3分以上 “あれ” をするのはムダ! コスパのいい勉強をするための、4つの「しないこと」

コスパのいい勉強をするための、4つの“しないこと”01

勉強の成果を上げたいけれど、お金も時間もかけられない……そんなふうに悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

コストのかかりすぎる勉強は、取り組むハードルが高いため継続することも難しくなってしまうもの。できることなら、「コスパのいい」効率的な方法で勉強したいですよね。

今回の記事では、コスパのいい勉強をするために「しなくていいこと」を4つお伝えします。

しなくていいこと1:学習計画を細かく立てる

勉強を始める際に必要な「学習計画」。多くの人は、目標から逆算して日々の勉強スケジュールを組み立てるでしょう。しかし、ひとつ気をつけてほしいことがあります。それは、細かく逆算をしないということ。

この注意を促すのは、米国公認会計士試験と司法試験のために独学で勉強し、見事合格した経験をもつ弁護士の佐藤孝幸氏。佐藤氏は実際、「ざっくりとした長期プラン」だけを立て、細かいスケジュールをつくることはしなかったのだそう。いったいなぜなのでしょうか?

理由は、細かいスケジュールを立てても、予定が狂うことがあるから。学生なら急にアルバイトが入ったり、社会人なら予期せぬ残業が入ったり、家族の不調でフォローに回る必要に迫られたりして、計画が崩れることも起こりえますよね。達成できなかったその日のノルマは、翌日に繰り越し……という状態が続くと、挽回することも困難に。せっかく立てた計画が無駄になり、そのつどスケジュールの修正をする手間がかかるうえ、達成できなかった経験がモチベーションの低下を招いてしまうのです。

そこで佐藤氏が大切だと言うのは、計画はざっくりとしたものだけを立て、あとは今日・明日の予定を決める程度にすること。その際は、「1日のノルマを確実にできる範囲に留めること」がポイントだそう。

たとえば「今月は基礎を固める」を目標としたのなら、「1日15分~30分は基礎レベルの問題を解く」というふうに、達成しやすいよう計画に幅をもたせてみるのもいいかもしれません。「達成できた」という体験が積み重なると、勉強が楽しくなり、もっと勉強したくなるという好循環を生み出すことができるでしょう。

コスパのいい勉強をするための、4つの“しないこと”02

しなくていいこと2:参考書を何冊も買う

書店で参考書などを選ぶ際に、どの本がいいのか迷うことはありませんか? 悩んだあげく、複数冊購入して試験日までにすべてを消化することができなかった……という経験がある人も少なくはないかもしれません。

大学講師を務め、『人生逆転! 1日30分勉強法』などの著書がある石川和男氏は、「2冊以上の参考書は消化不良を起こす場合がある」と述べています。

試験日までの時間は限られているもの。参考書を多く用意すればするほど、1冊を復習する時間は減るどころか、ページをめくることなく終わってしまう本も出てきます。勉強にかける費用はもちろんのこと、学習効率の面からしても、たくさんの本に手を出すことはコスパがよくないのです。

本を選ぶコツとして石川氏が提案するのは、参考書、問題集、過去問各1冊の法則。数多くの問題をこなす必要がある問題集にしても、参考書と同様、最初のうちは1冊に留めておくことを石川氏は推奨しています。なぜなら、試験範囲の問題をひととおり把握することが最優先だから。また、1冊を解き終えた達成感も味わいやすく、それが勉強のモチベーションを維持させることにつながっていくと言います。

石川氏いわく、まずは本選びに時間をかけるのがベストだとのこと。コスパのいい勉強をするために、書店で本を開き「説明のわかりやすさ」や「求める知識量であるか」などをよく調べて、自分に合う本を厳選してみてはいかがでしょうか。

コスパのいい勉強をするための、4つの“しないこと”03

しなくていいこと3:休憩をとらずに勉強し続ける

いつもより集中力や意欲があるからといって、休憩をとらずに勉強し続けてはいけません。言うまでもなく、休憩を挟まない勉強は脳の疲労を招き、意欲も集中力も減退させてしまいます。脳のパフォーマンスという観点から考えると、とてもコスパの悪い勉強方法なのです。

メンタリストDaiGo氏いわく、鍛えられた人でさえも集中力は120分が限度なのだそう。普通の人に置き換えてみれば、ひとつの作業に打ちこむ時間は、長くもっても30分ほどだとか。

でも、周囲には集中力があるように見える人もいますよね。それはなぜなのでしょう? メンタリストDaiGo氏は、集中力が長続きするように見える人ほど、休憩をうまく使い、“短時間の集中状態” を繰り返しているのだと述べます。

勉強をすればするほど、集中力の源である ”ウィルパワー” は消耗していきます。ところが、途中で休憩を挟むと、消費されたウィルパワーを一時回復させ、また本来の集中力で勉強に取り組むことができるのだそう。休憩を入れることは、消耗しがちなウィルパワーをうまく運用するコツなのですね。

「まだ続けられる!」と思うときでも頑張りすぎず、意識的に休憩をとるよう心がけましょう。メンタリストDaiGo氏いわく、休憩の際に椅子から立ち上がると、脳に新しい刺激が伝わり、さらに集中力が持続する効果が期待できるとのこと。勉強の合間に立ち上がって軽くストレッチしたり、室内を歩いてみたりすると勉強がはかどるかもしれませんよ。

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しなくていいこと4:3分以上考えこむ

『東大式節約勉強法』の著者であり現役東大生の布施川天馬氏いわく、東大生は「考える」ことはしても、「考えこむ」習慣はないとのこと。むしろ、東大生は「自分が無知である」という状態に抵抗感がなく、積極的に質問をするのだと布施川氏は述べます。

自分の力だけで問題を解くことにこだわって一人で考え込むよりも、自分よりもずっと力や知識のある人に協力してもらって問題を解決したほうがずっと効率的だということを理解しているわけです。

(引用元:日刊SPA!|東大生は知っている「頭の悪い人がやりがちな残念な習慣」

自分より知識のある人に聞いて教えてもらう――そうした素直な姿勢でいることが、効率のいい学習法となるのですね。

布施川氏は勉強をするとき、わからない問題があったら3分だけ考え、あとは答えを見るという方針をとっているのだそう。

“考える” という行為は、解答を見たあとでもできると布施川氏は述べます。逆に自分の力で考えることに固執するのは、時間も労力もムダとなってしまう可能性があり、コスパがよくないのです。

考え続けてもさっぱり問題が解けない……。そういう場合は、悩みすぎずに潔く答えを見てみましょう。ひとりで考えこむよりも、先に解き方を学んでから考えることが、時間を効率的に使う秘訣なのです。

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コスパのいい勉強は、効率もいいもの。サクっと勉強して、どんどん成果を伸ばしていってくださいね。

(参考)
THE21 ONLINE|社会人の勉強スケジュールは「細かく決めない」こと
リクナビNEXTジャーナル|資格を取るための「参考書・問題集」の選び方・使い方とは?――「資格の大原」元講師が教える“合格勉強法”
PHPオンライン衆知|メンタリストDaiGoが教える小刻み集中法!仕事や勉強は切りの“悪い”ところでやめる
日刊SPA!|東大生は知っている「頭の悪い人がやりがちな残念な習慣」

【ライタープロフィール】
青野透子
大学では経営学を専攻。科学的に効果のあるメンタル管理方法への理解が深く、マインドセット・対人関係についての執筆が得意。科学(脳科学・心理学)に基づいた勉強法への関心も強く、執筆を通して得たノウハウをもとに、勉強の習慣化に成功している。

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