計画倒れになってない? 「仕事が終わらない」から脱却する3つのタスク管理術。

皆さんは、「この時間までにやる」「今日中に終わらせる」と決めたタスクを、いつも計画通りにきちんと実行できていますか?

予想外に時間を取られた作業があって別の作業を後回しにせざるを得なかったり、たくさんの業務に追われる焦りからミスを連発して手戻りが発生してしまったり、差し込み案件が発生して当初の計画に狂いが生じてしまったり……。タスク管理に苦労されている方も意外と多いのではないでしょうか。

できれば上手にタスクをこなして、仕事を効率的に進めていきたいものですよね。そこで今回は、タスクが計画通りに進まない原因を探ったうえで、やるべきことを漏れなく正確にこなせるようになるための “タスク管理のコツ” をご紹介いたします。

なぜタスクは計画通りに進まないのか?

そもそも私たちがタスク処理の計画を練る際は、「できる」と思っているはず。しかしいざ取りかかってみると、その通りに進まないことが多いもの。その原因はさまざま考えられますが、ここでは以下の2つに注目したいと思います。

原因1:ひとつのタスクの中にある “プロセス” を把握できていない

たとえば「新しい企画のプレゼン資料を作成する」というタスクがあった場合。具体的な手順を考えてみると、「企画の内容を考える」に始まり、「参考事例の調査」「プレゼン資料の構成を練る」「パワーポイントでの実際の資料作成」など、いくつかのプロセスが浮かび上がりますよね。

このように、プロセスを書き出してみると意外と量が多いものです。でも、これらを「プレゼン資料の作成」と一括りにしてしまってはどうでしょう。タスクの全貌がわからないため作業時間の見積もりも不正確になり、結果として “期日までに終わらなかった” といった事態に陥ってしまうのです。

原因2:無茶な時間設定をしている

「2時間あれば終わるだろう」と思って取りかかったものの、実際にかかった時間は倍以上……。こんな経験のある方はいないでしょうか。これは “計画錯誤” と呼ばれており、心理学の実験でも証明されている現象です。

計画錯誤(Planning fallacy)とは、過去の類似する課題遂行の多くが計画通りに進んでいないにも関わらず、自分の課題遂行を実際よりも楽観的に予測する傾向である

(引用元:藤島喜嗣 (2007), 「計画錯誤に焦点化された自己検索が及ぼす効果」, 日心第71回大会

人間は、未来のことに関して自分の力を過信してしまうもの。この心理現象を知っているだけでも、タスクの計画を立てる際に少し注意を払えるようになるはずです。

それではここからは、上手に仕事を進めていくためのタスク管理のコツを具体的にご紹介していきましょう。

1. タスクは必ず分解しよう

先にも述べたように、タスクをざっくりとした内容でしか把握できていないと、時間の見積もりの失敗や作業の遅延などさまざまな方面に影響が出てしまいます。そこでタスクの中身は必ず事前に細かく分解し、自分がするべき行動を徹底的に具体化しておきましょう。

たとえば「市場調査のレポートを書き上げる」というタスクがあった場合、以下のように分解できるでしょうか。

  1. レポートの内容や構成を考える
  2. インターネットで資料を集める
  3. 2で集めた資料を印刷する
  4. 資料を読む
  5. Wordで書いていく

これを行なうことで、各プロセスにどれくらいの時間が必要なのか見通しがつきやすくなるため、タスク全体にかかる時間が大幅に想像しやすくなりますよ。

2. 各プロセスの所要時間は “少し長め” に見積もろう

1の「タスクの分解」によりタスクの全貌が明らかになったら、各プロセスにかかる所要時間を見積もっていきましょう。研修などを手がける株式会社らしさラボ代表の伊庭正康氏は、所要時間の設定のコツについて以下のように述べています。

それぞれのタスクにどれくらいの時間がかかるのか、という相場観は、経験によって培われます。初めのうちは、所要時間を「悲観値=予想される最長時間」として設定しましょう。

(引用元:東洋経済オンライン|仕事のできない人は「段取り」がわかってない

少し長めに見積もってあげることで、上で述べた “計画錯誤” に陥る危険性も回避できますね。万が一予想時間をオーバーしてしまっても、その都度失敗原因を分析しながらトライ&エラーを繰り返していくことで、見積もりの正確性は向上していくはずです。

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3. “集中タスク” と “非集中タスク” をバランス良くスケジューリングしよう

ここで言う “集中タスク” とは、思考力など「能動的な集中力」を必要とするもののことです。上の例で言えば「レポートの内容や構成を考える」や「Wordで書いていく」といった作業が該当します。一方の “非集中タスク” とは「資料を印刷する」や「メールを確認する」など、受動的でも取り組める雑務を指します。

メンタリストのDaiGo氏は「集中タスクと非集中タスクでは全く別の能力を使う」と述べており、特に後者の非集中タスクを休憩代わりとして使うことを推奨しています。

どんなに綿密な計画を立てたとしても、頭が働かなかったり疲労感に苛まれたりして作業効率が悪くなってしまっては、元も子もありませんよね。頭を使う必要のある集中タスクのスキマに非集中タスクを挟むなど、両者をバランス良く交互に割り振ることで作業にメリハリがつき、効率がアップしますよ。

また、「調べ物」「数値の入力」など似たような作業をまとめて行なうのも、作業の効率化という点ではおすすめです。

*** タスク管理は、ビジネスパーソンに必須のスキルとはいえ意外と難しいもの。ぜひタスク管理のコツを身につけてステップアップしてくださいね。

(参考) ロイ・バウマイスター 著, ジョン・ティアニー 著, 渡会桂子 訳 (2013),『WILLPOEWR 意志力の科学』, インターシフト. PRESIDENT Online|富裕層になれない人の9割は、「楽観バイアス」人生 藤島喜嗣 (2007), 「計画錯誤に焦点化された自己検索が及ぼす効果」, 日心第71回大会 東洋経済オンライン|仕事のできない人は「段取り」がわかってない ニコニコ動画|メンタリストDaiGoの「心理分析してみた!」 デーヴィッド・マイヤーズ 著, 村上郁也 訳 (2015), 『カラー版 マイヤーズ心理学』, 西村書店.

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