Microsoft創業者のビル・ゲイツ。多忙な彼ですが、大の読書家で、仕事のインスピレーションを大量の本から得ているそう。そんな彼が公式ブログで、定期的におすすめの本を紹介しているのをご存知でしたか?
ビル・ゲイツのおすすめなら、ぜひ読んでみたいですよね。その数、なんと170冊以上! でも大半は日本語に訳されていない洋書ばかり。興味はあっても、本を一冊英語で読むのはちょっと……と思う人もいるでしょう。
そこで今回は、ビル・ゲイツおすすめの本の中から、日本語に訳されている本を厳選して7冊ご紹介します。全て本人のコメント付き。億万長者が仕事や人生に活用している良書を読んで、知識と思考を磨いていきましょう!
1. サピエンス全史(上)(下)文明の構造と人類の幸福
ビル・ゲイツだけでなく、Facebookのマイク・ザッカーバーグやオバマ元大統領も推薦。上下の2巻に分かれています。
歴史本ですが、過去を振り返るだけではなく未来に関しても述べている一冊です。
組織的な社会を形成してきた原理原則が、生活に大きな影響を与えながら21世紀に変化することが記されている。今まで社会を形作ってきたものは、よく生きるための宗教観や、病気・飢え・戦争を無くそうとする社会全体の目標だった。 もしこれらの目標を実現できていたら、どんな世界になっていたのだろうか? 著者Harariの意見全てに同意するわけではないが、この本は我々人類の今後を見据える上で重要な観点を示してくれる。
(引用:5 Good Summer Reads|Bill Gates)
facebookのマイク・ザッカーバーグは自身主催のブック・クラブでも紹介しているほど。さらにオバマ元大統領は、ハワイでの休暇に自身が読むオススメの本を聞かれ、本書を挙げています。
2. マインドセット「やればできる! 」の研究
スタンフォード大学の心理学者が20年以上の調査をもとにして書いた、成功するマインドセットについての一冊。
キーワードは「グロース・マインドセット」。心理学的視点で書かれた世界的ベストセラー。
私の財団の教育的な業務遂行に大きく貢献してくれた一冊。我々の能力に関する思い込みが、学ぶ姿勢や人生での選択に多大な影響を与えていることを、著者Dweckは調査を通じて明らかにしている。 本書の価値は教育の現場に留まらず、才能を開花させたいビジネス・パーソンや、困難に立ち向かい成功をおさめることのできる子供を育てたい親にとっても、重要な示唆を与えてくれる。
(The Best Books I Read in 2015|Bill Gates)
仕事にしろ勉強にしろ、何事にも成功するマインドセットがあればぜひ手に入れたいもの。一読の価値がありそうです。
3. ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた
難しい専門用語を、小学生にもわかる簡単な言葉で説明している本。
ビル・ゲイツも私たちと同様、難しいテーマについて考えるときは専門用語を噛み砕いて思考するプロセスを繰り返すそう。
素晴らしいコンセプト。なぜなら、簡単な言葉で説明できないものは、実際は理解できていないことだから。(中略)食器洗い機から電子力発電所まで、難しいことを分かりやすい説明とイラストで解説している。著者Munroeのジョークも面白い。好奇心旺盛な全ての人への素晴らしい入門書だ。
(引用:The Best Books I Read in 2015|Bill Gates)
物事の仕組みについての基礎知識を教えてくれる本書は、世界をより深く理解するのに役立ちそうです。
4. いま、希望を語ろう 末期がんの若き医師が家族と見つけた「生きる意味」
ゲイツにとって「長い間読んできた数々のノン・フィクションの中で最高の一冊」。
末期がんと診断された36歳の脳神経外科医が、結婚生活や仕事における自己実現を最後まで諦めず、死の直前まで記した生の記録。
再度手に取ること間違いなし。本書は短いが、生と死、患者と医者、息子と父親、仕事と家族、信念と道理など、たくさんの意義深く興味深い内容が含まれている。もう一度読むと新たな洞察が得られるだろう。
(引用:This Book Left Me in Tears|Bill Gates)
5. データを正しく見るための数学的思考
ゲイツの言葉を借りると、本書のテーマは「数学がいかに日常生活に影響を及ぼしているか」。宝くじの当選確率やNBAのシュートランキングなど、数学が苦手な人でも楽しめる例ばかり。
統計学の知識を、数式なしでグラフとわかりやすい例で解説しています。
実際どれだけ数学が日常生活の気づかれないところに潜んでいるかがわかる。(中略)数学書だとは思えないような、面白く読みやすい形で書かれている。数学への究極のラブレターとも言えよう。
(引用:How Math Secretly Affects Your Life|Bill Gates)
原著のタイトルを直訳すると「間違えないための方法」。データを見る時の罠にはまらず、賢く意思判断するために有益な一冊です。
6. 人と企業はどこで間違えるのか?ー成功と失敗の本質を探る「10の物語」
ビル・ゲイツと史上最高の投資家と名高いウォーレン・バフェット、億万長者2人にとっての最良のビジネス書として、アメリカでも大ベストセラーに。
20年以上も前に、ビル・ゲイツがウォーレン・バフェットに「お気に入りのビジネス本は何か」と尋ねたところ、この本を手渡されたそう。「最初に出版されてから40年以上たつが、今でも最高のビジネス書」とゲイツは語っています。
確固たるビジネスを展開し、価値を創造するための法則は不変だと思い起こさせてくれる。どんなビジネスにも、成功させるためには本質的な人間の要素がある。完璧な商品・計画・売り込み方があっても、リーダーとしてふさわしい人がいることが絶対に必要。(中略) Microsoftやビル&メリンダ・ゲイツ財団の立ち上げ時をはじめとして、私のキャリアのどんな段階においても、この教訓を忘れることはなかった。
(引用:The Best Business Book I’ve Ever Read|Bill Gates)
現在世界の富豪トップ5に君臨する2人が仕事をする上で欠かせない一冊ならば、一度は読んでおきたいですよね。
*** ビジネスや科学・数学から、歴史・心理学・人生観に至るまで、様々なジャンルの本を取り上げてみました。興味があったものがあればぜひ手にとってみてください。ビル・ゲイツのアイディアの源泉を見つけられるかもしれませんよ。
(参考) Bill Gates|Learn More About Books The New York Times|Review: ‘Homo Deus’ Foresees a Godlike Future. (Ignore the Techno-Overlords.) Haaretz|Israel News|Obama Recommends Israeli Historian's 'Sapiens: A Brief History of Humankind Forbes|Forbes 2017 Billionaires List: Meet The Richest People On The Planet