説明を聞いてもわからない、そしてそのまま放置してしまう……。
そんな事柄は、誰にでもあるのではないでしょうか。
今回は、そんな「どうしても苦手」ということがある人に送る、効果抜群の勉強法です。
「必要」こそが勉強に不可欠!
「頭の回転数を上げる45の方法」でも、
「必要は発明の母」と言われるが、インプットも同じで、必要がなければインプットもできないし、インプットしても身につかない。いつか使うだろうと思って身につくスキルなどないのである。
と述べられています。
使う「必要」があるからこそインプットが進み、スキルも身につくようになります。
学校の勉強で例えるなら、授業中はわからなかったから自分で勉強した方がいいと分かってはいても、直近に「必要」が迫っていないと勉強する気が湧かず、テスト前に慌てて勉強する、というようなこと。
また、テスト勉強をしていても、今自分がやっている範囲はテストに出る部分なのか?ヤマを張ろうにも間違っていたら嫌だし、と勉強する気がうせてしまうこともありますよね。それも「必要」が曖昧だから起こってしまうことです。
どちらにせよ重要なのは、知識を入れることではなくて、その知識を使う「必要」があるかどうか。逆に言ってしまえば、「必要」になりさえすれば、だれでも勉強ができる!ということなんです。
必要だから勉強する!遅延評価勉強法とは
遅延評価勉強法という勉強法を耳にしたことがありますか? もとはハッカーの人達の間で用いられているこの勉強法。やり方はいたってシンプルです。
- 問題集を解く。最初は解答を見ながらでもいいのでどんどん解く。
- わからなかったところの知識を、答えの解説や教科書や参考書で確認する。
- 繰り返す
これだけです。
この遅延評価勉強法の特徴は、「1.」の前に「知識を入れる」という段階がないこと。
問題を解かなければいけないという「必要」があるからその部分の知識を入れる、という方法です。
どうしても苦手でまったく知識が頭に入っていないものでこそ、試してほしいこの勉強法。
事前知識が何もない資格勉強の際にもおすすめです。
基本事項を覚えていないのにいきなり問題なんて解けない……。
そう思う人も、まずは問題を解いてみましょう。
最初のうちはどんどん解答を見てください。
なぜ「できる」ようになる?
遅延評価勉強法は、アウトプットとインプットを同時に行えるという仕組みになっています。普通は知識を頭に「インプット」してから問題を解く=「アウトプット」という段階に進みますよね。
この勉強法ではまずアウトプットしなければいけない状況を作り出し、その問題に答えるためにインプットすることで、その知識が必要とされる状況が自然と生まれることになります。遅延評価勉強法のメリットは様々です。
メリット1 勉強をしている時のモチベーションが維持されやすい
遅延評価勉強法なら、必要に応じて知識をインプットしていくので、その部分を勉強する目的がはっきりし、無駄もなくなるので、モチベーションが維持しやすくなります。最初に挙げたような、その範囲を勉強することに対しての疑問で勉強が滞ってしまうこともなくなります。
メリット2 自分がわからないところの確認がしやすい
問題集を解いてみることで、自分ができるところ、できないところが見えるようになります。自分のできないところがわかれば、そこを優先的に勉強すればいいので、効率的に学習することができるようになります。
メリット3 成功体験で勉強が進む
最初に問題を解けないところから、知識をインプットしながらまた問題をやると、だんだん解けるようになっていく。この繰り返しで成り立つ勉強法なので、できなかった問題が解けるようになるという成功体験が積み重なる形になります。この成功体験というのは、脳にとってのご褒美になり、より学習したいという自発的な感情をもたらしてくれ、自然と勉強が進むようになります。
私もどうしても苦手だった地学や中学の理科基礎はこの方法で勉強していました。満点とはいかないまでも、及第点には必ず到達可能な勉強法です。しかも、短期集中で知識を入れることができます。
テスト勉強で、ノートや教科書での基本事項の確認から入って、気づけば問題集の範囲が終わらなかった!という経験がある人は、ぜひこの「遅延評価的勉強法」を試してみてください。
(参考)
【IT戦記】
【strategic studying 遅延評価勉強法 Delayed Evaluation Study】
【ハッカーと遅延評価勉強法】
【勉強が苦手な人向けの遅延評価勉強法】

