【脳科学者が推薦】4つの部位別「脳をフル活用」した勉強法で、学習能力は爆上げできる

4つの部位別「脳をフル活用」した勉強法01

勉強の効率を上げるにはさまざまな方法がありますが、「で、結局どれが一番いいの?」と思うこともあるでしょう。そこで今回は、「脳」の働きにアプローチした “科学的に効果が見込める勉強法” を4つご紹介します。脳には部位別に特徴があり、それを勉強に役立てれば、より脳のパフォーマンスを高め効率よく学ぶことができるのです。

なかなか勉強がはかどらない。限られた時間でもっと効率よく学びたい。そんな悩みにお答えしましょう。

【1】音読と計算で「前頭前野」を活性化→脳のパフォーマンス向上!

効率よく学びたい方にまず注目してほしいのが前頭前野です。前頭前野とは、人間の大脳の約30%を占める脳の司令塔。考える、記憶する、アイデアを出す、判断するなど、脳のなかでも特に重要な働きをしています。

東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太氏は、「前頭前野を常に刺激し、活性化させることで、脳を健康に保ち元気に発達させることができる」と言います。つまり、何かしらの方法で前頭前野に刺激を与えれば、前頭前野だけでなく脳全体のパフォーマンスが向上し、学習効率の向上が望めるのです。

前頭前野をよく活性化させる方法として川島氏がすすめるのは、次の2つです。

  • 計算問題を解く:2~3分間、やさしい問題を速く急いで解く
  • 活字を声に出して読む:できるだけ速く音読する

学習前のウォーミングアップとして計算や音読を行なうと、脳の能力を2~3割引き上げられる状態が1〜2時間は続くのだそうです。なお、計算も音読も内容は関係なく、速ければ速いほど有効なのだとか。

たとえば勉強にとりかかる前に、これから読む本やテキストをまずは音読してみてはどうでしょう。計算問題も、わざわざドリルなどを用意しなくても、ランダムで開いた本のページ数をひたすら足してみる、買い物レシートの合計金額を個数で割って平均の単価を出してみるなど、身近なもので実行できそうです。勉強前の簡単なひと工夫で、脳のパフォーマンスアップを図りましょう。

4つの部位別「脳をフル活用」した勉強法02

【2】復習で「海馬」に繰り返し情報を送る→記憶力アップ!

勉強したことがなかなか覚えられない。覚えたと思ってもすぐに忘れてしまう。こういった記憶に関する悩みをもつ人が注目すべきは海馬です。海馬とは、学んだ情報を脳内で短期的に保管しておく場所。重要な情報は、ここから大脳皮質に送られ、長期的に保存されます。

脳研究者の池谷裕二氏によると、海馬は「生きていくのに不可欠かどうか」を基準に、情報を長期的な記憶として残すか捨てるかを判断するのだそう。私たちが普段勉強する内容は、「生存に必要」とまでは言えないことも多いもの。ですが、同じ情報を繰り返し脳に送れば、海馬に「生きていくのに必要な情報」と判断させ、記憶として定着させることができるとのこと。つまり、勉強は反復が大切だということですね。

ここで重要なのは、反復するタイミングです。池谷氏によれば、一度勉強したことをすぐに忘れてしまった気がする場合でも、実際にはその知識が脳から失われたわけではないのだそう。海馬は1ヶ月かけて脳の情報を整理すると考えられているため、まずは1ヶ月のうちに復習をすることが記憶を定着させる鍵になると言います。

具体的には、勉強した翌日に1回目→その1週間後に2回目→その2週間後に3回目という流れで、1ヶ月のうちに少しずつ間隔を開けながら3回復習することが効果的だそう。さらに、3回目から1ヶ月あけて4回目の復習を行なえば、より勉強したことを忘れずに覚えていられるとのことですよ。

なお、復習のポイントは次の2つ。

  • 同じことを繰り返す:復習のたびに教材を変えたり、新たな情報を追加したりせず、同じ内容を同じ教材で復習する。
  • アウトプットを重視する:「読み直す」というインプット重視の復習ではなく、「問題を解く」「紙に書き出す」「人に話す」といった、アウトプット重視の復習をする。

これらの点を押さえれば、効率的に記憶を定着させられるはずです。

4つの部位別「脳をフル活用」した勉強法03

【3】「扁桃体」で快の感情を味わう→さらなる記憶の強化!

記憶力の強化という点でもう1つ重要な脳の部位が扁桃体です。扁桃体は、喜怒哀楽といった感情をつかさどる部位。海馬のすぐ隣にあり、両者は密接に関係しているため、扁桃体が感じた感情は海馬の働きに大きな影響を与えます。

東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之氏によれば、特に快の感情が働くと、海馬の働き全体が高まるとのこと。つまり、楽しんで勉強すると、より記憶は定着しやすくなるのです。

扁桃体の特徴を活かした勉強法として紹介したいのが、自分の感情をノートに残すというもの。

勉強法関連のベストセラー著作を多数もつ現役東大生作家、西岡壱誠氏によると、多くの東大生たちは、授業中の教授の小話やテストと関係ない情報でも、自分が「おもしろい」と感じたことであればノートに書き残しているそう。彼らは、感情が動いた情報をとっかかりにして授業の内容を頭のなかで再現し、記憶に残すことに役立てているそうです。

このやり方は、授業やセミナーに限らず、本を読んで勉強するときにも応用できます。本のなかで「おもしろい」と感じた情報をノートに書き残しておけば、そこをとっかかりにして本の内容を記憶しやすくなるでしょう。ぜひお試しください。

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【4】行動をイメージして「線条体」を活性化→やる気が出る!

いざ机に向かってもなかなかやる気が出ない……。そんなときは線条体を刺激しましょう。線条体は、やる気や意欲の中核を担う部位。線条体が活性化すると、意欲的に行動できるようになります。

公立諏訪東京理科大学教授の篠原菊紀氏よると、線条体は行動と報酬が結びつくことで活性化するそう。たとえば、「勉強してスキルアップしたら、いまよりももっとやりたい仕事ができるようになる」というように勉強のメリットを具体的に想像すると、線条体は活性化します。

とはいえ、やりたくない勉強に対してやる気を出さなければいけないケースも実際は多いもの。そこで篠原氏が提案するのが、これからやらなければいけない行動」を具体的にイメージすることです。

たとえば、

「ベッドから起き上がり、コーヒーをいれて飲む。イスに座って、ノートを広げる」

という具合に、自分がいまからとる一連の行動を具体的にイメージするのです。というのも、じつは線条体は運動のコントロールとも関連しているから。筋肉に指令を出したり、体を動かす計画を立てることで働く脳の部位が、結果的に線条体を活性化させるそうなのです。

このときのコツは、「オノマトペ」(擬声語・擬態語)を使うこと。上記の例であれば、

ババッとベッドから起き上がり、サッとコーヒーをいれてグイッと飲む。シャキッとイスに座って、パッとノートを広げる」

という具合にしてみると、脳がより活性化するのだそうですよ。

やる気が出ないのに勉強しなけらばならないのはなかなかつらいものですが、まずは体を動かせばやる気はあとからついてくる、ということをぜひ覚えておいてください。

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あなたも脳の特徴を味方につけて、ぜひ充実した学びを実現してみてください!

(参考)
東北大学 まなびの杜|特集 脳科学レポート
夢ナビ|東北大学の教員によるミニ講義 脳と上手に付き合う生活とは
Active Brain CLUB|人間らしく生きるためには「前頭前野」が大事
Active Brain CLUB|学習する前に計算問題と速読で脳のウォーミングアップ
SciencePortal|第9回「講義3 音読や計算がもたらす効果 脳を鍛える実践法」
WAOサイエンスパーク|こうすれば記憶力は高まる!~脳の仕組みから考える学習法
ピティナ調査・探究|第8回:「イヤイヤ練習」と「楽しく練習」とでは、上達に差があるの?
東洋経済オンライン|東大生の「ノートのとり方」が本質的で凄すぎた
THE21オンライン|脳の成長サイクルを促す鍵は、「趣味」を楽しむこと
PRESIDENT Online|脳科学者"やる気が出ないと悩むのは無駄"

【ライタープロフィール】
月島修平
早稲田大学文化構想学部卒。大学時代は映画や演劇をはじめとした表現の研究を行った。好きなものは路地裏、螺旋階段、筋肉少女帯、BiSH、丸尾末広、鴨居玲、フェリーニ。

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