「いい人」のつもりがじつは「要注意人物」扱いされがちな3つの言動。あなたはしていませんか?

あなたが会社の要注意人物になっている可能性01

職場の人とのコミュニケーションがちょっとうまくいかないな……と感じたことはないでしょうか。その理由はもしかしたら、自分が気がつかないうちに職場の人を困らせる言動をとってしまっていたからかもしれません。

この記事では、職場で相手の迷惑になっているかもしれない言動を3つご紹介します。あなたは “こんなこと” をしてしまっていませんか?

1.「マニピュレーター」になっていませんか?

初めて一緒に仕事をする同僚に対し、最初は優しくフレンドリーに接していた。しかしある日、その同僚のほんのちょっとしたミスを思いきり強く責めた――

もしもこうした行動をとったことがあるなら、あなたは知らないうちにマニピュレーターになっていて、まわりから迷惑だと思われているかもしれません。

マニピュレーターとは、心理学の言葉で、相手を支配しようとする人のこと。直訳すると「(他者を)操作する者」という意味です。

約30年のコンサルティング経験のなかで、マニピュレーターを数多く見てきたというコンサルタントのリズ・キスリク氏。マニピュレーターのより具体的な言動例には、次のようなものがあると言います。あなたは、意図していなくともこうした行動をとってしまうことはありませんか?

  • 信頼関係ができる前は、やたらと協力的に接する
    たとえば、関係が浅い同僚や取引先に対して、1日のうちに何度も気にかけたり、丁寧なサポートをしたりする。

  • 相手を “お気に入り扱い” する一方で、突如攻撃的に接する
    たとえば、優しくしていた同僚のミスや欠点を大勢の前で指摘して激しく非難したり、別の人との会話のなかでその同僚の悪口を言ったりする。

キスリク氏によれば、マニピュレーターは初め、相手にどれほどの利用価値があるかを見定めるため、相手に優しく近づくのだそう。相手の弱みを握ることで、自分の思い通りに物事を運ばせるためです。

それゆえ、マニピュレーターたちは、一見仕事ができるように見えるもの。仕事を効果的に進められることを評価され、昇進するケースも少なくないと、キスリク氏は言います。

しかし、いくら出世できるとはいえ、こうしたマニピュレーター的な態度をとっていれば、周囲から好かれるわけがありません。

たとえば「マイナビウーマン」が2019年に、22~34歳の働く女性390人を対象に実施した調査でも、「好かれる上司がしないこと」として「ひいきをしたり、不平等に扱ったりしない」「理不尽に怒らない」といった、マニピュレーターとは正反対の特性が挙げられています。

たとえ自分の利益のためでも、「相手をうまいこと操ろう」などと思ってはいけないのですね。

あなたが会社の要注意人物になっている可能性02

2.「マウンティング」していませんか?

同僚に「〇〇社の社長と知り合いなんだ」などと、自分の人脈が広いことを伝えた。「自分の身内には××大学出身が多いんだ」と、学歴や家柄を示して、相手に自分の価値を認めてもらおうとした――

もしあなたがこうした行動を繰り返しているなら、まわりの人からマウンティングをしているとみなされ “迷惑な人” 扱いされているかもしれません。

マウンティングとは、相手に対して自分が優位だと示す言動のこと。経営コラムニストの横山信弘氏は、マウンティングのなかで多くアピールされるものとして、「学歴」「実績」「人脈」「権力」「幸福感」などを挙げています。マウンティングをする人は、仕事の成果を誇示できないかわりに、こうしたほかの要素をアピールしがちなのだとか。

横山氏によれば、マウンティングの問題点は、相手の立場をあえて低め、心理的に消耗させてしまうこと。それが、相手の「心理的安全性」の低下につながると言います。

心理的安全性とは、働く人が安心して発言したり行動したりできる状態のこと。Google社が2015年に発表し、注目を集めた言葉です。横山氏によると、マウンティングを受けた人が、安心して行動できなくなるどころか心理的に疲れきり、退職にまで追い込まれるケースもあるのだそう。マウンティングをする人が周囲に疎まれるのは、当然と言えますよね。

本当にすべきなのは、仕事そのもので成果を出し続けることだと横山氏は言います。というのも、マウンティングをしたところで、結局のところ自己満足にしかならないからです。

「〇〇社の社長と知り合いなんだ」ではなく、「〇〇社の社長から直接契約をとってきた」と結果を示せば、マウンティングをしなくとも同僚からの信頼を集められるでしょう。

あなたが会社の要注意人物になっている可能性03

3.「ストレートな正論」を主張していませんか?

納期を守れなかった後輩が、もう十分反省していたにもかかわらず、「納期を守らないなんて、社会人としての基礎がまったくできていない」などと、正論をストレートにぶつけて強く叱った――

毎回こうして、相手が傷つきかねないストレートな正論を投げかけていませんか? その主張がたしかに正しいものであっても、本当はそこまで直球な言い方で伝える必要はないのかもしれません。「自分はいいことを言っている!」と感じていても、じつは迷惑だと思われている可能性があります。

『弘兼流 やめる!生き方』著者であり、『島耕作』シリーズも手がけた漫画家の弘兼憲史氏は、正義を口にしたくなる状況は、自分の願望が脅かされることへの恐れから生まれると述べています。

弘兼氏いわく、不安や恐れの裏側には、必ず願望があるとのこと。先ほどの例であれば、「後輩が納期を破れば、教育係である自分が叱られるかもしれない」という不安や恐れがあり、その裏側には「仕事で成果を出して上司にほめられたい」という願望が隠れているのかもしれない――ということです。

だからと言ってストレートな正論を述べるのは、相手を追い込むばかりか、反発を招く可能性もあります。相手が反省しているのであれば、その姿勢を無視したことで、より深く傷つけてしまうでしょう。

そこで実践したいのが、相手を否定しない「全肯定」の話し方です。株式会社人財育成JAPAN代表取締役の永松茂久氏によると、全肯定とは「相手を決して否定しない」こと。

納期を守らなかった後輩を指導するケースについて、再度考えてみましょう。最初に示したような発言では、正論とはいえ頭ごなしに否定しているも同然。

「社会人になってまだ日が浅いのに、毎日よく頑張っているね。いくつも案件が重なるなかで、納期を守るのは大変だよね。わかるよ」

といった感じで、まず相手を全肯定しましょう。そのうえで

「でも、スケジュールは守ったほうがいいね。私も君くらいの頃は、いつも納期ギリギリで大変だったし、守れないこともあってよく叱られていたよ。もし業務量が負担になっているなら、遠慮なく言ってね。ほかのみんなで分担することもできるから」

といったように、正論は正論でも、相手を非難しないように伝えるのです。

永松氏いわく、相手の目線に立って共感を得るような伝え方を心がけ、相手を否定しないようにすれば、相手から否定的な感情をもたれることもなくなっていくそうですよ。周囲とよりよい関係をつくるために、ぜひ意識してはいかがでしょうか。

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あなたに当てはまる言動はありましたか? つい無意識にやってしまっていた、と気づいた人もいるかもしれません。ぜひ、職場でコミュニケーションをとる際の参考にしてみてくださいね。

(参考)
DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー|上司や同僚に心を操られそうになったら、3つのアプローチで対処する
ジョージ・サイモン 著, 秋山勝 訳(2014),『他人を支配したがる人たち』, 草思社.
マイナビウーマン|「好かれる上司」が絶対にしないこと6つ
東洋経済オンライン|コロナで爆増「マウンティングおじさん」の実態
BizHint|心理的安全性
東洋経済オンライン|「正義に燃える人」ほど他人に危害を加える理由
東洋経済オンライン|相手を否定しない人の話し方が自分にも良い訳
サライ.jp|正論は「ストレート」ではなく「変化球」で伝える【人は話し方が9割 】4

【ライタープロフィール】
西ひとみ
大学では教員養成課程に在籍。大学院では英語教育を専門に学んだ。小学校教員免許、中学・高校教員免許(英語)を取得済。高校教師、小中学生向け塾講師としての指導経験がある。よりよいコミュニケーション法や最新脳科学への関心が高く、日々情報収集に努めている。

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