東大生だって半分は “努力が苦手”。「努力できない脳」でも勉強成果を出せる4つの方法

「努力できない脳」の人が勉強で成功するコツ01

「頑張るべきときなのはわかっていても、毎回すぐに飽きてしまう......」
「長時間勉強するのは、自分には向いていないように感じる......」
まわりの人と比べて、努力できない自分に悩んでいる方はいませんか? 

じつは、努力できないことは、勉強において必ずしもビハインドにはなりません。“長時間勉強するという努力” 以外の方法でも成果は出せますし、それによっていわゆる努力家を上回ることも可能なのです。

今回は、努力できない人が勉強で成果を出すための4つのコツをご紹介します。

東大生の半分は「努力できない脳」の持ち主?

この記事では、勉強における「努力」「長時間、一定の集中力を保って勉強し続けること」だと定義しましょう。もしあなたがこの努力をほかの人よりもうまくできないと感じるなら、理由はあなた自身の性格ではなく “脳” にあるのかもしれません。

勉強法に関して多くの著作をもつ東大生作家の西岡壱誠氏によれば、人によっては先天的に「努力に合わないタイプの脳」をもっている可能性があるのだとか。

その根拠として西岡氏が挙げるのが、2009年に発表された、ヴァンダービルト大学の研究チームによる実験です。同実験では被験者に対して「成功したら報酬を与える」と伝え、「21秒間でボタンを100回、小指で押す」というハードなタスクを指示。被験者らの作業中の脳波を調べたそうです。

その結果、タスクをできなかった人の脳は、次のような状態であったことが判明しました。

  • 「島皮質」の働きが活性化していた
    島皮質は損得勘定を計算する機能をもつ部位。島皮質が「このタスクにかける努力は不必要だ」と判断していたということ。

  • 脳の報酬系をつかさどる「左線条体」「前頭前皮質腹内側部」の働きが弱かった
    報酬系には、行動に対する報酬を得たときに快楽物質のドーパミンを分泌させる機能がある。タスクを完遂できなかったのは、報酬系の働きが弱く「報酬のために頑張ろう」とする原動力が生まれなかったため。

上記のような状態の脳こそが「努力できない脳」だというわけです。

西岡氏が東大生たちにヒアリングしたところによれば、なんと東大生でも半分程度は、この「努力できない脳」をもっている可能性があるとのこと。それなのになぜ、東大に入れるほど勉強で成果を出すことができたのでしょう。

この問いについて西岡氏は、努力をしないための努力」に対して非常に高い集中力を発揮する特徴があるからだと言います。つまり、長時間勉強し続けるという努力はしない代わりに、効率を追求する努力をする性質をもっているのです。

「努力できない脳」の人が勉強で成功するコツ02

努力できないなら「短時間サイクル」で勉強すればいい

努力ができないと自己嫌悪に陥っているみなさんも、もしかすると単に「努力できない脳」であるだけなのかもしれません。そこで、「努力できない脳」の持ち主が取り組むべき「効率を追求する勉強法」をご紹介します。

ひとつめは「短時間サイクル」勉強短時間の勉強と短時間の休憩を繰り返し、学習効率を高める方法です。

東京大学教授で脳について研究する池谷裕二氏は、60分間勉強し続ける「60分学習」のグループと、15分の勉強と約7分の休憩を1セットとして3回繰り返す「45分(15分×3)学習」のグループに分け、テストの成績や脳波を検証しました。

その結果、学習の翌日と一週間後の両方で、「45分学習」のグループのほうが成績の向上率が高かったそう。というのも、「60分学習」の被験者は40分を境に、集中力に関与する「ガンマ波」という脳波のパワーが低下していた一方、「45分学習」の被験者は休憩中にガンマ波のパワーが回復していたからです。

1回あたりの勉強時間は短くても、休憩を挟みつつ集中力を保って勉強することが、学習効果を高めるコツなのです。長時間努力できない性質を逆手にとって、10分や15分などの短いスパンで学習時間を積み重ねてみてはいかがでしょうか。

「努力できない脳」の人が勉強で成功するコツ03

努力できないなら「能率が上がるとき」に勉強すればいい

『世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる勉強法』の著者である池田義博氏は、脳のコンディションは一日のうちに変化していくため、脳の働きが絶好調である時間に合わせれば、非常に効率よく勉強できると言います。

池田氏によると、人間の脳は元来の生存本能に基づき、「空腹の時間」に最も活性化するのだとか。人間の脳が最も働く時間帯はふたつあり、ひとつめが、起床してから朝食を食べるまでの時間。集中力が高まり、発想力も発揮できるそうです。

人間の脳が最も働く時間帯はこのふたつ。

  • 起床後~朝食前の時間帯
    集中力が高まり、発想力も発揮できる

  • 夕食前の空腹の時間帯
    午前を過ぎ徐々に低下した脳のパフォーマンスが再び高まり、記憶力が回復する

これらの時間帯を勉強に使わない手はない、と池田氏は言います。

ただし、暗記系の勉強をする時間帯には注意が必要だそう。朝であっても起きた直後だと、脳がまだ寝ぼけている状態なので、何かを覚えるのには向いていないとのこと。暗記系の勉強をするなら夕方に行ない、朝は前日の復習をするとよいそうですよ。

長時間努力せずとも学習効果を最大限引き出すための工夫として、ふたつの時間帯を活用してみてくださいね。

「努力できない脳」の人が勉強で成功するコツ04

努力できないなら「5分だけ」勉強すればいい

努力できない人のなかには、勉強に手をつけることさえ難しいと感じ、つい先延ばしにしがちな人もいるでしょう。そのような人には5分経ったらやめてもいい」と勉強へのハードルを下げるのが効果的です。

学習カウンセリング協会理事長で医学博士の吉田たかよし氏は、物事を「面倒くさい」と感じて先送りにしてしまうのは、脳が「能動的に行動して物事を達成すれば、ドーパミンが得られる」というプロセスに慣れていないからだと指摘します。現代ではITツールの普及で、楽に物事を達成できるという状態に慣れきってしまった人が多いのだそう。

そこで吉田氏が有効だとすすめるのが「お試しで、5分間に限定して勉強に取り組む」という方法。吉田氏いわく、5分間作業を続けると、やる気に関わる脳の側坐核という部位が刺激されて「作業興奮」と呼ばれる状態になり、おのずとやる気が高まるのだそう。

もし5分経っても勉強に集中できなければ、作業興奮の力をもってしてもやる気が出ないということなので、無理せず作業をきっぱりやめてもよいとのこと。心理的負担が少なく、努力できない人でも簡単に実践できますよ。

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努力できないなら「多くのことを少しずつ」勉強すればいい

努力できない人には、飽きたらすぐ次の勉強に乗りかえる勉強法も効果的です。

京都大学に首席合格した経験をもつ実業家の粂原圭太郎氏によると、飽きっぽく勉強を長時間続けられない人は「マルチ・ポテンシャライト」と呼ばれる性質をもっているのだとか。

マルチ・ポテンシャライトとは、さまざまなことに興味を抱き、多くのことを追求できる性質のこと。粂原氏いわく、このタイプに当てはまる人は「複数の分野を組み合わせる力」をもっているそう。たとえば、現代文を読むのに必要な論理力を、数学の解説や英語長文の理解に活用できるといったようなことです。

ですから、ひとつの勉強にすぐ飽きてしまうことは、一概に欠点とは言いきれません。飽きっぽい人には、科目や分野を変えながら勉強することが向いている可能性があるのです。たとえば、飽きたらすぐ別の勉強に取りかかり、5分勉強してみて気分が乗ったら(作業興奮の状態になったら)、そのまま勉強を続けるようにしてみてください。努力できないことを嘆くより、「飽きてもいいや」という軽い気持ちで勉強に取り組みましょう。

***
勉強時間が短いことを気にして「努力できないなんてダメだ」と落ち込む必要はありません。「努力できない自分」に合った効率のよい勉強法を実践してみてください。

(参考)
プレジデントオンライン|東大生の約半数は「努力できない脳」の持ち主だ
Vanderbilt University Medical Center|Worth the effort? Not if you’re depressed
朝日新聞デジタル|勉強時間は短い方が好成績?
ダイヤモンド・オンライン|脳が働く最強の時間帯は2つある
ダイヤモンド・オンライン|「めんどくさい」は脳のクセだった!タイプ別“先送りグセ”を直す方法
ダイヤモンド・オンライン|「飽きっぽい人」「続かない人」がまだ本気を出して勉強していない理由
幻冬舎ゴールドオンライン|「5分だけ勉強する」の凄い効果…過酷な難関大学受験に勝つ

【ライタープロフィール】
YOTA
大学では法律学を専攻。塾講師として、中学~大学受験の6科目以上の指導経験をもつ。成功者の勉強法、効率的な学び方、モチベーション維持への関心が強い。広い執筆・リサーチ経験で得た豊富な知識を生かし、効率を追求しながら法律家を目指して日々勉強中。

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