勉強が続かない人は「◯◯」を紙に書いて貼りなさい――勉強のお悩み解決 “心理テク” 教えます

心理学の知見を勉強に役立てる01

勉強の必要性は重々理解しているのに続かない……集中できなくて困っている……暗記が苦手……。勉強に関する悩みは枚挙にいとまがありませんよね。でも、それらを解決できるかもしれない心理学的方法があることをご存じですか?

今回ご紹介するのは、「プライミング効果」「ツァイガルニク効果」、そして「色の活用法」です。具体的にどんな効果を及ぼしてくれるのか、勉強にどう取り入れればいいのかを詳しく説明しましょう。

プライミング効果――目に見える場所に目標を貼ると達成率アップ!?

ファミリーレストランで、先日テレビで紹介されたメニューをつい頼んでしまった。「ピザ、ピザ、ピザ……」と10回言ったあとに “ひじ” を指差されると「ひざ!」と答えてしまう。このように、前もって受けた刺激(※何かを見聞きしたり体験したり)がのちの判断や行動に影響を与えるという心理効果を「プライミング効果」と言います

“刷り込み” と表現するとわかりやすいかもしれませんね。この効果は、あなたの目標達成に大いに役立てることができますよ。ハーバード大学の研究チームが1979年から10年間にわたって実施した興味深い研究をご紹介しましょう。

この研究では、同大学に所属する学生たちに対して、調査開始時に「目標をもっているか?」「目標を紙に書き出しているか?」と質問しました。そして10年後に、彼らがどうなっているかを追跡調査。その結果、「目標をもっている」人の平均収入はもっていない人の2倍に、「目標を紙に書き出している」人の平均収入はその他の人の10倍に達していたのだそう。

この結果について、心理カウンセラーの中島輝氏は、書いたものを目にすることで潜在意識が影響を受けたからだと分析しています。つまり、言語化された目標を見続けることで、それが刺激となって「目標に向けて行動する」ように促されるということ。

みなさんが勉強を通して叶えたい夢や目標はなんでしょうか? 「TOEICで900点をとる!」「◯◯の資格をとって収入アップ!」など、それを明確に紙に書き出したうえで、机の前やトイレの壁など普段よく目につく場所に貼ってみてはいかがでしょうか。プライミング効果が期待できるかもしれませんね。

心理学の知見を勉強に役立てる02

ツァイガルニク効果――勉強は中途半端なところでやめるのがベター

ドラマのいいところでCMが入ると続きが気になって仕方がない。テレビCMで「詳しくはWebで」と言われると検索したくなってしまう。このように、完結した物事よりも未完成の物事のほうが記憶や印象に残りやすいという心理効果は、発見者の名前をとって「ツァイガルニク効果」と呼ばれます

私たちは往々にして “キリのいいところ” で勉強を終わらせがちですよね。「ここの問題を全部解き終えたら休憩に入ろう」「この単元が終わったら今日の勉強を終わらせよう」など。

でも、ここでツァイガルニク効果の出番。つまり、あえて “キリの悪いところ” で勉強を区切るのです。あと1、2問を残して休憩に入る、単元の途中で切り上げて続きは明日にまわすなど。「続きが気になる」という心理が、勉強に対するモチベーションの維持や記憶の銘記に役立つでしょう。

ツァイガルニク効果を定期的に発生させる手法としておすすめしたいのが「ポモドーロ・テクニック」です。これは、作業を「25分間」続けたあとに「5分間」の休憩を入れ、そのサイクルを繰り返していくというもの。「進度」ではなく「時間」を基準に勉強を区切っていくため、中途半端なところで中断するというシーンをたくさんつくれます。ツァイガルニク効果が大いに期待できそうですね!

心理学の知見を勉強に役立てる03

色の活用――青ペンで書きなぐると一石二鳥!?

おそらく多くの方が、勉強でノートをとるときには黒をメインにしていることでしょう。基本的には黒を使ってノートを書き進めていき、強調したいものがあったら色つきのペンを使う――。でも、いっそのこと「青」をメインにしてみませんか?

『人を動かす「色」の科学』などの著書をもつ松本英恵氏は、青色には副交感神経を刺激して脈拍や呼吸数を落ち着かせるリラックス効果があると述べています。インターネットのリンクテキストの色が青系で統一されているのも、これが理由なのだとか。青という色が、「クリックしても大丈夫」という安心感をユーザーに与えるのです。

青色のリラックス効果を存分に活かせる勉強法として、「青ペン書きなぐり勉強法」をおすすめしましょう。これは、早稲田塾創業者の相川秀希氏が考案したもの。文字通り、青色のペンを使って、学習した内容を青ペンで書きなぐっていきます。紙面の美しさはいっさい考慮しません。とにかく書きなぐることで、知識を自分のなかに取り込んでいくイメージですね。青ペンやノートを使いきった際の達成感もおすすめポイントなのだとか。

必要なものは青ペンとノートだけですから、今すぐに、誰でも始められる。そして、最初はその効果に半信半疑だった人たちも、とりあえず続けていくうちに使い終わった青ペンやノートが増えていき、どんどん自信がついていく。

(引用元:プレジデント・オンライン|絶対忘れない「青ペン書きなぐり」勉強法

ペンを青色のものに持ち替えるだけで手軽に始められる勉強術と言えますね。

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心理学的な知見を普段の勉強に取り入れる方法を3つご紹介しました。ぜひ試してみてください。

(参考)
太田信夫(1988),「長期記憶におけるプライミング」,『心理学評論』vol.31, No.3, pp305-322.(PDF
プレジデント・ウーマン|なぜ目標を紙に書く人は年収が10倍になるのか
川端康至(2020),「レヴィンの贈り物」, コミュニケーション科学51号, pp162-170.(PDF
ニューズウィーク日本版|ポモドーロ・テクニック:世界が実践する時間管理術はこうして生まれた
All About|好きな色がもたらす効果とは? 色彩心理学を解説!
All About|リンクテキストはなぜ青い?色で考えるフリマ戦略
プレジデント・オンライン|絶対忘れない「青ペン書きなぐり」勉強法

【ライタープロフィール】
亀谷哲弘
大学卒業後、一般企業に就職するも執筆業に携わりたいという夢を捨てきれず、ライター養成所で学ぶ。養成所卒業後にライター活動を開始し、スポーツ、エンタメ、政治に関する書籍を刊行。今後は書籍執筆で学んだスキルをWEBで活用することを目標としている。

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