仕事が速い人が密かに実践している”意外と普通な”3つの方法

オフィスのデスクで、書類を手にノートパソコンを見る女性

「仕事のスピードが上がらない……」「同僚との差はどこにあるんだろう?」

こんな悩みを抱えていませんか?

仕事を速くこなすには、特別なスキルは必要ありません。意外にも、シンプルな工夫で大きな変化が生まれるのです。

本記事では、仕事が速い人々が実践している3つの方法を紹介します。これらのテクニックを日常に取り入れることで、あなたの仕事のスピードと質を向上させることができるでしょう。

効率的に働くことは、単に早く終わらせることではありません。それは、より多くの価値を生み出し、自分自身の成長にもつながる重要なスキルなのです。

では、仕事が速い人たちの秘訣を見ていきましょう。簡単に実践できるこれらの方法で、あなたの仕事の進め方が変わるかもしれません。

【ライタープロフィール】
髙橋瞳
大学では機械工学を専攻。現在は特許関係の難関資格取得のために勉強中。タスク管理術を追求して勉強にあてられる時間を生み出し、毎日3時間以上勉強に取り組む。資格取得に必要な長い学習時間を確保するべく、積極的に仕事・勉強の効率化に努めている。

メールはすぐに返す

 “仕事ができる人は返信をすぐに返す” という通説はよく聞きますよね。実際、仕事が速い人は、即座に返信をする習慣を身につけています。

「すぐ返信すると、その返信・質問への返信もすぐ」に来るので「あっという間にやり取りが終わる」と語るのは、元マッキンゼー社員で『ゼロ秒思考』著者の赤羽雄二氏です。(カギカッコ内引用元:ダイヤモンド・オンライン|単語登録を200~300個すればメールは何倍も速く打てる

たとえば日程調整で、こちらの空き予定を伝えるのが遅くなると、相手からの返信も遅くなるような経験はありませんか?

こちらの返信に時間がかかれば、そのぶん相手からの返信も遅かったりしますよね。逆に、即座に返信ができれば、相手からの返信も速く返ってくるはずです。

同氏はメールを速く返すための心がけとして、次の内容を挙げています。

  • 「優先順位をつけない」
  • 「メールを書くスピードを加速する」
  • 「単語登録を200~300個する」

(カギカッコ内引用元:同上)

ノートパソコンを使用する人の手元を上から撮影した写真

じつは筆者も、文章を考えるのにとても時間がかかり、メールの返信も遅いほうなのです。そのためこれらの方法を試してみることにしました。その結果、たしかにメールの返信速度が速くなり、「返信が速くて助かる」と言ってもらえるようにまでなったのです。

さらに優先順位について、これまでは重要度の高いメールを先に返信するようにしていたのですが、内容にかかわらず届いた順番で返信をするように意識しました。どのメールから返信をするか考えていたぶんの時間がかからなくなったため、余分な時間が発生しなくなったように感じます。

「メールを書くスピードを加速する」方法としては、「『メモ書き』を1000ページ(数ヵ月)以上実践すると、メールの返信がかなり速くなる。」とのこと。(カギカッコ内引用元:同上 太字は編集部が施した)

メモ書きとは、同氏が著書『ゼロ秒思考』で提唱したメソッドで、以下に挙げるメリットがあります。

頭に浮かぶ疑問、アイデアを即座に書き留めることで、頭がどんどん動くようになり、気持ちも整理されるようになる。

さらに数ヵ月続けると、瞬間的に全体像が見えるようになり、「ゼロ秒思考」に近づいていく。ものによっては、瞬間的に問題点が見え、課題が整理でき、答えが見えてくる

(引用元:ダイヤモンドオンライン|ストレス解消の究極メソッド「『ゼロ秒思考』のメモ書き」のシンプルすぎるフォーマットとは?

このメモ書きを、筆者が試しに一日ぶん10ページを書いてみました。

筆者がA4の紙を横にして書いたメモ書き

画像は筆者が作成 

今回は「仕事でストレスを感じたときにできる気分転換」について書いてみました。書いてみると、たしかに考えがまとまりやすいと感じます。これを数カ月続ければ、簡潔に要件を伝える力がつきそうです。

また、筆者が社用に利用しているチャットツールでは、入力中に「……」のように、入力している最中であるとわかるふきだしが表示されます。入力に時間がかかると、相手をチャット画面のまま待たせてしまうことになりますが、メモ書きを実践することで返信時間の短縮が期待できると感じました。このようなリアルタイムのやり取りの場面で速く返信ができると、より「この人は返信が速い」という印象が強くなるのではないでしょうか。

単語登録についても、実際に200~300個も登録することまではしませんでしたが、 たとえばいつも社内報告の冒頭に入れる「お疲れ様です。〇〇部〇〇担当の髙橋です。」を「おつ」で表示されるよう追加してみました。すると、日々の細かい報告作業がとても楽になりました。

今回の方法は、返信をする時間が大幅に短縮できるため、ぜひ試してみてほしいです。仕事も速くなり、イメージもさらによくなることでしょう。

空中にあるメールのマークを人差し指で押す仕草をしている

デスクを常にきれいにする

仕事が速い人は、デスクも常に整理整頓されています。机周りがごちゃごちゃしていると、集中して仕事ができません。

習慣形成コンサルタントである吉井雅之氏は、仕事ができる人に共通する習慣について次のように語ります。 

デスクが整理整頓されていないと、毎回必要なものを見つけるのに時間がかかり作業効率が悪くなります。(中略)デスクがきれいなのは、無駄な時間を減らし業務を迅速にこなすためでもあるのです。

(引用元:東洋経済オンライン|「デスクが汚い人」は仕事ができるか、できないか

つまり、デスクが片づいていないと、探し物をする時間が必要になるため、作業に取りかかるまでに余計な時間が発生してしまうのですね。

では、どのように片づけをすればいいのでしょうか。

片づけには、キングジム ファイリング研究室が提唱する「見極めBOX」を利用する方法が効果的です。(カギカッコ内引用元:プレジデントオンライン|デキる人が"中央の引き出し"を空ける理由 太字は編集部が施した)

「見極めBOX」とは、捨てるべきかどうかすぐに判断できない物を、とりあえず入れておく箱のことです。この箱に一時的に書類などを入れたあと、見極めるための期間を設定します。その際、「見極めにかける期間は、1週間、1カ月など、自由に決めて良い」とのこと。(カギカッコ内引用元:同上)

見極めの期間中に使わなかったものはいらないということですから、捨てることで、不要なアイテムがデスクに増えていくことを防げます。

たとえば使い終わった会議資料を見極めBOXに入れておきましょう。見極め期間を1か月に設定したとして、1か月使わなかったらその書類は捨てればいいのです。もしまだ捨てないで保管しておきたいと思ったとしても、このタイミングで保管場所を決めればいいので、「どこにしまったかわからない」なんてことも防げます。

見極めBOXを使えば、必要な書類が不要なものに埋もれてしまうこともなく、作業効率が上がります。つまり、仕事のスピードアップにつながるのです。

事務用品が入った段ボールを手に持つ人の手元

目的を見据えて仕事をする

仕事が速い人は、取り掛かる仕事がどんな目的のためなのか、先を見据えて仕事をします。

最終的に何をしたいのかをはっきりさせておくことで、指示された内容のみではなく、より依頼者の目的に沿うことができます。その結果、修正や追加の作業が減り、速く仕事を終えることができるのです。 

成果を出す人の行動を心理学的に分析し、講座を多数開講している経営心理士の藤田耕司氏は次のように語ります。

仕事ができる人は仕事に取り掛かる際に、「その目的を確認し、その目的に応じた形で対応する」という習慣を持っています。

(引用元:一般社団法人日本経営心理士協会|仕事ができる人に共通する特徴、考え方、習慣/上司や顧客からの評価の高め方) 

つまり、同氏はこの仕事のゴールはどこかを見据えて自分の仕事に取り組むことで、最終的な作業が完了するまでの時間が速くなると述べているのです。

座っている一人の男性と、立っている二人の女性が話している

たとえばマーケティング部に所属する社員がアンケート結果をまとめるよう上司から頼まれたとしましょう。そのとき、仕事が速い人は目的を把握するために「何に利用する予定ですか?」と聞くのです。

もしも「集計だけしてほしい」ということであれば、今後さらにアンケートが増えても対応できるよう、集計結果をまとめるExcelファイルをつくっておくなどの工夫ができますよね。 この質問をせずに集計結果の数字を集計しただけでは、アンケートが増えた場合はじめから集計し直しになってしまいます。

また、もし上司から「会議資料として利用予定」と聞いていれば、「結果のグラフも合わせて作成しましょうか?」と提案することもできますね。このように、先のことまで考えて行動することで結果的に仕事が速く終わるのです。 また「この人は気が利く人だ」という評価も得られることでしょう。 

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仕事が速い人の習慣は、じつは誰でも真似できるものが多くあります。少しずつその習慣を取り入れて、仕事が速い人を目指してみてくださいね。

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