「ダイエットが続かなくて困っている」 「勉強が三日坊主ばかりで嫌になる」
こんな悩みを持っている人は多いのではないでしょうか? 目標はあってもなかなか続けられなかったり、勉強といったやりたくないことを続けることはとても難しいものです。
そこで今回は、ある物を使って、やりたくないことを楽しんで続ける方法をご紹介ます。
報酬が重要
多くの経営者が愛読するマネジメントの名著『人を動かす』では、以下のように書かれています。
人間の行為は、何かをほしがることから生まれる。
(引用元:デール カーネギー(著), Dale Carnegie(著), 山口 博(著)(1999), 『人を動かす 新装版』, 創元社)
これは自己管理においても同じことがいえます。
例えば、「痩せてかわいく、かっこよくなりたい」、「自分も○○さんみたいなスタイルになりたい」と強く思ったとき、ダイエットをしようと決心しますよね。ダイエットのためにジョギングなどをしているときも「理想の自分像」へ近づこうとがんばるもの。
ダイエットをずっと続けられるのは、「理想の自分像へ近づく嬉しさ」>「今の辛さ」となるときです。
「お風呂上がりに体重計に乗ったら、1kg痩せていた!」という瞬間のうれしさが、今の辛さを耐えるエネルギーになっているのですね。この“うれしさ”という心理的報酬をたくさん得られれば、より楽しく習慣化することができます。
SNSを使う
では、どうしたら“うれしさ”を増やすことができるのでしょうか? そこでオススメなのがアプリです。
TwitterなどのSNSには、ユーザーがハマるような(SNSをやることによる“うれしさ”が増加する)仕組みが取り入れられています。
例えば、Twitterの「いいね機能」。ツイートにあるハートマークが押されることで、相手がそのツイートに対して「いいね」と思っていることが伝わるのです。これには「相手からの好意が形になって現れるとうれしい」という心理が働いています。また、誰が「いいね」してくれるのかがわからないというランダム性も“うれしさ”を増幅させてくれるポイントです。
この“うれしさ”増幅ツールを習慣化に利用しない手はありません。ぜひ、ダイエットアカウントや勉強アカウントを作って、仲間で「いいね」を押し合いましょう。
また、ダイエットアカウントを作っている人はある程度本気でダイエットしようと思っている人ばかりです。そういう人たちのツイートを日常的に見ることで、「ミラーニューロン」という神経細胞が習慣化を助ける方向に働きます。「自分も彼らと同種の人間だ」(ダイエットに本気になっている)という自己像を持つことができ、より習慣化しやすくなるのです。
勉強や読書専用にしているアカウントもあるので、ダイエットに限らず目的に合ったアカウントをフォローしてみましょう。
「自分を変えるには環境を変えることが重要だ」という言葉がありますが、Twitterを始めとするSNSをうまく活用することで、普段接する人、つまり体感的な環境を変えることができるのです。
アプリを使う
また、習慣化に特化したアプリもあります。
「自分ルールポイント プログラム」というアプリは、「30分筋トレしたら小説を読める」などの自分で作ったルールを管理することができるのです。
「100ポイントで飲み物1杯無料」といった飲食店などのポイントカードのルールのように、自分にあったルールを設定しましょう。 例えば、「筋トレを30分したら100ポイント追加」というルールにします。さらに「200ポイントを使って○○をする」といったように、獲得したポイントを使用して、自分へご褒美を与えるのです。
こうすることで、自分の中で努力とうれしさのバランスを管理することができます。SNSやアプリが生み出す“うれしさ”を利用して、理想の自分を目指しましょう。
(参考) スーザン・ノーレン・ホークセマ(著), バーバラ・フレデリックソン(著), ジェフ・ロフタス(著), クリステル・ルッツ(著), 内田 一成(翻訳)(2015), ヒルガードの心理学 第16版, 金剛出版 デール カーネギー (著), Dale Carnegie(著), 山口 博(著)(1999), 人を動かす 新装版, 創元社 WIkipedia|ミラーニューロン WIkipedia|動機づけ