勉強に集中できない人が知らない “休憩タイミング” の黄金リズム。「15・45・90」で効率が上がる!

勉強中に休憩に入るときの「良いタイミング」01

仕事に役立つ知識を得るため。資格を取るため。授業で出された課題をこなすため。私たちには、家で勉強しなければいけない場面がたくさんあります。

しかし、なかなか集中できない、あるいは逆に集中しすぎて休憩に入るタイミングを逃してしまう、なんて人も多いのではないでしょうか。

じつは、勉強のときの休憩の入り方や切り上げ方には、ちょっとしたコツがあるのです。それを守れば、もっとスムーズに集中して勉強に臨めるようになるかもしれませんよ。3つのコツをご紹介しましょう!

1. 焦らし効果を利用して “中途半端なところで” 休憩に入る

勉強する際、テキストのそのページの問題を解き終えたときなど “区切りのいいタイミング” で休憩に入る人も多いかもしれません。しかし、それがベストだとは言いきれないかも。

おすすめは、「もうちょっとやりたかった」「もう少しやれたかな」というところで休憩に入ること

「そんな中途半端なところでやめたら、むずむずするのでは?」と思う方もいるでしょう。でも、それがいいのです。

旧ソビエト出身の心理学者ブルーマ・ツァイガルニック氏は、「達成したことよりも未達成に終わったことのほうが印象に残りやすい」という心理を「ツァイガルニック効果」と名づけました。焦らし効果は、このツァイガルニック効果を応用したものといえるでしょう。

解き終わるのにまだ時間がかかりそうだと感じたら、そこでいったんやめる。あと2問を残した状態で休憩に入る。このように、あえて中途半端なタイミングを選ぶことで、休憩明けの勉強がさらに捗るようになるのです。

勉強中に休憩に入るときの「良いタイミング」02

2.「15・45・90の法則」を利用する

1では休憩タイミングについて説明しましたが、そもそも皆さんは、勉強中にきちんと休憩をとっていますか? 休憩をとる習慣がないこともまた、勉強効率を下げる原因になりますよ

精神科医・樺沢紫苑氏の著書『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』(大和書房)には、「人間の集中力にはリズムがある」と書かれています。それを表しているのが「15・45・90の法則」です。

わかりやすい例のひとつがテレビドラマ。視聴者の集中力が途切れてくる、およそ15分間隔で、CMが挟まれますよね。また、ドラマ自体が(CMを除けば)およそ45分間であるのも、集中力がある程度続く時間が45分であるからでしょう。さらに、多くの大学の講義が90分なのは、集中力を保てる限界がこれぐらいの時間だから。

これらの法則を用いれば、どれくらいの間隔で休憩をとればいいのか、おおよそ見当がつくのではないでしょうか。

たとえば、1回に連続して勉強に取り組む時間は15分と決め、15分ごとに立ち上がったりトイレに行ったりして小休憩をとるそれを3回繰り返して45分になったら、何かを食べるなど中休憩を。さらに、合計が90分に達したら、勉強からはいったん離れて数十分程度のまとまった休憩をとるのです。

1と組み合わせれば、「時間が来たら何が何でも休憩に入る」ことをルールとするのがよさそうですね。

勉強中に休憩に入るときの「良いタイミング」03

3. 勉強後は「徹底的に遊ぶ」と決める

とはうえ、休憩中に「SNSを開いたせいで思いのほか時間を無駄にしてしまった」「動画サイトを観ていたら勉強に戻れなくなってしまった」なんて経験をしたことのある人も多いのではないでしょうか。“ちょっと休憩” が “ずっと休憩” になってしまうのも考え物です

ここでヒントになるのが、資格スクエア代表の鬼頭政人氏の言葉。鬼頭氏は、現役で東京大学文科一類に合格し、大学院在学中に司法試験に合格するという “勉強のエキスパート” です。

大切なのは、明確な「息抜きポリシー」を決めることです。それは「疲れたら休む」とか「頑張ったら休む」のような定性的で人の評価が入り込むものではダメです。客観的、定量的に定めるものでないといけません。

たとえば私の場合、大学受験、司法試験を通じて、「日曜の17時以降は勉強しない」という明確なルールを決めていました。

(引用元:東洋経済オンライン|勉強の効率を下げない「息抜き法」、教えて! ※太字は筆者が施した)

2で述べたように、人間の集中力はそう長続きするものではありません。 また、休憩を挟みながら朝から晩までぶっ通しで勉強……というのも、心身には少し負担になってしまうかも。

したがって、「帰宅後2時間は勉強、それ以降は自由時間」「土曜日は息抜きとして勉強しない」など、自分で明確なポリシーを決めておくのもよさそうですね。そうすれば、勉強の間の休憩にだらだらと休み続けるなんてこともなくなり、“勉強” と “それ以外” とでメリハリもつけやすいのではないでしょうか。

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休み方のコツを知り、勉強にさらなる効率と集中力をもたらしましょう!

(参考)
樺沢紫苑(2017),『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』, 大和書房.
東洋経済オンライン|勉強の効率を下げない「息抜き法」、教えて!

【ライタープロフィール】
亀谷哲弘
大学卒業後、一般企業に就職するも執筆業に携わりたいという夢を捨てきれず、ライター養成所で学ぶ。養成所卒業後にライター活動を開始し、スポーツ、エンタメ、政治に関する書籍を刊行。今後は書籍執筆で学んだスキルをWEBで活用することを目標としている。

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