「大人の地頭はどうすればよくなりますか?」一流の識者たちによる4つの答え

「大人の地頭はどうすればよくなりますか?」一流たちはこう答える01

「デキる人は地頭がいい」とよく言われるなか、あなたはこうお考えではありませんか?

「地頭をよくすべきなのはわかっている。でも地頭なんて、子どものうちに決まってしまうんじゃないの? いまからでは遅いのでは……?」

そんな疑問に一流たちは、地頭を鍛えることはいつ始めても遅くないと答えていますよ。

今回は、一流の識者らが説く地頭の鍛え方を4つご紹介します。これを読めば、「誰でも日常のなかで」地頭力を上げられるということに気づいていただけるはず。

要約力を身につける

現役東大生で著作家の西岡壱誠氏は、東大生の地頭力を決めるもののひとつとして「要約力」を挙げています。

要約力とは、「情報の要点を理解する」力のこと。たとえば東大生たちが、分厚い資料の内容全体をしっかり把握しながら研究を進められるのは、要となる “大事な情報” を見つけ出し、そこにフォーカスして覚える(=要約する)ことができるからだそう。決して、すべての情報を丸ごと記憶しているわけではないようです。

西岡氏によると、要約力に必要なのは「重要なキーワード」を見つける「目」を養うこと。

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そのような目を鍛えるには、まず「情報の背景を知ること」が大切だと西岡氏は言います。

仮に歴史上の出来事を学習するとして、一般的な人は年号や人名を単体で覚えようとしますよね。一方で、東大生は「なぜ◯年だったのだろう?」といった疑問をもち、当時の社会情勢などをリサーチするのだそうです。

このように、覚えたい知識そのものだけでなく、その背景や前提を含めた全体像をしっかり把握することで、重要なワードをより押さえやすくなるのだとか。

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まとめると、要約力を鍛えるために必要なのは、まず情報のバックグラウンドを知ること、そしてポイントとなるキーワードを見つけること。これからは、学習内容の背景にも注目して、要約力を養いたいですね。

あらゆる本を読む

株式会社人材研究所の代表取締役社長・曽和利光氏が、地頭をよくするために推奨するのは、「ジャンルにとらわれずさまざまな本を読むこと」。読書を通じた知識の蓄積が、 “最高の地頭” を育むのだそうです。

そもそも「地頭」という言葉は、業界によってさまざまな意味でとらえられていると、曽和氏は言います。たとえば、営業系の会社では、人の気持ちを察する力が地頭と表現されたり、コンサルティングファームなど数字を扱う会社では、論理的思考力のことが地頭と呼ばれていたりするのだとか。

つまり、企業が地頭というワードを使うとき、その企業が求める資質が地頭力として表現されているのです。

そんなさまざまな地頭の資質のなかで、曽和氏が “最高の地頭” と言うのが「発想力」です。曽和氏いわく、発想力とは、対立する物事に共通点を見いだしたり、論理では導けない答えを直感的に見いだしたりする力のこと。なぜ最も重要な能力なのかというと、「すぐさま手に入れることができず、希少性が高いから」

曽和氏が「すぐには手に入らない」と言うのは、発想力が「知識の蓄積」によるものであるためです。発想は何もないところからは生まれず、知識という土台があってこそ生まれてくるもの。つまり、知識を徐々に増やすことが発想力を高める方法なのです。

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そこで曽和氏がすすめるのが、「本をたくさん読むこと」です。ポイントは、新しい分野の本を乱読すること。好みや興味に縛られずにさまざまな知識をインプットすることで、視野を広げることが重要なのだそう。というのも、「フィルターバブル」を考慮してのことです。

フィルターバブルとは、インターネットの検索履歴などから、自分に興味のある情報しかヒットしなくなること。新たな情報が手に入らなくなるリスクが指摘されています。そのフィルターバブルを壊すために、乱読を通じて多様な知識を得る必要があると、曽和氏は言っているのです。

興味のない分野だったけど、読んでみたらおもしろかった、180度考えが変わった——そのような経験にもつながるかもしれません。ぜひ書店や図書館で、いままでチェックしなかった棚に足を運んでみましょう。

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深掘りする

インフォグラフィックエディターの櫻田潤氏が地頭を鍛える方法として紹介するのは、「深堀りの図」を書くこと。「疑問」に対する「要因」を図で書くことで、あらゆる疑問を深く追求する姿勢が、地頭力につながるのだそうです。

具体的には次の手順で書きます。

  1. 紙面の上部に「疑問」を四角で囲んで書く。
  2. その下に思いつくかぎりの「要因」を書き出し、これも四角で囲む。
  3. さらにその下に「要因の要因」を書き、「なぜ? どうして?」をどんどん追求していく。

たとえばこのような具合です。

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(画像は編集部にて作成)

「あの競合企業はなぜ業績を伸ばしているのか」「なぜあの店は流行っているのだろう/流行らないのだろう」といった仕事上の疑問から、上の例のような日常に関する疑問まで、さまざまな疑問を深掘りすることで、「思考整理のトレーニング」になると櫻田氏は話します。

疑問に対する要因を考えることで、漠然とした疑問がクリアになり、解決すべき課題が見えてくるのだそうです。要因を十分に分析した結果、複数の解決策を考えられるようにもなるとのこと。

ぜひ紙とペンを用意して、一見難しそうな事象を読み解いていけるような地頭のよさをゲーム感覚で育んでいきましょう。

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集中力を鍛える

脳科学者の茂木健一郎氏によると、地頭がいい人は「g因子」というものが高く、g因子が高い人は集中力が高いのだそうです。

g因子とは、すべての人の能力に共通する因子のこと。イギリスの心理学者チャールズ・スピアマン氏が、g因子が高い人ほど学力が高いことを示したそうです。また、その後の研究により、g因子が高い人は、集中するための脳の前頭葉の回路が活発ということも明らかになったとか。

みなさんのまわりを見ても、地頭がいい人たちの集中力の高さには、うなずけるところがあるでしょう。実際、前出の西岡氏は、東大生は特に集中力が優れていると話します。たとえば、教室内で騒いでいた学生も、教授に問題を出されるとピタッと静かになり、解答に没頭することがあるとのこと。

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そんな、地頭のよさと関係の深い集中力を鍛える方法を、ふたつ紹介しましょう。

スウェーデンの精神科医アンダース・ハンセン氏は、日中の集中力を高めるための「朝の運動」を提唱しています。心拍数の上がる運動を20~30分行なうのがおすすめだそうですよ。ドーパミンの分泌量が上がり、その効果は数時間続くそうです。効果が出るまで諦めず、長期的に続けることが大切とのこと。

さらに、茂木氏は「雑音の多い場所で勉強すること」をすすめます。騒がしい環境で作業に集中することで、前頭葉の回路が強化されるのだそうです。そんな場所で勉強してもはかどらないと思うかもしれませんが、地頭が鍛えられるなら試す価値はあるのではないでしょうか? カフェや、家族のいる居間などで勉強する習慣をつけてはいかがでしょう。

***
地頭をよくする方法は、意外にも勉強だけではありませんでした。あらゆる物事に興味をもち、思考を広げていくこと。時にはフィジカルなアプローチも有効だと言えます。一朝一夕にとはいきませんが、いずれかのテクニックをぜひ取り入れてみてくださいね!

(参考)
東洋経済オンライン|東大生から見た「地頭がいい人」の典型的な特徴
Liiga|「地頭」は大きく4種類。一流を目指すなら、最も希少な“発想力”を磨け
コトバンク|フィルターバブル
ダイヤモンド・オンライン|地頭もぐんぐん良くなる!「深掘りの図」の使い方
アンダース・ハンセン著, 御船由美子訳(2018),『一流の頭脳』, サンマーク出版.
flier|一流の頭脳
東洋経済オンライン|東大生の「脳みそが熱くなる」ほど集中するコツ
ラブすぽ|いわゆる「地頭」をよくする方法はある?【脳の話】

【ライタープロフィール】
平野ももこ
大学ではフランス文学を専攻し、物語のなかの人の心を中心に研究。出版社を経営していた祖母の影響もあり、純文学、心理学、ビジネス書など幅広く読む大の読書家である。現在は、メンタルケアやカウンセリングを勉強中。バレットジャーナルの実践を通じ、生活改善に成功し続けている。

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