秋も中盤になると、そろそろ過去問に手をつけなければいけない時期になってきます。
先に一度確認しておきたいことがあります。 今まであなたはいったいどうやって問題集をやってきましたか?
実はその利用法、効率の悪いものだったかも!? 問題集をこなすには、いくつかのコツがあるんです。
過去問に手を付ける前に、もう一度どうやって問題集・過去問を活用するか、考え直してみてください。今から挙げるのは、問題集・過去問を進める時に効率を最大化するちょっとした工夫です。
書き込みは「問題集→NG」「参考書→OK」
問題集・過去問において重要なのが、「繰り返し演習する」ということ。STUDY HACKER内でも何回か紹介したことがありますが、人の記憶というのは反復されることによって強化・定着されるのでした。
だからこそ、問題集や過去問は繰り返し解いてほしいのです。そのためには、最初に解くときにも二回目以降演習するときのことを考えてみると良いでしょう。もし今から読もうとする英文に、前回書き込んだ英単語の意味が書いてあったらどうでしょうか。やる意味がない…というか、やる気自体失せてしまいますよね。次やろうと思うなら、テキストへの書き込みは御法度です。
ただこれは、演習問題中心の問題集の話です。解説や知識のまとめが中心の参考書は、「知識の整理」が目的。書き込みは邪魔になりません。先生から聞いた話、自分で調べた知識を追加していくことで、むしろ参考書をパワーアップしていくことが可能です。
単語集も同じ。市販されている多くの単語集には、真っ白な「MEMO」のページがありますよね。多くの人は何もしていないようですが、利用しないのはもったいない!もし載っていない新単語があったら、書き込んで意味も横に書いておきましょう。こうすることで自分だけの「my単語帳」を作れます。
解き終えたら、「日付・自己評価」をメモしておく
勉強においてフィードバックはとても重要です。自分がどの程度できているのか、どこが分かっていないのか、知っておくべき。だから、問題を解き終わったら、「解き終わった日付」と「自己評価」を書いておきましょう。自己評価はA~Dの四段階がおすすめ。A=すらすらできた、B=ちょっとつまづいた、C=ヒントを見たらできた、D=手も足もでなかった…といった風に!
「あ、5月にこの問題Cだったけど、11月の今日やったらすらすらできた!俺成長してる〜♪」「げげげ、夏前にはできてたのに今は全くわかんない…偶然だったんだな…orz」などなど。
問題を解くたびに、昔の自分がライバルになった気がして燃えてきますよ。さらに、何回も解き終わった問題の横に、たくさん印がついているのを見るのは何とも言えない気持ちよさ。そんな達成感も味わうことができます。
問題集は「つまみ食い」で進めよう
過去問でも問題集でも、何が何でも最初から通しでやろうとする人がいます。もし時間が無限にあるなら、その方がいいのかもしれません。でも忙しい受験生活。時間に余裕のある人の方が珍しいのでは?お勧めしたいのは、「つまみ食い方式」。これは、問題集を最初からぶっ通しで進めるのではなく、章やセクションごとに、少しずつやっていくこと。
例えば英文法の問題集なら、最初の方にあるのは「時制」や「受動態」などの項目。「仮定法」や「話法」のセクションは後ろの方にあるはず。もし最初から進めていき、本番までに終わらせることができなかったらどうでしょう?
「過去形は完璧だけど話法になるとお手上げ」「受け身のことなら何でも知ってるけど仮定法はチンプンカンプン」といった悪い意味でのプロフェッショナルが誕生してしまいます。そんなの、受験本番では全くの無意味ですよね。受験生ならオールラウンダーを目指すべき。問題集を進める時も、前から後ろまでなるべくいろんなページの問題に触れるように意識しましょう!
問題集は神様じゃない。大事にしすぎるのは×
せっかくお金を出してかった問題集。できれば大切に使いたい…その気持ち、よくわかります。かく言う筆者も受験生時代、問題集をきれいに使いたい派の人間でした。ブックカバーをかけたり、きれいに折り目をつけたり…雨で濡れてグショグショになるとかなり落ち込んだものです。でも、行き過ぎるのはいけません。問題集はあくまでも勉強のツールであって、ぼろぼろにしてでも使い倒さなきゃいけないものなんです。大事にしようとするあまり、ちょっとした書き込みや折り目も気になっているようでは、勉強に集中できません。鞄に入れて毎日持ち運び、何回も開閉してすり切れている…そんな状態こそ問題集のあるべき姿。大事にするのもいいですが、ほどほどにしておきましょう。
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秋も深まり、自分の勉強を見直すならこれが最後のチャンスかも。来る直前期、脇目も振らず全力疾走するために。この時期だからこそ、ぜひ新たな方法にチャレンジしてみてください。