「生産性の低すぎる人」が絶対に知らない、4つの超効率的仕事術。

もしも、「自分の仕事のやり方は、効率が悪いのではないだろうか……」と悩んでいるなら、「生産性の高い人がしている4つのこと」を行ってみてください。さっそく紹介しましょう!

1.生産性が高い人は「核」となる仕事に労力を注いでいる

経済学者の野口悠紀雄氏は、努力を「コア(核)」に集中させれば、仕事の効率は飛躍的に高まると述べています。そのコアとは、全体を構成するなかの一部を占める要素のこと。

これは、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した統計モデルのひとつ「パレートの法則(べき乗則・80:20の法則)」を示しており、経済学においては「コア(全体の2割)によって、全体の成果や価値の8割が生み出されていること」を意味します。

ビジネスシーンに置き換えると、「売上の8割は全顧客の2割が生み出している」ので、「その2割の顧客に的を絞ったサービスを行うほうが効率的に、売り上げを伸ばせる」という解釈になります。

したがって、生産性が高い人は、たとえば資料作成なら構想を練ることなど、成果につながる重要な仕事(コア)にもっとも集中力や労力を注ぎ込み、時間を割いているわけです。逆に、生産性が低い人は、成果につながらないルーティンワークや、資料作成ならパワーポイントを使う作業ばかりに、時間とエネルギーを消耗している可能性が高いといえます。

2.生産性が高い人は「締め切りを細かく設定」している

イギリスの歴史学者、パーキンソンは、「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」といいました。これは、同氏が唱えた「パーキンソンの法則」の、第1法則です。

たとえば資料などの作成に3日間与えられた場合、物理的に無理がなければ3日間で仕上げられます。しかし、同じ資料作成に7日間与えられると、なぜか7日目でやっと資料が完成するという現象が起こります。時間の余白にムダな作業が詰め込まれてしまうからです。

したがって、生産性の高い人は、工程ごとに締め切りを設け、効率よく仕事を片付けることが習慣づいています

たとえば資料作成という大きなタスクなら、「テーマの設定」「情報の整理」「構想・構造化」「パソコンで資料づくり」といった具合に細かく分割し、その小さなタスクごとに締め切りを設定します。こうすれば、ムダが入り込む余地はありません。生産性の低い人は、このタスクの分解と、個々に対する締め切り設定を行わず、常にムダを膨張させているのです。

3.生産性が高い人は「危機管理」と「認知バイアス」を考慮する

米カリフォルニア州にあるエドワーズ空軍基地に勤務していた、エドワード・アロイシャス・マーフィー・Jr.は、「いくつかの方法があって、1つが悲惨な結果に終わる方法であるとき、人はそれを選ぶ」といったそう。この人物の名前をとった「マーフィーの法則」は、哀愁に満ちたユーモラスな数々の経験則をまとめたものです。

失敗する可能性のあるものは失敗する」という基本精神にもとづくこの法則は、「危機管理の方法論」とも「認知バイアスのサンプル」とも捉えられ、クスッと笑える教訓として広く知られています。生産性が高い人は、この法則が示す「危機管理」と「認知バイアス」を常に意識しているのです。

たとえば上司の指示を得て、作業が可能となる簡単なタスクの場合。週の初めに上司から「週末までに確認して指示をする」といわれたとします。

すると生産性の低い人は、「週半ばには、指示をくれるだろう」と考え、「いくら何でも金曜日の夕方以降にはならないだろう」と高を括ります。しかし、もしも上司が急きょ週末出張にでもなってしまったら、連絡が取りにくくなり、作業開始は週明けになってしまいます。

その点、生産性が高い人は、「週末になっても指示がなければ、作業が週明けに持ち越される」といった危機管理や、「週末までに」という言葉が平日だと考えるのは「認知バイアス」で、上司の言葉は「土曜日じゅうにメールする」という意味かもしれないと考えます。そのため、前もって今週中に作業したい旨を上司に伝えるのです。

そうした意識があるからこそ、生産性が高い人は仕事を停滞させません。つまり、生産性の低い人に足りないのは、あらゆる事態を想定し、事前に行動することです。

4.生産性が高い人は「仕事を他人に任せるスキル」がある

習慣化コンサルティング株式会社代表取締役の古川武士氏は、生産性の低い人は仕事を抱え込んで疲弊する一方、生産性が高い人は、他人に任せるスキルを磨くといいます。組織人事コンサルタント、心理カウンセラーの小倉広氏も、すぐできる仕事こそ早く人に任せるようアドバイスしています。

人に仕事を頼んだり、任せたりする場合、もちろん「依頼する」「質問に答える」「フォローする」といったことに時間をとられてしまいます。そのため、「これくらいなら10分もかからないから、自分でチャチャッとやってしまおう」と考える人は多いでしょう。しかし、塵も積もれば山となります。

生産性が高い人は、たとえば「データを入力するだけの単純な作業」が複数あったり、「2つの類似作業」があったり、「チームが関わるクライアントへの返信」などがいくつもある場合、それらを早く片付けることがチームの利益になり、説明しやすくて、分離しやすく、なおかつ、ひとりが抱えて行うことが非効率な作業だと察知したら、すぐ他者に任せようと判断します。

そして、同僚もしくは先輩にさえも、「わたしはA作業をするので、B作業をお願いしたいのですが、大丈夫ですか?」と丁寧に頼み、「ありがとうございます、助かります!」と、相手が引き受けてよかったと思うような頼み方をすることができます。そうすることで、結果的には個人のみならず、部署やチーム全体の効率もあがり、各々がより重要な仕事に労力を注ぎ込むことができるでしょう。

逆に、生産性が低い人は、「面倒だから、自分でやっちゃおう」を積み重ね疲弊した挙句、今日も仕事が終わらない……、が繰り返されるわけです。

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こちら『「生産性が低すぎる人」がしている3つのこと。』にも、生産性を高める秘訣が記されています。ぜひご参考に!

(参考)
野口悠紀雄(2015),『「超」集中法 成功するのは2割を制する人』,
講談社. アーサー ブロック著, 倉骨彰訳(1993),『マーフィーの法則―現代アメリカの知性』, ASCII.
古川武士,『成果を増やす 働く時間は減らす 高密度仕事術』, かんき出版.
リクナビNEXTジャーナル|思わず納得!ビジネスパーソンなら知っておくべき「ビジネスの法則」15選
THE21オンライン|嫌われない「仕事の頼み方」にはコツがある!
Wikipedia|パレートの法則
Wikipedia|マーフィーの法則

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