皆さんは単語を覚えるときにどのような方法を使っているでしょうか。 手を動かして書いてみる、口に出してみる、友達とクイズを出し合ってみる……。 単語暗記は最も多くの受験生が頭を悩ませ、その結果さまざまな勉強法が存在しています。
私ははじめ、手を動かして書くことを重視して単語暗記に取り組んできました。 しかし手を動かす方法の一番の欠点は、「時間がかかる上にその時間で満足感を得てしまうこと」なのです。 手を動かして書いていると、書いた分だけ成果物がノートに残っていきます。 長い時間をかけて覚えることは、一見丁寧かつ確実に覚えているように思えます。 しかし、ここで忘れてはいけないのは、人間は「忘れる生き物」だということです。
その中で私が得た暗記法は、「スピード反復法」です。
ただの暗記を長期的な記憶に
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスは19世紀末に記憶に関する実験を行い、かの有名なグラフ、忘却曲線を得ました。 縦軸には記憶がどれだけの労力で思い出せるかの指標、横軸には時間の経過を取ると、反比例のグラフのような曲線となります。 つまり、人間の記憶は脳に定着したその瞬間からすごい勢いで忘れ去られていっているということなのです。 しかし一方で、復習をすればどうなるか。 復習により100%に戻った記憶ですが、今度は前回よりもなだらかに忘れていくことが分かります。 復習により、定着しやすい長期的な記憶に変わっていくのです。
つまり、手を動かして「一度で覚えきる!」という覚悟で暗記しても、次の日にはすっかり忘れているということ。 時間がかかるために何周も復習しなおすことができない方法では、記憶の長期的な定着は望めないのです。 反対に、「何度も忘れては覚えなおす」ことを前提としている、この「スピード反復法」はまさに暗記に適しているといえます。
やり方は単語帳やアプリでパラパラ読んで繰り返すだけ!
さて、やり方は?と思われた方もいるかもしれません。 実に簡単です。 お持ちの単語帳を開き、スペルと意味をチェックしたらすぐに次の単語へ、次の単語へという風にあっという間に単語帳をパラパラと読んでしまうのです。 あとはこれをひたすらスキマ時間に繰り返すだけ。 この時のポイントは一つ、立ち止まらず、情報を川の流れのようにどんどん入れていくことです。 徐々に単語が覚えられていく感覚は快感です。
ここで、これと似たような学習方法が可能なアプリを紹介します。 スピードを重視した英単語アプリ「mikan」です。 現役東大生が「超高速英単語学習アプリ」と銘打ってリリースしたこのアプリは、分かった単語は右、分からない単語は左、という簡単操作により膨大な単語量に接することができるのに加え、復習テストや反復練習も充実しており、まさに記憶の定着に役立つアプリだと言えます。
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以上で紹介してきた「スピード反復法」はいかがでしょうか?
私は受験時の英単語だけではなく、大学入学後も中国語の勉強に役立てることができています。
将来を見据えて、ぜひチャレンジしてみてください。

