計算は得意ですか? 就職試験のための計算力アップのコツ

現在、ご縁があってGAB(ギャブ)という試験の計数分野の解き方を教えています。 GABは主に新卒総合職の採用で使われる総合適性テストで、SPIに次ぐシェア第2位の採用テストですが、内容はSPIとは大きく異なります。総合商社、証券・投資会社、総研などの人気・大手企業の採用試験として多く利用されており、より高度な情報処理能力が求められます。

テストは言語、計数、性格の3本で構成されており、計数問題は35分で40問解かなければならず、かなりのスピードを要します。

計数問題を解くプロセスは大きく3つに分けられます。

(1)設問を理解する (2)必要となる情報をグラフ・表から読み取る (3)桁数の多い計算を素早く行う

それでは例題を解いていってみましょう。

badge_columns_1001711時速90kmの電車は分速何mですか?

正解は、90,000(m)÷60(分)=1,500(m/分)、あるいは、90(km)÷60(分)=1.5(km/分)=1,500(m/分)です。

「分速が何メートルか?」というのが問いですので、下記のようなことを思い浮かびます。

・答えの単位はメートルである。 ・分速の方が時速よりも、数字が小さくなる(1分に進める距離の方が、1時間よりも少ないから)

また数字を見て、こんな予測もできると良いでしょう。

・90と60という同じ桁数同士で割り算するので、答えは一桁になりそう ・90,000÷60なら、両方の数字の0を取って、9,000÷6だから答えは1,000いくつになりそう

実際は、90÷60=15と計算ミスをしたり、1.5㎞と回答の単位を間違える人が結構いました。

badge_columns_10017110.01億=●万?10億=●万?

先ほどの問題で90km=90,000mとしたように、計算の段階で設問で求められている単位に合わせてしまうとミスが少なくなります。

  • 0.01km=10m
  • 0.1km=100m
  • 1km=1,000m
  • 10km=10,000m

単位はあらかじめ暗記してしまえば簡単なのですが、0が増えたり減ったりすることで混乱してしまう人は、頭の中で「いち、じゅう、ひゃく、せん」とやるのではなく、すぐに書き出してしまう方が正確で速いです。

GABでは、年間売り上げや人口といった数字が問われ、百万、千万、億といった単位が多く出てきますので、億と万を基準に書き出しておくと便利です。

  • 0.01億=100万
  • 0.1億=1,000万
  • 1億=10,000万
  • 10億=100,000万

この変換が問題に応じてできるようになると、計算能力は格段に向上します。

badge_columns_1001711「千円」、「百万円」

グラフや表で「千円」「百万円」という単位を時々目にします。「万円」や「億円」の方が見やすそうなものですが、なぜこのような書き方をするのでしょうか?これは、すべてを数字で書いてみるとわかります。

  • 1千円=1,000円
  • 1百万円=1,000,000円

そう、「千」=「000」であり、「百万」=「000,000」なのです。

それでは実際に練習してみましょう。

【問題】年間総売り上げ1億円で、年間販売個数が2,500個とします。このときの1個当たり販売価格はいくらでしょうか?

年間総売り上げ=1個当たり販売価格×年間販売個数 ↓ 1個当たり販売価格=年間総売り上げ÷年間販売個数

という式を立てた上で、数字を入れていきますが、入れ方は3通りあります。

(1)割る数、割られる数ともに共通の文字を置く

ここでは「万」に揃えてみます。

1億=10,000万、2,500=0.25万 10,000(万)÷0.25(万)=10,000÷1/4=10,000×4=40,000(円)

gab-calculation3

「0000」を「万」という文字に置き換えています。 割る数にも割られる数にも「万」という共通の文字が存在しているので、計算の行程で約分されます。

(2)割る数、または割られる数のどちらかのみ、文字を置く

1(億)÷2500をすると小数点以下がたくさん出てきそうなので、1億を10,000万という単位に変えます。

1億円=10,000万、 10,000(万)÷2,500=4(万円) gab-calculation4

割られる数にしか「万」という文字はないので、計算後も文字は残ります。 数字に戻すと「万」=「0000」だから、4万=40,000です。

(3)そのままの数字で計算する 100,000,000÷2,500=40,000(円)

gab-calculation5

この(3)の解き方だけでなく(1)(2)を使いこなせるようになると、計算が苦手な方でもミスが減り、また計算速度も上がります。

***

いかがでしたか? 受験の予定がおありの方は一度問題をみておくことをオススメします。

 

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SPIノートの会 著 洋泉社 2015年

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参考: Exciteニュース|知らないとヤバイ?「CAB」「GAB」とはどんなテストか


東京大学法学部第2類(公法コース)所属。ノートルダム清心高校出身。面白いもの楽しいことは何でも好き。中高6年間軟式テニス部、6大学大会にも出場。元バンドマン。調理師免許保有。世界を飛び回りながら言葉を紡いで生きていきたい。

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