仕事が効率よく回る3つの黄金比「2:8」「4:1」「52:17」。力の入れ方を変えれば仕事がはかどる!

仕事が効率よく進む3つの黄金比01

人一倍頑張っているつもりなのに、なぜか仕事がうまく回らない……。そんな人は、頑張り方がちょっと間違っているのかもしれません。

仕事がはかどる3つの黄金比「2:8」「4:1」「52:17」を知って、力の入れ方を少し変えてみれば、仕事の進めやすさにきっと驚くはず! さっそくご説明しましょう。

話すときは「2:8」を心がけよう

「チームで打ち合わせをしたけど、時間内に話がまとまらなかった。積極的に意見を出しまくったのに……」
「雑談を盛り上げようと一生懸命しゃべったけど、なぜか相手の反応はイマイチ……」

このようなことがよくある人は、「2:8」を守って “話しすぎない” よう気をつけましょう

今回ご紹介する「2:8」には2パターンあります。まずは、トヨタ自動車在籍時代に経験した会議術をまとめた『トヨタの会議は30分』の著者で、戦略コンサルタントの山本大平氏がすすめるこちら。

会議では……

「話す:聞く」=「2:8」

山本氏いわく、会議の目的は、複数の参加者が自発的に情報やアイデアを提供し合うこと。にもかかわらず、話しすぎて「話す」が9割になる人がいるかたわらで、メモをとるだけで「聞く」が10割になる人がいるようでは、そもそも会議をする意味がありません。あなたひとりが頑張って発言しまくるより、適度な割合で全員が意見を述ベ合うほうが、会議の効率は格段に上がるのです。

仕事が効率よく進む3つの黄金比02

雑談にまつわる「2:8」もあります。大企業経営者などへの指導も行なうコミュニケーションストラテジストの岡本純子氏が提唱する、こちらの法則です。

雑談中の “自分の発言の中身” は……

「自分についての話:相手についての話」=「2:8」

「自分はこれが趣味」「私はこう思う」といった自分主体の発言は2割に留め、「あなたの趣味について聞かせて?」「なぜそう思うの?」など相手の話を広げるような発言を8割にするということです。

岡本氏によると、この「2:8」の目的は、自分ではなく相手を主役にすること。よい人間関係を築くうえでは、この「自己抑制のスキル」が極めて重要なのだと言います。

とはいえ、人は自然と自分が主役であることを好むものなので、自己抑制は簡単ではないとのこと。そこで、この比率を意識するとうまくいきやすいのだそうです。よい人間関係を築くことが仕事において重要なのは、言うまでもありませんよね。

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たとえば、あなたが会議に出るなら、「たくさん意見を言わなきゃ!」と力むのではなく、話すのは2割に抑えるつもりで、もっとほかの参加者の意見に耳を傾けてください。会議の効率アップに貢献できるはずです。

また、同僚との会話で「後輩の指導がうまくいかなくて……」と言われたら、「私はこう思うよ。○○や××をしてみたら成功したことがあったし」と、持論や経験談ばかり披露してはいけません。「どんなことで悩んでるの?」などと質問して相手の話を広げましょう。同僚とのあいだに信頼が生まれ、次は同僚があなたの相談相手になってくれるかもしれません。

仕事をうまく回すには、自分中心ではダメだということ。会議でも雑談でも「2:8」で人の話をよく聞くことを心がけてくださいね。

部下や後輩への接し方は「4:1」を守ろう

「報告が遅いんじゃない?」「後回しにしては駄目」「最近、ミスが多いよね?」など……。指導に力が入ると、注意する機会が増えてしまうもの。ですが、叱る一方では、かえって部下の仕事ぶりが悪くなるかもしれません。

そこで心がけたいのが、行動科学マネジメントの第一人者で部下の教育法に詳しい石田淳氏がすすめる、こちらの黄金比。

「ほめる:叱る」=「4:1」

石田氏の説明に基づけば、行動科学マネジメントとは、メンバーの “望ましい行動” を増やして業績アップにつなげるための、“行動” に着目した組織運営手法のこと。

メンバーがどんどん “望ましい行動” をとりたくなる効果的な報酬のひとつが、「ほめる」ことなのだそうです。「ほめられた」という達成感をもたせることが、部下の自信を引き出し、「もっと頑張ろう」という次の努力に向かわせるのだとか。

とはいえ、当然 “望ましくない行動” をとった部下を「叱る」ことも必要です。しかし、過度に叱ったところで、部下がすすんで “望ましい行動” をとれるようになるわけではない、と石田氏。そこでちょうどいいのが「1回叱って4回ほめる」ことなのだと言います。

仕事が効率よく進む3つの黄金比04

「ほめる」といっても、大げさにほめる必要はありません。石田氏によると、ポイントは、部下の行動に着目して「認める」こと。日常の行動に対してシンプルに声をかけるだけで、部下は「この組織で頑張って仕事をしよう」と思えるようになるのだそうです。以下のような声かけなら、気負わずできますね。

(例)

出社したら「おはよう」
書類を書いている部下に「書くのがうまいね」
休憩から帰ってきた部下に「早かったな」

また、部下を叱る必要がある場面では、よくない行動を指摘しつつ、部下の行動を認める声かけもしましょう。

(例)

プレゼンテーションの声が小さかった部下に対し……

「声が小さすぎたよ(叱る)。でも話すスピードはちょうどよかったし(認める)、落ち着いていたね(認める)。資料も読みやすかった(認める)。プレゼンお疲れさま(認める)」

部下を叱ってばかりでは、上司であるあなたの気力もダウンしてしまいます。お互いに働きやすい環境をつくるために、「ほめる:叱る」=「4:1」をぜひ心がけてみてください。

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仕事と休憩は「52:17」を意識しよう

「仕事がたまっているから、今日はデスクで昼食を済まそう……」
「2時間も続けて作業したら、疲れて集中できなくなってきた……」

忙しさのあまり、このような経験をしたことがあるでしょう。そんな頑張り屋のあなたに知ってほしいのが、こちらの黄金比です。

「仕事時間:休憩時間」=「52:17」

これは、ラトビアのIT企業Draugiem Groupによる調査結果に基づくもの。同社が「生産性の高い従業員にどのような習慣があるか」を調べたところ、生産性の高い人ほど休憩をしっかりとっていることがわかったのだそうです。

さらに、52分の仕事に対して17分の休憩をとれば、集中力が高く保たれ、最も生産性が上がると判明したとのこと。そして、休憩中は完全に業務から離れることが効果的であると示されたそう。

タイマーを使って「52分」と「17分」をきちんと計ることが難しくても、「1時間を超えて作業をしない」「15分くらい休む」と決めておくだけでも違うでしょう。疲れを感じてから休むようでは、仕事効率は上がらないのです。

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仕事をはかどらせるために、休憩時間の過ごし方にも気を配りましょう。

スタンフォード大学・オンラインハイスクール校長で、最新科学に基づく効果的な仕事・勉強術を説く星友啓氏は、「散歩をする」「同僚と雑談をする」「観葉植物や窓の外の自然を見る」といった休み方ををすすめています。こうすることで、脳が活性化したり、リラックスできたり、集中力が回復したりする効果があると研究で明らかになっているのだそう。

反対に、やめたほうがいいのが「スマートフォンを触る」こと。脳神経外科医の奥村歩氏によると、文字、色、光など、スマートフォンが発する情報量はとても多いため、見るだけで脳の疲れを増やしてしまうそう。加えて、眼科医の日比野佐和子氏は、目の疲労がとれないという意味でも、休憩中のスマートフォンはNGだと述べます。

ですから、忙しいときでも、1時間に1回はトイレに行く、飲み物を買いに歩くなど、体を動かす機会をつくりましょう。「仕事がたまっているから、昼食は仕事をしながらパパっと済ませたい」というときも、思いきって席を外すのがベスト。

「52:17」を念頭に作業し、疲れを感じる前に休む――この繰り返しが、仕事をはかどらせるコツなのです。

***
がむしゃらに頑張るだけでは仕事がうまく回らないもの。あなたも「2:8」「3:1」「52:17」を意識すれば、仕事がはかどる実感が得られるはずですよ。ぜひ試してみてくださいね。

(参考)
山本大平(2021),『トヨタの会議は30分 ~GAFAMやBATHにも負けない最速・骨太のビジネスコミュニケーション術~ 』, すばる舎.
東洋経済オンライン|孫社長の卓越した「コミュ力」の秘密とは?
株式会社日立ソリューションズ|「できない社員」が一気に伸びる 石田淳の行動科学マネジメント講座 第3回 非金銭的報酬≒トータルリワードを活用し、組織を活性化させる
PHPオンライン衆知|部下の何をほめればいいのか――「辞めさせない」マネジメント
産業保健新聞|疲れる前に休憩を!「52-17の法則」を使って効率的に働こう
The Muse|The Rule of 52 and 17: It's Random, But it Ups Your Productivity
ダイヤモンド・オンライン|なぜ、できる人は「52分やって17分休憩」しているのか?ランチタイムにできる最高の休憩法
DeskTime Blog|The secret of the 10% most productive people? Breaking!
NIKKEI STYLE|いつもスマホが招く脳過労 物忘れが増えたら要注意
PRESIDENT Online|仕事の休憩で「スマホいじり」が体に毒なワケ

【ライタープロフィール】
こばやしまほ
大学では法学部で憲法・法政策論を専攻。2級FP技能検定に合格するなど、資格勉強の経験も豊富。損害保険会社での勤務を通じ、正確かつ迅速な対応を数多く求められた経験から、思考法やタイムマネジメントなどの効率的な仕事術に大変関心が高く、日々情報収集に努めている。

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