たった一文字で問題演習の復習効率アップ! 東大生がすすめる「ABC評価法」

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日々の小テストから定期試験、入学試験や資格試験まで。テストと一言で言っても様々なものがありますが、どんなテストであっても、解いた後に必ずするべきこと言えば、何でしょうか。

それは、復習です。

「そんなの当たり前でしょう」という声が聞こえてきそうです。そう、復習が大事なのは誰にでも分かっています。問題なのは、どうやってテスト問題の復習をするのか、ということ。一度テストを終えてしまうと、次のテストに向けた勉強をしなくてはなりませんし、新たな問題演習も待っています。復習をしようとしても正直言って余裕がない、という人もいるのではないでしょうか。

「時間はないけど復習はしたい! 」という時に試していただきたいのが、今回ご紹介する「ABC評価法」です。やることは至ってシンプル。復習効率が一気に向上する、簡単な方法をご説明しましょう。

 

分からなかった問題だけを復習すればいい

 

復習が終わらないと嘆く人は、復習の方法が良くないのかもしれません。筆者は家庭教師や塾講師を経験してきましたが、ある時こんな生徒がいました。

「先生、復習が全然終わらないんです」 「この間の数学のテストの話かい?」 「はい、頑張って最初からやり直してみているんですが……」

そう言って彼が差し出したノートを見せてもらうと、こんなにたくさん復習したのかと思うほど膨大な量が書き込まれていました。彼は丁寧に、テストで自分が正解できた問題も復習していたのです。もちろん、時間があれば全ての問題を解き直してもよいでしょう。しかしあまり時間の余裕がないのなら、全部解き直すのは無駄と言えます。「分からなかった問題だけ復習する」という方法に切り替えましょう。

 

問題を解いたら、一問ずつABCで自己評価しよう

 

分からなかった問題だけ復習するというのは、一見単純なようでいて、意外と難しいものです。例えば、先週解いた数学のテキストのp.10の問題演習のうち、どの問題がどの程度解けなかったか、ということを思い出すのは、そう簡単なことではないでしょう。まったく手がつかなかったのか、それとも方針はたったけれどうまく解答できなかったのか。昨日解いたばかりの問題なら思い出せるかもしれませんが、時間が経つほど思い出せなくなってきます。どの程度分からなかったのかによっても復習すべき度合は変わってきますから、解答した時点での達成具合を覚えておくことは重要なことなのです。

そこで、「ABC評価法」の出番です。問題を解いたら、一問ずつその場ですぐにABCの自己評価をつけるのです。

A:完全に自力で正解できた B:自力で解答できたが、不安である C:解答できなかった

長い記述式の問題に限らず、単答式の発音問題や、語句問題でも評価をつけます。テキストを使った勉強の時だけでなく、決められた時間内で解答する過去問や模試、さらには試験本番の時にも、このABC評価法を取り入れましょう。一問あたりA/B/Cいずれか一文字をメモするだけですので、余計な時間はかかりません。

 

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ABC評価法は二度効果を発揮する

 

このABC評価法は、二回にわたって力を発揮します。

一回目は、解答中に見直しをする時。 過去問や模試、テスト本番では、たいていの人が、問題を解き終わったあと制限時間いっぱいまで見直しをすると思いますが、その見直しが効率よく行えるのです。BやC評価がついている問題だけを見直せばよいですし、見落としやケアレスミスを減らすこともできるので、見直しの質・スピードを共に上げることが可能になります。

次に役立つのが、復習を行う時。 復習のために、一週間後や一ヶ月後に、もう一度同じ問題を解き直しますよね。この時、分からなかった問題にだけ的を絞って復習することが可能になります。当然、A評価がついている問題は復習の必要がありませんし、B評価のものでは自分の解答と模範解答を照らし合わせる程度の復習でいいでしょう。一方で、C評価のついている問題は、もう一度自分の手を動かして一からトライしてみる必要がありそうです。

いかがでしたか。ABC評価をつけながら問題に取り組んで、効率の良い復習にぜひ役立ててくださいね。

 


東京大学理科二類所属。県立浦和高等学校および駿台予備校出身。小さいころから自然や生き物に関心を持ち、高校時代に読んだ福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」に刺激をうけ、分子生物学を志す。テニス歴6年。AKB48の大ファン。

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