログ活用, ライフログ活用技術, オフィスインフォメーションシステム, ライフインテリジェンス, 及び一般). 電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム, 112(466), 117-120.