その「脳の休ませ方」は間違っている! 脳をかえって疲れさせる “逆効果” なリラックス法4つ

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日々たまっていく脳の疲れ。仕事や勉強の効率を維持するためには、しっかりと脳を休ませて疲れをとることが必要です。でも、あなたが「リラックスできる」と思ってやっていることが、じつは逆に脳を疲れさせているかもしれません。

そこで今回は、知らず知らず脳に負担をかけかねない、間違った4つのリラックス方法とその改善策をお伝えします。

【NG1】甘いものを食べる

頭を使って疲れたときに、甘いものを食べる習慣はないでしょうか。「脳のエネルギー源は糖分だから、甘いものを食べると頭が働く」と聞いて、そうしている人もきっと多いはず。しかしこの常識、じつはちょっと危険なのです。

糖分と脳の関係について語っているのは、東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎氏。藤田氏は、たしかに、糖分を摂取すると脳は疲労を忘れて元気になると言います。しかし、疲れたからといって甘いものばかり食べすぎるのは要注意。血糖値が急上昇し、体内の活性酸素が増え、脳細胞を含めた体の細胞が老化することにより、疲れやすくなってしまうからです。

つまり、甘いものを食べたそのときは疲労が回復したように感じても、長い目で見れば、甘いものの食べすぎは疲れやすい脳と体をつくってしまうことになると言えます。

では、脳の疲労回復には何を食べればよいのでしょうか。米やパンなどエネルギー源となる適切な量の炭水化物・糖分に加えて、みぞぐちクリニック院長の溝口徹氏は、タンパク質・ビタミンB群・鉄・脂質が脳に不可欠だと言います。

これらが不足するとセロトニンやドーパミンなどのホルモンをつくれず、日々の活力を取り戻せなくなって疲労につながるほか、集中力や意欲の低下も引き起こすそう。これらの栄養素をとるために溝口氏がすすめる食品は、以下のとおりです。

  • タンパク質:肉、魚、卵
  • ビタミンB群:カツオ、マグロ、サケ、タラコ、レバー
  • 鉄:レバー、ほうれん草
  • 脂質(n-3系脂肪酸):サバ、イワシ、サンマなどの青魚

溝口氏いわく、タンパク質とビタミンB群は加熱すると壊れやすいため、鮮度がよく生食できるものは生が望ましいとのこと。またほうれん草などの植物性の鉄は体内吸収率が低いため、吸収を促すタンパク質やビタミンCとともにとるのがポイントだそうです。糖分だけに頼らない疲労回復を心がけましょう。

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【NG2】スマートフォンやテレビを見る、ゲームをする

夜や休日などに、スマートフォンやテレビを見たり、ゲームをしたりして過ごしていないでしょうか。これらの娯楽には、ついつい長時間を使ってしまいますよね。ダラダラと好きなことをしているので思いきり休んでいると思いがちですが、じつは、脳にとってはまったく休息になっていないのです。

この事実を指摘するのは、『精神科医が教えるストレスフリー超大全』など多数の著書をもつ精神科医の樺沢紫苑氏です。樺沢氏いわく、脳はキャパシティーの90%以上を視覚情報の処理のために使っているそう。ですからスマートフォン、テレビ、ゲーム、パソコンなど視覚をメインに使う娯楽は、脳の大部分を働かせることになり、脳にとっては大きな負担となってしまうのです。また、ベッドのなかでまでスマートフォンを見続けていたら、ブルーライトを浴びてしまうことで睡眠の質の低下にもつながります。

そこで樺沢氏がすすめているリラックス方法は、視覚以外の五感への刺激。聴覚、嗅覚、味覚、触覚に心地よく訴えて、視覚情報を処理する脳の部分を休ませます。たとえば音楽を聴いたり、アロマを焚いたり、お風呂にゆっくり浸かったり。それからペットと触れ合うことも効果的だそうです。

また、読書にもリラックス効果があるそう。視覚は使うものの、紙の書籍であればスマートフォンのような強い光を発しないので、脳に負担をかけません。加えてオーディオブックもおすすめだとのこと。ぜひ次の休日は、脳を休ませる一日を送ってみましょう。

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【NG3】何もしないでぼーっとする

「休む=何もしない」のが一番、と思っていないでしょうか。いつも仕事や勉強で忙しいので、休日こそは脳を休ませようと、家にこもって何もせずひたすらゴロゴロしている人は少なくないはず。じつは、「何もしない」のもリラックスには逆効果なんです。

こう述べるのは、神経内科医で作家の米山公啓氏。米山氏の解説によると、脳は直前の緊張度合いが高いほど、その緊張から解放されたときに深いリラックスモードへ入るのだそう。一日中同じ部屋でじっとしているような、緊張状態がない休日だと、リラックスモードに入ることはできません。脳のリラックスのためには、生活のなかでの意図的な変化が必要なのです。

米山氏は、いつもは行かないような高級レストランへ食べに行ってみたり、新しい出会いがありそうな趣味の場に行ってみたりと、いつもの生活の中にちょっとした変化をつけて、心地のいい緊張状態をつくることをすすめています。外出しづらい時期ですので、初めての食べ物をお取り寄せするというのもいいかもしれません。休日に何もせずメリハリのない生活を送っている方、今度は何かちょっと特別なことを計画して脳を休ませてみてはいかがでしょうか。

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【NG4】慣れない方法をあれこれ試す

「何もしない」のとは反対に、よいリラックス方法を模索してあれこれ調べ、慣れないことでも「片っ端から」試している方はいないでしょうか。いままで運動の習慣がなかったのに運動を始めてみたり、料理に不慣れなのに疲労回復レシピをつくろうとしたり。でも、ここにも落とし穴があるんです。

脳の機能に詳しい作業療法士の菅原洋平氏は、脳も「内臓」であることを忘れないでほしいと言います。胃を使いすぎると胃もたれしますよね。同じように脳も体の一部であり内臓のひとつですから、いくらリラックスのためと言っても、慣れないことをたくさんやろうとすれば、負担がかかって脳は疲れてしまうのです。

とはいえ、前の項でもお伝えした通り、新しいことをまったくしないというのも脳にはよくありません。では、脳に負担をかけずに新しいことをするにはどうすればいいのでしょうか。

菅原氏は、脳が最もやる気になるのは、未知の状態が50%、既知の状態が50%のときだと言います。したがって、日々の半分は普段通りの習慣のまま、もう半分は新しいことを取り入れるようにしてみましょう。

たとえばストレッチを始めたいなら、そのために気合いを入れて時間を空けるのではなく、普段通りの生活のなかでもともと空いていた時間にやってみる。食生活そのものをガラッと変えるのではなく、まずは一品試してみる。脳に負担をかけずに新しいことをするには、これまでの生活習慣に自然に馴染ませるようにして、少しずつ実践するのがポイントですよ。

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リラックスのためと思いながら、知らないうちに脳を疲れさせてはいなかったでしょうか。お伝えしたことを参考に、適切に脳を休ませてあげましょう。

(参考)
ダイヤモンド・オンライン|「脳の疲れには甘いもの」説は果たして正しいのか?
大正製薬|「疲れやすい」のは、 脳の栄養不足が原因!?
新R25|スマホを触るのが一番ダメ。精神科医が教えてくれた、脳に効く「いいダラダラ」
Woman type|脳科学者が教える、疲れた脳のリラックス方法【医師監修】
Forbes JAPAN|脳の専門家に聞いた「疲れ切った脳を休ませる」ベストな方法

【ライタープロフィール】
梁木 みのり
早稲田大学文化構想学部在籍。福岡県筑紫女学園高校出身。高校時代から文芸部に所属し、小説を書いている。現在大学では、文芸・ジャーナリズム論系に進むためテクスト論を中心に日々勉強中。

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