「時間がない」はただの言い訳。勉強時間を作り出す『スキマ時間勉強術』

中学や高校までは当たり前だった勉強。でも、大学生あるいは社会人になった今、毎日しっかりと勉強に励んでいる方はどれくらいいるでしょうか。

アルバイトやサークル活動で忙しい。仕事が定時に終わらない。休日は友人との予定が詰まっている。「時間がない」を理由に、勉強から逃げてしまってはいませんか?

“勉強に使える” 時間は、私たちの生活には意外と多く隠れているものです。そこで今回は、そんな時間を有効活用するための「スキマ時間勉強術」をご紹介していきます。

「時間がない」は言い訳に過ぎない

「時間がないから勉強する暇がない」 「時間がないから結果を残せない」 忙しいと、ついこのように言い訳してしまいがちですよね。でも世の中には、時間がないなかでも成果を出している人はたくさんいます。

有名な例を挙げるとすれば、お笑い芸人として知られる厚切りジェイソン氏。アメリカでの新入社員時代にコンピューターサイエンスの修士号や日本語能力検定1級を取得し、日本に来てからはIT企業の役員を務めながらお笑い芸人としても活動するという、傑出した経歴の持ち主です。

そんな厚切りジェイソン氏は、忙しいなかでも勉強するコツについて次のように述べています。

「いろんな条件が揃ったら勉強する」という考えではダメですね。条件が揃わないことを理由に後回しにして、やらなくなるから。(中略)有効なのは無駄な時間が出ないように隙間時間に(勉強を)組み込むことです。

(引用元:PRESIDENT Online|厚切りジェイソン「年収2000万の勉強法」

「定時で帰宅できたら」「食事の予定がなかったら」といった “勉強の条件” が揃うことを期待してはいけません。「5分空いたら〇〇をする」「30分空いたら△△をする」と事前に決めておくなど、待ち時間や移動時間などの “小さなスキマ時間” を勉強時間として有効活用することこそが重要なのです。

“短時間学習の積み重ね” は長時間勉強より効果的

通信教育大手のベネッセコーポレーションと東京大学の池谷裕二教授が中学1年生を対象に行なった実験の結果によると、長時間学習よりも短時間学習の積み重ねのほうが学習効果が高いことが判明したのだそう。

実験では、中学1年生を3つのグループに分け、それぞれ「60分×1回」「45分×1回」「15分×3回(7.5分間の休憩を2回挟む)」の時間で英単語を暗記させ、実験当日・翌日・1週間後にテストを行ないました。その結果、実験当日は60分間学習のグループの成績が一番良かったものの、翌日・1週間後のテストでは「15分×3回」のグループの成績が一番良いという結果になったのです。

「短時間に何回も分けて勉強するなんて非効率」と思いきや、長期的なスパンで見れば、長時間学習よりも短時間学習を繰り返したほうが効果的なのですね。勉強のためのまとまった時間が取れないからといって諦める必要はありません。通勤・通学の電車の中や入浴時間など、スキマ時間を積み重ねていくことで、実は圧倒的に効率の良い勉強をすることが可能なのです。

それではここからは、実際のスキマ時間勉強術をいくつかご紹介していきます。

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1. 辞書を使わない多読術

スキマ時間に英語を勉強したいと思っても、難解な英文を読み進めるには辞書が必要で億劫……。そう思っている方にご紹介したいのが、辞書を使わない多読術です。児童書など、知らない単語が5%以下の “自分にとっては易しすぎる” 程度の洋書を用意し、辞書を使わず、訳さず、一気に読んでいきましょう。わからない単語に出会ったとしても、前後の文脈から推測しながらとにかく読み進めていきます。どうしてもわからなかった単語は、時間に余裕のあるときにまとめて調べてしまいましょう。

ペーパーバックは日本の書籍と比べて非常に軽いですし、辞書も必要ないため外出先でも気軽に取り出せて便利です。洋書は少し値が張るので、図書館を利用したり、安価の電子書籍を利用したりするのがおすすめですよ。

筆者も高校時代の3年間、洋書を読んでディスカッションをする授業が毎週あったので、通学中や寝る前は洋書をこつこつ読み続けていました。その結果、労せず英語が得意科目になったという経験があります。

とはいえ「おもしろい」と感じられなければなかなか続かないので、読み進めてもおもしろくない本は時には諦め、次々と違う本に挑戦していくことも大切です。勉強だと気負わず、軽い読書ぐらいの気持ちで取り組んでみてはいかがでしょうか。

2. ポモドーロ・テクニック

限られた時間の中で徹底的に集中したいのならば、StudyHackerのこれまでの記事でも何度か紹介されている「ポモドーロ・テクニック」がおすすめです。これは、25分間の作業と5分間の休憩を繰り返すというもの。勉強時間はきっちりと計測し、25分間が経過したら途中でも手を止め、5分間は思いっきり休憩しましょう。

時間管理を徹底することで、勉強中にありがちな「つい、ぼんやり」のような無駄な時間を削ぎ落とすことができます。適度に休憩を挟むことで集中力も持続するので、勉強が効率化しますよ。

3. 画像検索で英単語暗記

一時期少し話題になった、英単語学習にインターネットの画像検索を用いる学習法はご存知ですか? これはなかなかイメージを覚えられない英単語をGoogle等で画像検索するというもので、筆者もテスト前によくやります。

例えば「友情、仲間意識」等を意味する “camaraderie” という単語。フランス語が語源ということもあり、なかなか覚えづらい単語ですよね。この “camaraderie” をGoogleで画像検索してみると、仲間同士が手を重ねている、円陣を組んでいる、楽しげに談笑しているといった画像が出てきます。これならば、仲間同士の結束を意味する単語だということが一目見てわかりますよね。「camaraderie =友情、仲間意識」と文字だけで覚えるよりもイメージをつかみやすいと感じませんか?

スマートフォンさえあればどこでもできる、時と場所を選ばない簡単な勉強です。

*** ちょっとしたスキマ時間。ぼんやりとSNSを眺めるか、こつこつと勉強するかで、差は大きく開いていきます。「勉強する時間がない」と感じている方は、ぜひスキマ時間勉強術を試してみてくださいね。

(参考) PRESIDENT Online|厚切りジェイソン「年収2000万の勉強法」 J-CAST|「15分勉強法」で成績アップ! 長時間の詰め込みより効果あり 実証実験で証明 日本経済新聞|英語多読、続ける3原則 辞書使わず、訳さず、一気に StudyHacker|ポモドーロ・テクニック リクナビNEXTジャーナル|生産性がグングン上がる!「ポモドーロ・テクニック」って知ってる? まぐまぐニュース|辞書いらず? 英単語の勉強で「Google画像検索」が使える裏ワザ

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