「○○試験の勉強をしているんだけど、市販の参考書にはいまいち自分にちょうどいいのがなくて……」という経験があなたにもないでしょうか。はっきり言いますが、目指す試験が何かあったとして、その試験対策用と銘打たれた参考書や問題集だけを教材として使うことにこだわる必要はまったくありません!

使う参考書の選択肢をあえて限定する意味もないですし、適宜「A試験の勉強をするのにB試験の参考書や問題集を活用する」などのやり方も柔軟に行っていきましょう。

【1】より入門的なレベル感の資格の参考書から入る

「難関の○○資格を目指しているけど、いきなりそれ用の参考書を読むのは自分には難しすぎる」という人向け。いきなり最終目標の資格を目指すのではなく、まずはその分野における入門・ステップとなる資格から挑んでみたり、そうした入門資格の参考書から入ってみるというやり方です。

たとえば、「最終目標は公認会計士・税理士だけど、まずは会計分野の登竜門資格である簿記検定2級を目指す」「司法書士・行政書士を目指したいけど、法律分野はまったく勉強したことがないので、まずはビジネス実務法務検定3級の参考書で勉強してみる」といったやり方は、私があえて言うまでもなくすでに幅広く実践されていることと思います。

このような「入門的な資格」は、社会保険労務士に関連するものでは「ワークルール検定」「銀行業務検定 年金アドバイザー」、弁理士に関連するものでは「知的財産管理技能検定」「ビジネス著作権検定」など、主要な国家資格については何かしら存在していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

もっと言うと、そもそも特定の試験対策用の参考書ですらない、試験の内容に関連する一般書やビジネス書などを教材として使うのもアリですね。最近は「マンガでわかる○○」のような、知識ゼロからでも手軽に学べる書籍もいろいろと出てきていますので、まったく未知の分野をゼロから勉強しようとする場合はそのような本を活用してみるのも有効です。

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【2】似たような科目・内容のある他試験の参考書を活用する

たとえば中小企業診断士の第1次試験は、「経済学・経済政策」「財務・会計」「企業経営理論」「運営管理(オペレーション・マネジメント)」「経営法務」「経営情報システム」「中小企業経営・中小企業政策」と7つもの試験科目からなり、しかもそれぞれがかなり独立した領域のテーマなので、相当多岐にわたる幅広い内容を勉強する必要があります。

参考書についても、これら7科目についてシリーズ化されたテキストや問題集が各出版社から出ていたりしますが、すべての科目について同じ出版社から出ている同じシリーズの参考書で揃えることが必ずしも良いとは限りません。むしろ、「『経済学・経済政策』はA社の参考書、『企業経営理論』はB社の参考書……」というように、適宜自分に合う教材を科目ごとに柔軟に選択していくべきです。

さらに言うと、「財務・会計」科目については中小企業診断士用の参考書ではなく簿記検定用の参考書を使うなど、特定の分野に特化した他資格の教材を活用したほうがむしろ勉強しやすいというケースもありますね。多くの科目にわたるシリーズものの参考書群は、シリーズ全体で見るとよくまとまっているようでも、個々の科目単位で見ると、他にもっと良い参考書があったりもするものです。

ちなみに私が中小企業診断士試験に合格したのは学生のときでしたが、当時すでに多数の資格・検定の受験経験があり、簿記検定で「財務・会計」科目の、経済学検定(ERE)で「経済学・経済政策」科目の、ビジネス実務法務検定で「経営法務」科目の、基本情報技術者で「経営情報システム」科目の知識をある程度身に付けてしまっていました。そのため膨大な試験範囲のうちほとんどの領域はすでに習得済で、あとは未習得の分野を少しカバーする程度の勉強で意外とすんなり合格できてしまいました。今にして思うと、中小企業診断士は実は「資格マニアなら楽に取れる資格」だといえるかもしれません!?

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【3】目指す試験よりレベルの高い勉強からあえて入ってみる

【1】とは完全に真逆の考え方ですが、あえて相当レベルの高いことをいきなり勉強してみることを経験してから、真に目指す試験の勉強へとランクダウンさせてみると、その内容が非常に簡単な内容に思えてしまうというものです(この「かなりレベルの高い勉強」は内容を全部理解しきれなくても良いです)。

勉強でも仕事でも運動でも何でもそうですが、負荷ゼロの状態からいきなり負荷を100に上げようとすると非常にキツく感じますが、負荷をいったん200に上げてから100に落とすと楽に感じるものです。同じ「負荷100」であるにもかかわらずです。

この考え方は、もともとは大学の先輩が「長年勉強していた司法試験を結局は諦めたのだけれど、その後宅建と行政書士を受験したら楽勝で受かった」という話をしていたのをヒントにしたのですが、私自身、行政書士の試験を受ける際に、憲法・民法などの科目についてはあえて司法試験レベルの勉強をしてみました。結果、確かに、行政書士の試験内容が非常に簡単なものに思え、かなり余裕をもった点数で合格することができました。

実際の試験では「あ!この問題は行政書士の過去問にはなかったけど司法試験の過去問で出てたやつだ!」ということもありました。司法試験用の勉強によって、よりレベルの高い問題を解くというよりは、より多くのパターンの問題にふれたのがよかったのかなと思いました。

一般的な試験勉強では、必要以上に手を広げ過ぎるとエネルギーが分散して逆効果になるため、「選択と集中」によって過去問などに絞り込んだ勉強をするのが効果的です。しかし一方で、「過去問だけやっていてもカバーしきれない」試験があるのも事実です。そのような試験の場合は、より多くの問題を解くために他試験に手を広げてみるのも有効です。

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