「リスニングが全然できない」
「教科書英語ならできるのに、ネイティブの話す英語は全く聞き取れない」
「英語が呪文に聞こえる……」
このようにお悩みの方はいませんか? 学生時代に単語や文法の知識は詰め込んだものの、リスニングをまともに勉強する機会がなかった、勉強の方法がわからないという方は多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、わずか3ヶ月で受講生のTOEIC®スコアを400点も上げるなど、多数の実績を残してきた時短型英語ジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」が手がけた書籍『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』(マイナビ出版)。ENGLISH COMPANYでパーソナルトレーナーが提供しているリスニングトレーニングの一部が、自習でも取り組めるように“10日間分の学習”としてまとめてあります。
グローバル化が進み、社会で活躍するうえで英語力が必須となりつつある昨今。本書を使い、10日間でリスニングスキル向上のスタートダッシュを切りませんか?
英語を「話せる」ようになるために、まずリスニングを極めるべきワケ
英語が話せるようになりたい―――そう憧れを抱いている方は多いことでしょう。では、英語を話せるようになるには、まず何をするべきでしょうか。とにかくたくさん英語を話してみる? ネイティブスピーカーと会話してみる? ……じつは、どれも本質的な学習方法とは言えません。
言語習得の科学「第二言語習得研究」をご存じでしょうか。これは、母語以外の言語を身につけるプロセスやメカニズムを研究する学問。科学的裏づけを持った、効率的な第二言語の学習方法が徐々に明らかになってきています。
同研究によると、言語習得が起こるのは、インプット(リスニングやリーディングなど)をしているとき。言語習得を成功させるためには、「大量のインプットと少量のアウトプット」のバランスが重要――これが通説なのだそうです。
しかし巷では、「話す量が大事」「英語はネイティブに習うべき」といった話ばかり耳にしますよね。そのため、いきなり英会話の練習を始めたり、「とにかくネイティブと話そう」とアウトプットの量にばかりこだわったりして、英語を話せるようになるための本質的な学習ができていない人が多いのです。
効率的に第二言語を身につけるには、下記のような順序でアプローチしていくのが近道だと言われています。
語彙・文法(知識)
↓
リーディング・リスニング(受容スキル)
↓
ライティング・スピーキング(産出スキル)
文法の知識は、中学〜高校1年生頃までで習う、基本的な知識があればかまいません。不安がある方は、基礎文法をざっとおさらいすることをおすすめします。
いずれにせよ、英語を話せるようになるためには、リスニングスキルの習得は必須なのです。
英語が聞き取れない3つの理由
とはいえ、英語が得意でない人にとってリスニングは難関ですよね。「英語が聞き取れない」「内容が理解できない」と苦戦している方は多いことでしょう。
では、どうすればリスニングスキルを習得できるのでしょうか。英語が聞き取れない原因は、大きく分けて3つ存在します。
- 語彙や文法などの知識が足りないため、英文の正確な理解ができない
「リスニングだけではなく、リーディングもできない」という人が当てはまります。まずは基本的な語彙や文法の学習を行なうことが必要です。 - 英語の音声に関する知識が少なく、音そのものが聞き取れない
「同じ英語を文字で読めば理解できる」という人はこの傾向が強いのだそう。次の項で詳しくご説明しますが、ネイティブスピーカーは、英語を発音する際に、一部の音をつなげたり落としたり、弱く短く読んだりすることがあります。そういった個々の英単語の発音や、それらが文中で自然に発音される際に起こる音声の変化を知らないため、単語を耳で聞いて認識することができないのです。このような問題を抱えた人は、正しい英語の音声の知識を学習し、自分でも言えるように発音練習をしたうえで、本書で扱っている音声変化のルールをマスターすることで聞き取れるようになっていきます。 - 英語を聞いたそばから、頭から処理していくことができない
「短い英文であれば比較的理解できるのに、スピーチなどの長文が流れると理解が追いつかなくなってしまう」という人に当てはまります。こういった人は、英語を日本語に訳しながら理解しようとしているため、英文を読む際にも、英語の語順のまま理解することができずに時間がかかってしまいがち。まずは、チャンクリーディングという頭から英文を読み取るトレーニングを行ない、リーディングスピードを上げることが大切です。
何が原因でリスニングができないのかによって、優先順位は変わりますが、上記3つの問題のうち1つだけが原因という方は少ないもの。多くの場合、並行して複数の問題点にアプローチすることが重要となります。
今回ご紹介する書籍『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』では、特に2の問題にフォーカス。英語の音声に関する知識をドリル形式で集中的にマスターすることで、ネイティブスピーカーの英語が聞き取れるようになっていきます。
5つのルールで英語は絶対に聞き取れる
英語が自然に話される際に、もともとの発音が変化することを音声変化と言います。ネイティブスピーカーの話す英語が聞き取れないのは、この音声変化によるもの。ネイティブスピーカーは普段、教科書通りに発音していないのです。
ネイティブスピーカーは、彼らにとって言いやすいように、音をつなげたり落としたりして、もともとの発音を変化させています。つまり、ネイティブスピーカーの話す英語を、単語帳に載っている音の通りに単語単位で聞き取ることには無理があるのです。
たとえば、大ヒットしたディズニー映画「アナと雪の女王」の主題歌を思い出してみてください。タイトルとサビの部分の歌詞は「Let It Go」でしたが、「レット・イット・ゴー」ではなく「レリゴー」と歌われていましたよね。これも音声変化のひとつです。
アルファベット通りに発音していないのですから、音声変化のルールを知らなければ聞き取れなくて当然。しかし反対に言えば、音声変化のルールさえ覚えれば、ネイティブスピーカーの話す自然な英語も聞き取れるようになるということです。
「無数の音声変化をひとつずつ覚えていかないといけないなんて……」と途方に暮れた方はご安心を。音声変化には法則性があるため、『連結』『同化』『ら行化』『脱落』『弱形』のたった5つのルールさえ覚えれば充分です。
簡単にご紹介しましょう。
- 【連結】単語同士がつながって発音される
an umbrella:アン アンブレラ→アナンブレラ
take on:テイク オン→テイコン - 【同化】隣り合う音に影響を受けて、違う音に変化する
not yet:ナァト イェト→ナァチェト
these years:ディーズ イヤーズ→ディージャーズ - 【ら行化】/t/ や /d/が「ら行」のような音で発音される
ladder:ラダー→ララー
little:リトゥ→リロゥ - 【脱落】あるべき音が発音されない、あるいは聞こえにくくなる
cut this:カットディス→カッディス
perfectly:パーフェクトリー→パーフェクリー - 【弱形】弱く短く発音される
He went to the store to buy some milk. :太字の単語が強く長く発音され、それ以外の部分は短く発音される
これらの法則性を理解し、発音練習を繰り返せば、音声知覚が自動化され、どんどん英語が聞き取れるようになっていくのです。
5つの法則には、それぞれルールがあります。本書では、そのルールと学習方法をDay1からDay10までの10日間に分けて詳しく解説。1日1時間ほどのトレーニングで、どういうときに音声変化が起こり、どういった発音になるのか理解し、リスニングやディクテーションのトレーニングでしっかり定着させられます。
時短でリスニング能力をアップさせたい、多忙なビジネスパーソンや学生にとって最適な一冊です。
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この記事でご紹介した『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』は、全国の書店で絶賛販売中。Amazonでも購入可能です。
英語を話せるようになるためには、リスニング能力は必須。身につけるのが難しいリスニングスキルですが、科学的に正しい適切な学習法で勉強すれば、忙しい方でも短時間で飛躍的に能力を伸ばせます。10日間の最短学習、取り組んでみませんか?
【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。