モチベーションには頼らない! 東大に受かる人が大事にしている「意外と普通」なふたつのこと。

本の上に地球儀が乗っている

「頑張って勉強しているのに、結果が出ない。頭のいい人は、どんな勉強をしているんだろう」
「東大に受かるような人には、何か特別な習慣がありそう」

頭のいい人たちのような勉強習慣を取り入れ、もっと結果を出したいと思っている人も多いでしょう。しかし、東大に受かるような人が大事にしているのは意外と普通のことなのです。

【ライタープロフィール】
橋本麻理香
大学では経営学を専攻。13年間の演劇経験から非言語コミュニケーションの知見があり、仕事での信頼関係の構築に役立てている。思考法や勉強法への関心が高く、最近はシステム思考を取り入れ、多角的な視点で仕事や勉強における課題を根本から解決している。

勉強を「歯磨きと同レベル」まで習慣化する

「勉強しなきゃいけないのはわかっているけど、やる気が出ない」
「ついついSNSやゲームを始めてしまい、気がついたら時間が経っている」

このように悩む人は少なくありませんが、そんなときおすすめなのが歯を磨いたり、顔を洗ったりするのと同レベルまで勉強を習慣化すること。じつは、頭のいい人は「モチベーション」に左右されず、日々淡々と勉強を継続しているのです。

「起きたらすぐに机に向かう習慣」ができていると話すのは、東京大学法学部を主席で卒業し、ニューヨーク州弁護士資格をもつ山口真由氏。「勉強ははじめるのがつらい場合がとても多いですが、生活習慣になっていると『そういうものだから』となにも考えないで繰り返すだけで取っ掛かりの部分が楽」になると語ります。(カギカッコ内引用元:STUDY HACKER|学力向上は生活習慣の確立と時間の使い方で勝負が決まる——東大首席卒・NY州弁護士 山口真由さんインタビュー【第2回】

やる気のある日には意気込んで机に向かえても、疲れているときや億劫なときには、ついサボってしまう……。そんな経験のある人は、まずはテキストを開くことをルーティーンにしてみるのはどうでしょう。

たとえば、「食後に歯を磨く」習慣同様、「夕食後は食卓でテキストを開く」「〇時になったら机に向かってテキストを開く」といった具合に習慣化してしまえば、モチベーションに頼らずとも毎日努力を重ねられるようになるはず。

机に向かって勉強している男性

作業療法士の菅原洋平氏も、科学的な視点から下記のように述べます。

意志の力、努力に頼って勉強をすると、脳は大きく消耗し、体が動かなくなってしまいます。

(中略)つまり、意志の力、努力、頭の良さなどに依存せず勉強することが効率と成果を最大化させる秘訣なのです。

(引用元:東洋経済オンライン|「地頭の良い人」に憧れる人が知らない勉強技術 ※太字は編集部が施した)

「がんばるぞ!」と意気込んで勉強している人も多いでしょう。しかし、このような意志の力に頼ると、むしろ脳に負担がかかってしまいます。勉強の習慣化には、モチベーションに左右されないルーティーンの設定が重要だと言えるでしょう。

仕事のための本が読みたいにもかかわらず、朝起きてすぐにスマホを手に取り、そのままダラダラしてしまうのが悩みだった筆者も、朝起きたら本を開いて3行だけ読むことを自分に課しました。すると、数日で10分~20分の読書ができるように。これまでいかに時間を無駄にしていたかを実感しているところです。

  • 起きたらまずベッドサイドテーブルのテキストを開く
  • 夜○時に机に向かってテキストを開く
  • 通勤の電車では英単語を10個覚える

みなさんも、上記のように具体的なルーティーンをいくつか考え、いちいち考えずとも毎日勉強できるよう生活に組み込んでみるのはいかがでしょう。

朝起きてすぐテキストを開いている様子

目標を「とことん明確化」する

明確な目標がないまま、漫然と机に向かってはいませんか? 頭のいい人のもうひとつの特徴は、目標をとことん明確にしていることです。

現役東大生であり、株式会社カルペ・ディエムを設立した西岡壱誠氏は、東大生は「目標を明確にしてから勉強」していて、その「『目標』の解像度が段違い」であると語ります。

「今からやる勉強には、どういう意味があるのか?」「この勉強をして、どういう状態になれれば目標達成したことになるのか?」

勉強の手段を選ぶ前に、必ず目標を自問自答するのです。

そして徹底的に目標を具体化し、本当に必要な手段のみを選んで勉強することで、金銭面だけでなく、「意味のない勉強時間」も「節約」しているのです。

(カギカッコ内・上記引用元:東洋経済オンライン|「お金かけずに東大生」の勉強法が効率的すぎた ※太字は編集部が施した) 

「英語ができるようになりたいから、とりあえず英単語を覚えよう」「経済の勉強がしたいから、参考書を何冊か読もうか」などと、ぼんやり目標を立てている人は多いでしょう。しかし、頭のよい人はただ目標を立てるにとどまらず、その解像度を高めることでより効率よく学んでいるのです。

解像度の高い目標のイメージ

では、どのように目標の解像度を高めればいいのでしょうか。

解像度を高めるとは、「『深さ』『広さ』『構造』『時間』という4つの視点」で「物事を詳しく把握する」ことだと述べるのは、東京大学で企業支援を行なう馬田隆明氏。
とくに、「『深さ』の視点を磨く」ようをすすめます。
(カギカッコ内引用元:STUDY HACKER|「なぜ」は〇回繰り返す。「解像度が高い人」になるための4つの日常習慣

「深さ」の視点をもつには、「『Why(なぜ)』と『How(どのように)』を用いて7段階以上問う」ことをおすすめします。基本的には、本質的な「課題」を突き詰めるのなら「Why」、課題に対する「解決策」を考えるのなら「How」を用います

(カギカッコ内および枠内引用元:STUDY HACKER|東大の起業支援担当者が解説「考えがふわっとしている人に足りてないのは『解像度』だ」その正体とは?) ※

さらに、ぼんやりとした問いから始まっているのであれば7段階、具体的な問いから始まるのであれば5段階ほど深掘りする」のが目安だそう。
たとえば、「マーケティングについて考える」というような問いなら7回、「店内でお客様が転んでしまったのはなぜか」というように課題が絞られているなら5回が適しているでしょう。
(カギカッコ内引用元:STUDY HACKER|「なぜ」は〇回繰り返す。「解像度が高い人」になるための4つの日常習慣

「資格試験合格のために勉強の目標を立てる」場合を例に、Howを用いて考えてみましょう。

  1. How:どのように試験に合格する?
    ⇒ 合格基準が70%以上とされているので、100点満点中70点以上をとる。
  2. How:どのように70点以上をとる?
    ⇒ 試験科目は〇〇(60点)、△△(40点)。得意な〇〇で50点以上を目指し、足りない部分を△△で補う。
  3. How:どのようにそれぞれの科目を勉強する?
    ⇒ 〇〇は得意なので、時間をかけずにこれまでの復習に留める。△△は今回初めて勉強するので、しっかりと基本を押さえる。
  4. How:どのように新しい科目の基本を習得する?
    ⇒ テキストを1冊用意し、まずは専門用語を覚える。丸暗記ではなく、その仕組みからしっかり理解する。それができたら、問題を解くなどアウトプットを繰り返す。
  5. How:どのようにスケジュール設定して勉強する?
    ⇒ 独学だと300時間前後必要と言われているので、試験日から逆算して毎日2時間は勉強時間をとれるようにする。 

このように掘り下げていくことで、目標の解像度は高くなります。「とりあえず試験勉強しようかな」となんとなく考えるより、目標を深掘りしたうえですすめるほうが無駄な時間や悩みが軽減でき、スムーズに勉強を継続できるでしょう。

みなさんも目標を立てるときは深掘りを重ね、より解像度の高い目標にしてみませんか? 

 

***
東大に受かるような人が大切にしているのは、特別なことではないのです。それさえわかれば、きっとあなたも勉強で成果を出せるはずです。

会社案内・運営事業

  • 株式会社スタディーハッカー

    「STUDY SMART」をコンセプトに、学びをもっと合理的でクールなものにできるよう活動する教育ベンチャー。当サイトをはじめ、英語のパーソナルトレーニング「ENGLISH COMPANY」や、英語の自習型コーチングサービス「STRAIL」を運営。
    >>株式会社スタディーハッカー公式サイト

  • ENGLISH COMPANY

    就活や仕事で英語が必要な方に「わずか90日」という短期間で大幅な英語力アップを提供するサービス。プロのパーソナルトレーナーがマンツーマンで徹底サポートすることで「TOEIC900点突破」「TOEIC400点アップ」などの成果が続出。
    >>ENGLISH COMPANY公式サイト

  • STRAIL

    ENGLISH COMPANYで培ったメソッドを生かして提供している自習型英語学習コンサルティングサービス。専門家による週1回のコンサルティングにより、英語学習の効果と生産性を最大化する。
    >>STRAIL公式サイト