年収と語彙には関連性があった……! 調査で分かった、語彙を身につける2つの方法

人と話をしていたり、プレゼンなど人前で発言したとき「もう少し語彙があれば、もっと上手く話せたかもしれない」と、思ったことはありませんか? また、レポートや資料を作成しているときに自身の語彙のなさに気づく人もいるでしょう。

かく言う筆者も、自分の語彙のなさにはあきれており、どうにか向上できないものかと日々頭を悩ませています。そんな人にとって、今回の記事は一助になるかもしれません。

語彙の鍵は読書と対話

ベネッセコーポレーションは、高校1年生から60代までの社会人の合計3,000人を対象に、540語のうち知っている言葉の割合を「語彙」と定義し、その語彙が読書や対話の頻度と相関関係があるかどうかを調査しました。

その結果、語彙を高めるには読書をし、誰かとコミュニケーションをとることが大切だということがわかりました。

世代を問わず、言葉をインプットする機会や、多様な人との会話の頻度などアウトプットする機会が多い方が語彙力が高い。言葉に触れる体験をいかに増やすかが重要だろう。今回の結果では、語彙力と世帯年収、主観的幸福度に関連があることも分かった。

(引用元:JIJI.com|高校生から60代までの約3,000名を対象「第1回 現代人の語彙(ごい)に関する調査」 結果速報~厳選540語について、熟知度とその背景を探る~

また、世帯年収や主観的幸福度が高い人ほど語彙が高い、という結果も出ています。

読書でインプット

調査の結果から、1ヶ月の読書量を見てみましょう。

「本をまったく読まない」と答えた人の語彙は、平均で58%ほどでした。一方、読む冊数が増えれば増えるほど語彙はあがり、「月に10冊以上読む」と答えた人の語彙は、平均で81%ほど。

このことから、語彙は読書と大きく関係していると言えますね。なぜなら、本の中には今まで知らなかった言い回しや意味が曖昧だった言葉が正しい場面で使われているからです。

例えば、「脇差」という言葉を知らなかったとしましょう。本のあるシーンで「脇差を抜いて斬りつけた」という一節があれば、脇差というのはなんとなく刀みたいなものかな、という想像がつきます。

辞書にある簡単な使用例よりも、より詳しくわかりやすい場面でその言葉が登場する本の方がイメージがしやすく、印象強く記憶に残るようになりますよね。

対話でアウトプット

同様に、誰かとコミュニケーションを日頃行っているかどうかも語彙に影響します。

高校生・大学生のうち、友人との会話が「よくある」と答えた人は、語彙が67%ほどだったのに対し、「まったくない」と答えた人は63%程度でした。また、社会人に関しても同じで、「よくある」と答えた人は平均で74%ほど、「まったくない」と答えた人は63%でした。

つまり、新しい語彙に出会う方法は読書だけではなく、誰かとの会話によって獲得することも可能なのです。また、対話の最も良いところは簡単にアウトプットできる点でしょう。

せっかく本を読んで単語をインプットしたのに、使わなければ意味がありません。対話の中で、「宮本武蔵の脇差っていいよね」のように、読書をする過程で学んだ新しい語彙を誰かとコミュニケーションをとる際に実際に使ってみることで、容易に語彙はあがっていくのです。

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外国語も同じ要領で!

学生はもちろん、社会人になるとTOEICのスコアを求められるなど、英語を勉強している方は多いでしょう。そこで、なかなか英単語が覚えられず苦労している方はいませんか?

ただ単語帳とにらめっこしても、そう簡単には覚えられません。そこで、単語帳などからインプットしたものを実際の生活で使ってみることで覚えた単語が定着しやすくなります。

例えば「昨日、neighbour(=隣人、近所の人)って単語を覚えたんだけど」のように単純なものでも構いませんし、「昨日、私のneighbourが~」と、言い換えてみるのも1つの方法です。

大切なことは、実際にその語彙をアウトプットして、より強固な記憶にすると良いでしょう。

*** 語彙を手っ取り早くつけるには、読書をし、そこで新しく出会った言葉を日常で誰かに使ってみることです。人と対話をする機会があまりない人は、日記を書いたり、TwitterなどのSNSでつぶやいてみたり、アウトプットできればなんでも構いません。

せっかくインプットしたものを無駄にしないように積極的にアウトプットしていきましょう。

(参考) 日本経済新聞|語彙力、対話でアップ 読書だけでなく「アウトプット重要」 JIJI.com|高校生から60代までの約3,000名を対象「第1回 現代人の語彙(ごい)に関する調査」 結果速報~厳選540語について、熟知度とその背景を探る~ 小学校低学年児童における 読書量、 語彙力、文章理解力の関係 Wikipedia|語彙・読解力検定

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