勉強中、『ここで終わらせるとキリが悪いから、この章の最後までやってから休憩にしよう』と思うこと、ありませんか? 実は、勉強はキリが良いところで終わらせない方がいいんです! 『続きはwebで!』という広告や、ドラマの予告。 どれも、続きが気になるところで終わらせていますよね? これらと同じ手法を勉強にも取り入れることで、記憶効率や集中力が高まる効果が期待できるんです。
キリがよくないものほど興味を惹かれる!ツァイガルニク効果
街中でよく目にする、『続きはwebで!』の台詞で締めくくられた広告。 興味がなかったはずの広告でも、中途半端なところで切られたせいで、なんだか続きが気になってしまう…。 このような心理状態を、心理学用語でツァイガルニク効果と言います。 この効果を実験によって明らかにした、ブリューマ・ヴリボヴナ・ゼイガルニクによれば、ツァイガルニク効果とは、
いくつかの課題を学習するに際して,それらの課題を完全に学習した場合よりも未完了の場合のほうがその課題の種類がよく想起されるという現象
のことで、
未完了課題にはこれを完了させようとする緊張が残存するために保持度が強まる とされました。
[両引用元:コトバンク・ツァイガルニク効果]
ツァイガルニク効果を勉強に活かす
このツァイガルニク効果を取り入れた仕事法が、広瀬聡さんの『1分で身につく仕事上手の段取り力』で紹介されています。 キリのいいところではなく、わざとキリの悪いところで終わらせることで、次にその作業に取り組む時に、記憶や緊張感が保たれた状態で臨むことができるようになるというのです。 この効果が、勉強でも期待できます。 その時に勉強していたことが記憶しやすくなったり、中途半端なところで終わらせたことからくるモヤモヤ感から、勉強に向かう意欲が向上したりします。
実はこれ、次に勉強に取り掛かる時の精神的、物理的ハードルを低くすることにもつながっています。茂木健一郎さんが『脳を活かす勉強法』で紹介しているように、勉強への心理的障壁を少なくすれば少なくするほど、勉強は取り掛かりやすくなります。中途半端なところで止めておくことで、その前までの思考の手順を再生しやすくなり、精神的ハードルを下げることができます。休憩中にその勉強していたページはそのままに放置しておけば、物理的ハードルも下げることができます。 休憩後に勉強に取り組もうとすると、どうもやる気がでない。そんな人はぜひ試してみてください。
キリが悪いところで中断するなんて、気持ち悪い!そんな人もいるかもしれません。 でも、意外にも変なところで中断してしまった方が、その後の勉強効率が高まります。 物は試しで、今日はキリのいいところまでと粘らず、休憩したくなったらその場で中断してみませんか。きっと効果が実感できるはずです。
参考・引用サイト コトバンク/ツァイガルニク効果 Studio POPPO公式ブログ「ぽっぽブログ」続きはWEBで…:ゼイガルニク効果 参考文献 2011/ぱる出版/広瀬聡/『1分で身につく仕事上手の段取り力』 2010/PHP文庫/茂木健一郎/『脳を活かす勉強法』

