【Facebookで判定可能】“自分大好き人間” のほうが仕事がデキることが学術的に証明される。

ソーシャルメディアの使用が過度になり、ある特徴的な投稿をしていると、あなたのナルシシズム度をアップさせてしまう可能性があると、新しい研究で明らかになりました。とはいえ、ナルシシズムもマイナス面ばかりではありません。その特性と、一時的な人格形成のためにソーシャルメディアを活用するコツを提案します。

ソーシャルメディアがナルシシズムの増加と関連

2018年10月、The Open Psychology Journal に掲載された新しい研究では、ソーシャルメディアの過度な使用が、その後のナルシシズムの増加と関連しているとわかったそうです。

研究を行ったのは、英国スウォンジー大学の心理学科と、ミラノ大学の生物医学および臨床科学科。研究者らは、18〜34歳の参加者74名の、ソーシャルメディア(Twitter、Facebook、Instagram、Snapchatなど)における使用状況を評価し、4ヵ月間にわたって人格の変化を研究したとのこと。

その結果、特に「画像」と「自撮り写真」など、視覚的な投稿を通じて過度にソーシャルメディアを使用した人は、ナルシシズム的な特性が平均25%の増加を示していたそうです。しかも、参加者の多くがナルシシズム性人格障害において陽性だったのだとか(臨床的カットオフを上回っていたため)。

ナルシシズムの悪いところ

コロラド州デンバーの公認セラピストで、長年ナルシシストについて研究を重ねている Karyl McBride 博士は、人格障害ナルシシズムの特徴を以下のように9つ示しています。

1.自分の成果と才能を誇張し、成果もないのに認められることを望む 2.無限の成功やパワー、輝きと美しさ、理想的な愛の幻想にこだわる 3.自分が特別な存在であり、他の特別な人々や機関とのみ関連すると信じている 4.過度に賞賛されることを望む 5.特権意識があり、自分は優遇されるべきだと考えている 6.自分の目的を達成するために他者を利用し、搾取する 7.共感性が低く、他者の気持を察しない 8.嫉妬心が強く、他者も嫉妬心が強いと信じている 9.傲慢な行動や態度を示す。

そもそも自信を持っている人々は、誰かに自慢する必要性を感じません。したがって、全般にそうした態度をとるナルシシズム的な特性がある人は、裏を返せば自分自身の脆弱性を心のどこかで認識しているわけです。

McBride 博士は、たとえナルシストでも、誰かを傷つけない限り害はないといいます。しかし、これらの形質が一貫しているのは、時間の経過とともに危険度を増し、他者を傷つけ、関係を損なうようになることなのだとか。

ナルシシズムの良いところ

ナルシシズムについては違う見方もあります。

ニューヨーク州立大学バッファロー校の Emily Grijalva 准教授は、ビジネス面からナルシシズムを研究した結果、ある程度ナルシストであるほうが、仕事で結果を残しやすいと見出しました。

あくまでも過度なナルシシズム(自己愛性パーソナリティ障害)ではなく、「適度に尊大なナルシシズム」であれば、影響力のあるリーダーになれるとのこと。Grijalva 准教授は、彼らが「魅力的かつカリスマ性があって、目立つ存在であり、そのうえ意志が固い」と話します。

また、心理療法士の Amy Morin 氏も、彼らの傲慢さは「自信」と見なされるため、より速いプロモーションにつながる可能性が高いとし、魅力的でカリスマ的な傾向があると説明しています。

2014年に発表された研究では、ナルシシズムとリーダーの成功との間に、直接的な関係がないことが発見されていますが、組織が危機に瀕している場合は、ナルシシズム指導者が繁栄する可能性が高いのだとか。

なぜならば、彼らは自分自身が特別で優遇されていると確信しており、行動が大胆で、非常に説得力があるからです。それが、取引先を、そして従業員、あるいはチームメンバーを安心させてくれるわけです。

ナルシシズムの注意点

とはいえ、Grijalva 准教授はナルシストの魅力を認めつつも、「利己的なので他人を利用しようとする」という難点を挙げています。

また、Amy Morin 氏も、危機に瀕した組織ではその特性が活かされても、安定している物事に対しては、非効果的だといいます。その理由は、安定したなかでは彼らの「傲慢さ」が際立ってしまうから。そして同氏は、McBride 博士と同様に、その特性を維持したまま長く時間が経過すると、彼らが害を及ぼす可能性が高くなると伝えています。

ソーシャルメディアはどう活用する?

ナルシシズムについて、以下のことがわかりました。

・適度なナルシシズムは魅力的かつカリスマ性がある ・チームや組織が危機に瀕しているときリーダーとして活躍できる ・ナルシスト時間が長いと他者にも、自分の評判にも損害を与える ・自信と実力が幻想でも、ハッタリがきく

したがって、SNSの意図的な活用は、以下の状況がある場合に行うことを提案します。1ヵ月ほど徹底的にソーシャルメディアで「画像」や「自撮り写真」を投稿し、適度にナルシシズム度をアップしてみてはいかがでしょう。ただし、あまり長期間は行わないように

1.もう少し目立ちたい 2.大胆に行動したい 3.自己アプローチできない 4.少しカリスマ性が欲しい 5.自分のチームが大変だ!

逆に、「大胆すぎて、目立ってしまう」「自己アプローチしすぎて、ひんしゅくを買っている」「いま自分のチームは安定している」といった状況のときは、ソーシャルメディアへの視覚的な投稿は控えたほうがいいかもしれませんね。

*** 今回は、主に自己のナルシシズムについてご紹介しました。万が一、周囲に極端なナルシストが存在する場合は、損害を被らないよう距離を置くことをおすすめします。

(参考) Medical News | Medical Articles|Excessive use of social media through visual postings linked to increase in narcissistic traits Swansea University|Excessive posting of photos on social media is associated with increase in narcissism Bentham Open|Visual Social Media Use Moderates the Relationship between Initial Problematic Internet Use and Later Narcissism ~ Fulltext Psychology Today|How Does a Narcissist Think? Psychology Today|Do Narcissists Make Better Leaders? クーリエ・ジャポン|社会人は「ちょいナル」を目指せ! ナルシストのほうが就活に有利で、会社でも出世できて、有能な上司になれる理由

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