センター生物は得点源にできる! 私が東大に合格したのは「教科書」のおかげだった。

センター試験が段々と近づいてきましたね。今回は、センターで生物を選択する人へのアドバイスをお送りします。 「理解すれば良い物理や化学と違って、暗記することが多いから生物は難しい」こんな風に言われます。しかしこれは完全なる誤解。確かに満点は狙いにくい科目かもしれませんが、一度体系的に学んでしまえば、これほど短時間で高得点が取りやすい科目はありません。 鉄球を転がしたり、白色沈殿を析出させたりする他の理科科目と違って、生物は自然界に生きる命の物語。学ぶことも楽しいに決まっています。

今日はそんな命の物語を楽しみながら、センター試験で高得点を叩き出す方法を、理系生物選択で東大に合格した筆者が伝授します。

badge_columns_1001711用意するのは教科書

「センター試験は教科書から出るから教科書をしっかり読めばいい」というのは聞いたことありますよね。生物に関しては、まさしくその通り。基本問題は教科書の太字部分から出ることがほとんど。一見ひっかけのように思える細かい問題も、よく見れば教科書のコラム欄に書いてあります。

「でも暗記だけなら、市販の参考書の方が効率良くない?」と思った方、それは違います。人間の脳は、ストーリーに沿って記憶した方が覚えやすいことは「暗記が10倍楽しくなる! 覚えられないものを覚える脳科学的テクニック」でも紹介しました。歴史上の人物名も、歴史漫画なら覚えやすいですよね。これは、生物用語でも同じ。ストーリーに沿って、丁寧に説明されている教科書を使う方が、コンパクトにまとめられた参考書よりずっと効果的なのです。 さらに「授業中○○先生がこんな説明の仕方をしていたな」「××がこんなくだらないことを言っていた」というような小ネタも一緒に覚えているのが、学校の授業の強みです。

badge_columns_1001711教科書を使い倒そう

センター対策と言っても難しいことはなく、教科書を使い倒せば良いことが分かりました。まずは生物の教科書を最初から最後まで読みましょう。センターまでおよそ2ヶ月。1日10ページずつ読めば余裕で読み終わります。 「この時期に教科書を読むなんて!」と思われるかもしれませんが、電車通学中や寝る前の時間などの隙間時間を上手に使っていけば大丈夫です。

コツは「先生に質問したいところ」を考えながら読むこと。見開き1ページにひとつは考えてください。実際に質問する必要はありませんが、「自分がつまづいているところはどこだろう?」と考えながら読むことで、自然と深く、じっくりと読み込む姿勢が生まれます。

もう一つ大事なことは、教科書に出てきた図や模式図(カエルの神経胚の断面など)を自分で書き写してみること。こうすることによって、ただ読むよりも、内容がグッと頭に入ってきます。

badge_columns_1001711問題演習の時には?

同時進行で、問題演習も進めていきましょう。世の中にはいろいろな実践問題集が出回っていますが筆者は「過去問に勝るものはない」と断言します。実践問題集は、予備校の先生や会社の人が「過去問」を元に作ったもの。オリジナルは過去問です。おすすめは解答・解説がしっかりしている「青本」です。

study-biology1 『大学入試センター試験過去問題集 生物 2016』

駿台予備学校 駿台文庫 (2015/6/25)

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『大学入試センター試験過去問題集 生物基礎 2016』

駿台予備学校 駿台文庫 (2015/6/25)

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演習のポイントは、見直しです。答え合わせが終わったら、分かった問題には○、悩んだ問題には△、丸つけの際、間違った問題には×をつけます。過去問の解答・解説に一通り目を通したら、再び教科書へ。△と×がついているところに対応するページをしっかりと確認しましょう。教科書に付箋を貼っておくと、直前期の見直しの役立ちますよ。

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いかがでしたか。センタ―生物は「インプットには教科書を使い、アウトプットには問題演習を解く」というシンプルかつ王道の勉強法が一番効果的です。テキストは教科書のみ。センター試験まであと少し。全力を尽くして頑張ってください。


東京大学理科二類所属。県立浦和高等学校および駿台予備校出身。小さいころから自然や生き物に関心を持ち、高校時代に読んだ福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」に刺激をうけ、分子生物学を志す。テニス歴6年。AKB48の大ファン。

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