今すぐスマホをしまうだけで仕事がデキる人になる科学的理由

用もないのにスマートフォンを手に取ってしまうという人は多いでしょう。人と通信できて、情報を与えてくれて、いろいろと調べることができ、SNSによる自己アピールや他者の観察が可能で、買い物ができて、電車にも乗れて、写真も撮れて、スケジュールまで教えてくれるからです。

しかし、便利なぶん影響力も甚大です。集中力を高めたい、生産性を上げたい、コミュニケーション力を強化したいと思っているならば、スマートフォンに依存せず、かといって無理に離れず、“いい付き合い”をしていく必要があるでしょう。興味深い研究や調査とともに説明します。

スマートフォンが近くにあるだけで認知能力低下

米カリフォルニア大学サンディエゴ校のビジネススクール、テキサス大学オースティン校のビジネススクール、カーネギーメロン大学などの研究者らは、合計800人近くの参加者に協力してもらい、スマートフォンの影響力を確かめました。

まず参加者は複雑な認知作業を行いながら、それに関係した情報をどれだけ覚えていられるかテストを行い、次に新しい問題を分析・解決する能力を測定しました。その際、スマートフォンは以下3ついずれかの状態にしたそう。

・目の前に伏せて置く ・ポケットかバッグにしまう ・別の部屋に置いておく

結果として、スマートフォンを別の部屋に置いたグループがもっとも好成績で、次がポケットかバッグにしまったグループ、最下位は机の上に置いていたグループだったそうです。

認知能力への影響は、音やバイブレーション機能をOFFにしていようが、伏せていようが、電源を切っていようが、スマートフォンが近くにあるだけで及ぼされるとのこと。影響の程度は、睡眠不足と同じくらいだそうです。やはりスマートフォンへの依存度が高いほど影響は大きいとのこと。(2017年4月3日にThe University of Chicago Press: Journalsにて公開)

スマートフォンが対話の質を下げる?

また、英エセックス大学の研究では、携帯電話がそこにあるというだけで、対話の質を下げることが示されたそうです。

研究者らは74人の参加者を対象に、「携帯電話が“ある・なし”という条件を無造作に割り当てて対話してもらう」、「ディスカッション内容に変化をもたせる」などして実験を行いました。すると、携帯電話の存在下では対人関係の近さや信頼の発展が阻害され、共感や理解を感じる程度を減少させたそうです。(2012年7月19日 にSAGE Journalsで公開)

この研究は見知らぬ同士の参加者によって行われたため、研究者らは、仕事仲間や家族、恋人同士など、確立された関係においてどう影響が及ぼされるか今後焦点を当てるとしていますが(2012年時点)、VitalSmarts社が2,025人に行ったオンライン調査では、10人のうち9人は少なくとも週に1度、スマートフォンなどに気をとられ、友人や家族の話をしっかり聞かなかったと答えており、4人のうち1人は、それにより深刻な亀裂を引き起こしたといいます。

近しい関係ほど影響が大きそうですね。おまけに、ちょっと、いや、かなり女性が気になることも……。

スマートフォンは肌質までも低下させる!?

株式会社ファンケルが2018年3月9日~3月12日の期間で、20代から60代の女性500名を対象にインターネット調査を実施したところ、「スマホ中毒」の女性ほど、肌のうるおいや透明感などが低下した状態であると分かったのだとか。

スマートフォンやパソコンからは、大量の「ブルーライト」が出ているといわれています。そのブルーライトは、睡眠ホルモンの分泌を低下させて睡眠の質を下げ、肌の奥まで入り込んで色素沈着を引き起こすそう。おまけに、肌の老化原因となる「活性酸素」の生成を促して、コラーゲンを減少させてしまうのだとか……!

スマートフォンとの“いい付き合い方”とは?

――と、ここまで、研究や調査をもとにスマートフォンに対して散々なことを書きましたが、いまとなっては便利なスマートフォンが存在していない状況には戻れません。それならば、多大な影響があるということを留意しつつ、“いい付き合い方”をしていきましょう。

そこで提案したいのは、仕事や通話で必要とする場合などをのぞき、1日の中に以下2つの時間を設けることです。

1.スマートフォンを隔離する時間

何かに集中したいとき、誰かとコミュニケーションしたいとき、お肌のお手入れのときなど、可能ならば別の部屋に置く、あるいは同じ部屋でも見えない位置、もしくはバッグの中などにしまいましょう。その間は、認知能力が高まり、コミュニケーションを阻害されず、肌をむしばむブルーライトから逃れられるとお考えください。

2.スマートフォンに集中する時間

リラックスしている時間などに、思う存分スマートフォンをいじりましょう! 無理にスマートフォンを引き離しても、本能を無視し続けていればいずれ悪影響が起こるかもしれません。この時間だけは「脳や肌に悪いんだよ!」と理性(大脳新皮質)で抑え込まず、本能(大脳辺縁系)の「スマートフォンをいじりたいよう」という欲求に応えてあげてください。

*** 隔離している時間があれば、集中する時間が「大好物を頬張るような、ご褒美の時間」になるはず。ぜひ、お試しください。

(参考) DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー|スマホが近くにあるだけで、あなたの思考力は低下する The University of Chicago Press: Journals|Journal of the Association for Consumer Research: Vol 2, No 2|Brain Drain: The Mere Presence of One’s Own Smartphone Reduces Available Cognitive Capacity SAGE Journals|Journal of Social and Personal Relationships|Can you connect with me now? How the presence of mobile communication technology influences face-to-face conversation quality VitalSmarts|Press Room|Digital Divisiveness: Electronic Displays of Insensitivity (EDIs) Take Toll on Relationships PR TIMES|株式会社ファンケルのプレスリリース|アラサー世代の女性の多くは「スマホ中毒」を自覚  「スマホ中毒」が肌力低下を引き起こして「スマホ下がり肌」に! 美BEAUTE(ビボーテ)|紫外線よりも怖い!?「ブルーライト」が美容に及ぼす影響とは? BOOCSクリニック福岡|脳疲労とは

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