筆者は数学が苦手でした。そして嫌いでした。
苦手だから嫌い、嫌いだからやらない、やらないからもっと苦手になる……。 典型的な負のスパイラルに陥っていたんです。
ずらずら並ぶ数字。意味のわからないxやyやzの数々。頼むから日本語で書いてくれ。何度そう思ったことか。泣きそうになりながら解答・解説本を読み、一言。
「こんなの思いつくわけないじゃん!!」
ここまでで、うんうんわかると頷いてくれた方。一緒に頑張りましょう。 何言ってんだコイツ、と首をかしげた数学得意の方々。ご退出ください。
そんな筋金入りの数学嫌いである筆者も、一年間の浪人の末、なんとか東京大学に合格することができました。しかも理系に。結局数学に対する苦手意識はぬぐえませんでしたが、それでも結果を残せたのは、浪人の一年間「自己分析に徹し、戦略的に勉強したから」だと考えています。
今日は、筆者が浪人時代に実践した、苦手を克服するための「自己分析」の方法をご紹介します。難しいように思えるかもしれませんが、簡単です。やることは三つ。
STEP 1 「ミスノート」を作る
自分のミスを記録する、「ミスノート」を作りましょう。どんなものでも構いません。普通のサイズのノートでも、メモ帳のような小さなものでも。とにかく、自分のミスを記録できればいいんです。
STEP 2 演習、テスト、模試でのミスを全て記録していく
7/5 駿台模試 第一問 最後の式変形でマイナスつけ忘れ 7/6 青チャート 32ページ 移項忘れ。一つ項をまるまるなかったことにしてしまった 7/6 青チャート 40ページ 計算ミス。小数点がひとつずれてしまった
……という風に。ミスをひとつずつ丁寧に追い、全てを記録していきます。ここで注目してほしいのは、「ケアレスミス」「手がつかなかった」など、記録を一言で終わらせないことです。STEP 3で「ミスノート」を見直していきますが、その時に単に「ケアレスミス」では「は?なんだっけこれ?」となってしまいます。符号のつけ忘れなのか、筆算を間違えたのか、条件を読み飛ばしてしまったのか。細かく、細かく記録していきましょう。
STEP 3 定期的に見直す!
月の終わりにでもいいです、ノートを見直してみましょう。受験生なら、ミスノートのページは膨大な量になっていくはず。でもそれでいいんです。毎回毎回自分のミスを記録していくことで、いつしかミスノートは分身のような存在になるでしょう。
あ、自分は移項する時の符号つけ忘れが多いんだな。あ、自分は筆算をする時に数字をかき間違えてしまうことが多いんだな。
こんな風に、自分がどんなミスをしやすいのか、型やタイプがわかってきます。そしたらもう占めたもの。あとはその自分のミスの型に注意しながら問題を解くだけ。最初は変化が見られなくても、続けていけば自分のミスも把握できるようになっていきます。
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失敗は成功の母。模試は絶対見直すこと。復習が大事。 いろいろと言われてきていると思いますが、本当に実践したこと、ありますか?
具体的にどう見直すのか。どう復習するのか。ぜひみなさんも自分だけのミスノートを作ってみてください。
なお、「勉強ノート術7選! 東大生・京大生おすすめ」では、ほかのノート術も紹介しています。ぜひご参照ください。