「本当に専業主婦になっていいのかな?」悩み抜いた育休ママが “ハーバードMBA留学” を実現させた話。

育休ママがハーバードMBA留学を実現させた話01

STUDY HACKERの読者のみなさま、はじめまして。外資系コンサルティングファーム、投資銀行、プライベートエクイティファンドなどの在籍者らを中心に、グローバルに活躍するプロフェッショナルのキャリア形成を支援する「Liiga(リーガ)」の編集部です。

今回、「Liiga」掲載の記事から、育休を利用し、世界最高峰の大学院のひとつ、ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)にMBA留学した女性、坂井華奈子(さかいかなこ)さんの経験談を紹介します。

もともと、結婚したら家庭優先、専業主婦とも考えていたという坂井さん。どういう理由でどのように育休中の留学にチャレンジしたのでしょうか。性別問わず、キャリアとライフイベントの両立に悩む人へぜひ読んでいただきたい記事です。

就職1年めで結婚、翌年妊娠。育児を心から楽しむ反面、芽生えた不安と疑問

坂井さんは、専業主婦だった母親に育てられたことから、「自分も将来は専業主婦になる」と漠然と考えていました。就職1年めで結婚、翌年妊娠し、3年めに出産。子育てに励むなかで、育児を心から楽しんでいたそうです。

そんな彼女の人生に、留学という選択肢が出てきたのは、夫が「国内MBAをとろうかな」と言い出した頃でした。

坂井さん自身、子育てに没頭しながらも、どこかで迷いの気持ちもあったそう。このまま専業主婦になるという選択をして、後悔しないのか。もし復職するなら、どんなキャリアを築き、何をしたいのか。そして、キャリアと育児の両立が難しいこの社会で、自分はそれができるのか……。

きっと同じような悩みを抱える人も、読者のみなさまのなかには多くいるのではないでしょうか。

そうして悩みぬいた末に、坂井さんが出した結論は、「育児をする親がもっと働きやすいように、社会を変える」ということ。そのためのステップとして、「自分自身もMBAを」と強く決意したのです。そして、海外で育った坂井さんにとって「夫婦でMBA留学」は自然な選択肢でした。

育休ママがハーバードMBA留学を実現させた話02

 

息子と過ごす時間を削ってでも、自分も留学に行きたい。夫の協力を得るため重ねた話し合い

留学を決意したあと、坂井さんは当初「息子が起きている時間は100%息子に使う」と決め、育児も勉強も、と全力投球を目指します。しかし、夫が激務で実質ワンオペ育児状態だったこともあり、その生活はすぐに限界を迎えたそうです。

そこで坂井さんは、「貴重な息子と過ごす育児の時間を削ってでも、本当に留学に行きたいのか」と再度、真剣に考えました。そして結局出した結論は、あとで後悔しないために、ここで留学に行きたいということでした。

それがどうしたら実現できるのか。坂井さんは夫と何度も何度も話し合いを重ねました。そうやって、ふたりでMBA留学を目指すには「夫婦半々」で育児の協力が必要である、という共通の理解をもち、ともに育児をする体制をつくっていったのです。また、両親や自治体の一時保育もフル活用し、勉強と育児の両立を目指したのでした。

一度無理だと思っても、諦めない。自分だけが我慢するのではなく、夫と自分の両方が夢の実現と育児を両立できるよう、粘り強く交渉をしていく。そんな勉強以外の努力もあって、一見無謀に思える挑戦が可能になったのでしょう。

熟考と話し合い、育児と勉強の両立の苦労を経て、夫妻はともにHBS合格を果たし、子どもを含め一家そろって渡米することが決まったのでした。

育休ママがハーバードMBA留学を実現させた話03

就職活動の軸は「海外留学を支援してくれる会社」。奏功した会社選び

夫や両親の協力に恵まれたことに加えて、坂井さんにとって幸運だったのは、新卒で入社したのが、坂井さんの在籍当時「社費留学」をさせてくれる外資系の会社だったという点です。育休を2年取得したうえで、その後社費で2年留学ができる、とても恵まれた環境でした。

しかしこれは偶然ではありません。坂井さんが、新卒の就職活動の時点で重視した会社選びの軸のひとつは、「海外留学を支援してくれる会社かどうか」ということでした。結局、このときの選択が、本人も想像していなかった「育児をしながら海外MBA」を可能にしたのです。

就職活動の時点で、結婚や出産などのライフイベントまで想定に入れている人は多くないかもしれません。でも、「いつか留学がしたい」という思いがあるならば、そうしたキャリアを支援してくれる会社を選ぶことで、夢の実現可能性は広がるのではないでしょうか。

そのほか、坂井さんがHBSに合格するまでの道のりは、こちらの記事で読むことができます。

育休ママがハーバードMBA留学を実現させた話04

人生の夏休みなんてとんでもない!? HBS特有の「ケースメソッド」、3ケースある日の予習は最低6時間

並々ならぬ努力を重ね、HBSに合格しても、それは「スタート」に過ぎません。当初「人生の夏休み」なんて甘い考えをもっていた坂井さんも、想像以上に大変な日々に驚いたと言います。予習に6時間を使う日も少なくありませんでした。

予習が大変な理由のひとつは、HBSが採用している「ケースメソッド」という方法によるもの。単に「講義を聞く」のではなく、実際のビジネス事例をもとに、そこで用意されている質問に対して、自分の意見を述べられるような準備が必要でした。

加えて、世界中から多様なバックグラウンドの人が集まるHBSでは、イベントも盛りだくさん。入学初日に教授から言われた、「1. Social、2. Academic、3. Sleep のうち、2つを優先させ1つは犠牲にしないとHBSでの生活は成り立たない」という言葉をかみしめて、毎日を過ごしていました。

そうしたHBSの雰囲気や、コロナ下でのオンライン授業の実態は、こちらの記事にまとめられています。

勉強にネットワーキング、育児と家事、就職活動。MBA留学時のパパママの生活を公開

子連れMBA留学をしている先輩がいる、とわかっても、実際のライフスタイルを想像することは難しいですよね。坂井さんは、ひとりでもこうした挑戦をする人が増えてほしい、という思いを胸に、実際の在学中のスケジュールを公開してくれました。下記が、HBS1年めの坂井さん夫妻のスケジュールということです。

育休ママがハーバードMBA留学を実現させた話05

(画像は坂井さん提供)

この表からもわかるように、ふたりは、勉強、家事や育児、就職活動やクラブ活動など、みっちり詰まったスケジュールを必死にこなしていきました。

たとえば、子どもの保育園が始まる時間と、必修の勉強会が始まる時間は同じ午前8時。困った坂井さん夫妻は、それぞれの勉強会メンバーに相談し、ママである坂井さん側のグループが開始を10分遅らせてくれたことから、坂井さんが保育園に送っていくことになったと言います。

その後はパパが18時に子どもを迎えに行き、夕食、お風呂に入れて21時に寝かしつけ。そのあとに翌日の授業の準備などをして、深夜に就寝……。とても多忙なライフスタイルを「綱渡り」していたと坂井さんは振り返っていました。

そんななかでも、坂井さんは夫婦で話し合いを重ね、2年めにはよりよい分担の形を模索していたそう。詳しくは、こちらの記事をお読みください。

育休ママがハーバードMBA留学を実現させた話06

まとめ:誰でもできることじゃないけれど、不可能じゃない。育休中に留学という選択肢

いかがでしょうか。坂井さんの並々ならぬ努力は、誰でもできることではなく、また比較的恵まれた環境だった幸運もあったのかもしれません。しかし、育児と留学のどちらかを諦めることなく果敢に挑んでいく姿勢からは、自分の意志次第でいろいろな人生設計が可能であることが伝わるかと思います。

Liigaでは、今回ご紹介したママのMBAシリーズのほかにも、ハーバード・ビジネス・スクールに留学した方の体験記を載せています。世界最高峰のビジネス・スクールの雰囲気を知りたい人はぜひご一読ください。

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