読書の必要性は、ビジネスマン、学生、世代や業種を超えて説かれています。Study Hackerでも読書の重要を説いてきましたが、そもそも読書が続かない、読書をしても内容が頭に入ってこない、という人も多いはず。
読書をサポートするためのアプリやwebサービスもたくさん紹介されていますが、わざわざそういったものをダウンロードするのは億劫に感じる人もいるでしょう。今日はあなたの読書をサポートする、簡単な方法をご紹介します。
読書のたびにアウトプットしよう
「人間の脳は、出力依存型である。」そう語るのは、脳科学者として有名な池谷裕二さんです。(参考:池谷裕二|受験脳の作り方)日常生活の中で、脳には多種多様で雑多な情報が、大量に入ってきます。その情報を取捨選択し、脳に定着させるとき、基準となるのが「どのくらいアウトプットを行ったか」ということなんだとか。
私たちが九九を暗記できたのは、九九の表をじっと見つめていたからでも、先生の解説を聞いていたからでもありません。自分で九九を唱え、何回も何回も口にしていたからです。読書内容を頭にきちんと入れるコツも、ここにありました。読書して、そのまま読み捨てでは意味がありません。
きちんとその内容をアウトプットしてみること。自分で内容を理解し、発信してみること。それが必要だと考えます。では一体、どんな方法でアウトプットすればいいのでしょうか。
どうしたら読書を続けられるか
これまでStudy Hackerでは、「何かを続けるためには、習慣化するしかない」ということを繰り返し説いてきました。そして、習慣にするためには、ハードルを下げ、行動を起こすことが重要だということも。
今は習慣になっている簡単な歯磨きでさえ、最初から続けられたわけではないはずです。筆者は幼い頃、歯磨きが嫌いでした。今でも、歯磨きの度に母から逃げ出したことを思い出します。シートベルトだって、法律が改正されてしばらくは装着しない人がほとんどでしたよね。それでも、今では習慣になっています。ここに、意志の強弱は関係ありません。どんなに意志の弱い人でも、ひたすら歯磨きをし続けた結果、習慣になったのですから。
(引用:Study Hacker|【書評】「人生を変える行動科学セルフマネジメント~自分を変化させるたったひとつの方法 」 )
まずは、ハードルの低い方法で、読書のたびに習慣化できる行動を起こせばいいのです。読書を習慣化するために、読書メモをつけたり、読書アプリを利用し、感想をメモする人は多くいます。しかし、それは果たしてハードルが低いといえるでしょうか。新しいものを使う、導入する。刺激的ですが、ストレスになりかねません。パソコンやスマホを新しいモデルに変えた時のことを思い出してください。慣れていないものを新しく使い続けるのは、予想以上に大変なことなのです。
ですから、読書の際のアウトプットにも、今まで日常的に使ってきた道具、利用してきたサービスを応用するべきです。
twitterで読書ツイートをしよう
現在、多くの人に身近な存在なのはSNS、中でもtwitterではないでしょうか。暇な時にはいつも開き、アカウントを複数持っている…なんて人も多いのでは?日常に溶け込んでいて、140字の超短い文章を簡単に、すぐに発信できる。こんな便利なツールはありません。読書の際にも利用してしまいましょう。具体的には、「読書ツイート」をしてみるのです。読了した本について、「書名(略称でも可)」「簡単な感想、もしくは要旨」「#読書」とハッシュタグをつけてツイートしてみてください。
140字はかなり短く感じてしまうかもしれませんが、毎回行動を起こし、習慣化したいのなら妥当な高さのハードルでしょう。これ以上長ければ、きっと続きません。さらに、ハッシュタグをつけることで、あとから簡単にツイートを見返すことができます。あの時読んだ本ってどんな感じだったっけ…?という悩みも解決できます。もし知人に見られたくないなら、読書専用のアカウントを開設してしまうのも一つの手でしょう。
筆者は最近貴志祐介の「新世界より」を読了しましたから、試しにツイートを作ってみます。
「新世界より」世界観の説明が長大だが、一度物語世界を頭に入れれば後は簡単、2日で読了!もしも念動力を使えたら…そんな想像上の世界でのスペクタクルを豪快に書いた超大作。圧倒的な世界観のせいか所々進行に無理があるが、細部は気にせず筋をとにかく楽しめる!バトル漫画好きにお勧め。 #読書
所要時間は約5分。たった5分でも、一度自分の頭をさらって内容を反芻することで、あれ、あそこってどんな内容だっけ?確かあの章は…といった風に、より読書を深めることができます。要点を短くまとめる訓練にもなりますから、一石二鳥といったところでしょうか。
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これまで、本を読み捨てにしてきませんでしたか?読んだら読んだまま、それは非常にもったいないことです。ちょっとした工夫で、たった5分かけるだけで、あなたの読書ライフは一変するはずです。
みなさんも、ぜひお試しあれ。
参考 Study Hacker|【書評】「人生を変える行動科学セルフマネジメント~自分を変化させるたったひとつの方法 」