デキる・デキないの差は “この30分” の使い方で決まる!? やっぱり「電車でスマホ」は最悪だった。

デキる人の30分の使い方01

昼休み、同僚とランチをしたあとの束の間の時間。通勤の移動時間。寝る前に一息ついているとき。

そんな「ちょっとした時間」を、あなたはどのように過ごしているでしょうか。同僚とおしゃべりをし続ける、目的もなくスマートフォンをいじる、ボーっとテレビを観るなどして「なんとなく」過ごしている人は、結構多いのではないでしょうか?

じつは、それらの時間の使い方によって、デキる人・デキない人の差が生まれてしまいます。上で挙げた時間を合計すれば、30分はゆうに超えるはずですね。その “30分の使い方” が、ビジネスパーソンとしてのクオリティを左右するのです。

今回の記事では、誰にでもある “ちょっとした30分間” の有効な使い方を紹介します。ご自身の今の過ごし方に少しでも改善できるものがないか、探してみてください。

【1. 昼休み編】デキない人→同僚とおしゃべり。デキる人→昼寝をする。

平日の日中帯に仕事をしているビジネスパーソンにとって、昼休みはホッと一息つくことができる貴重な時間ですね。もしもあなたが、毎日の昼休みを同僚とのおしゃべりに費やしているなら、それではデキない人への道まっしぐら。楽しい会話に興じたのは良いものの、昼休みが明けてデスクに戻ると、案の定眠気に襲われ、作業に集中できない。そのまま時間は過ぎ、仕事が進まないまま夕方を迎え、残業を余儀なくされる……。そんな結果になってしまいかねないからです。

そんな昼休みの過ごし方はやめて、これからは食後の30分間に昼寝をして過ごしてはいかがでしょうか? 「昼寝」と聞くと、どうしても「サボっている」ような良くない印象を持つ人もいるかもしれません。ですが、適切な昼寝には、仕事の質を向上させる効果があることがわかっています。

近年特に注目されているのが、社会心理学者ジェームス・マース氏(元コーネル大学教授)が造語として提唱した「パワーナップ」という仮眠方法です。これは、15〜30分程度の短い仮眠のこと。パワーナップのあとには、「集中力の向上」「ストレス軽減」「記憶力向上」などの効果があるとされています。仕事の生産性アップのため、従業員にパワーナップを推奨する企業が国内外で増えているのだそう。

そこで、もしも1時間の昼休みがある場合は、前半の30分間でランチを済ませて、後半の30分間でパワーナップをしてみましょう。コツは、眠りにつく前にコーヒーを飲むこと。昼寝が終わるころにカフェインの効果が働き、すっきりとした気分で目覚めることができます。

また、デスクなどに顔を伏せるような格好で昼寝をしても、充分な睡眠の効果があるとされています。横になって寝られるスペースがない人でも、自身のデスクや会社内の休憩室などにある机で昼寝をすればよいでしょう。

積極的に昼寝をすれば、午後に襲ってくる眠気を解消でき、1日中生産性を維持することができます。お昼休みは息抜きをするだけでなく、午後からの仕事に備える充電の時間にしてはいかがでしょうか?

デキる人の30分の使い方02

【2. 移動中編】デキない人→スマホでゲーム。デキる人→読書をする。

通勤の電車の中で、あなたは何をして過ごしていますか? もしもスマートフォンでゲームやネットサーフィンをやっているのなら、今日からは読書をする時間にあててはいかがでしょうか?

ビジネスパーソンの年収と読書量の相関関係について、あるデータをご紹介しましょう。プレジデント誌が年収500万円台と年収2,000万円以上の1,000人に対して実施したアンケート調査において、次のような結果が出ています。

「1ヵ月に3冊以上本を読む」
年収500万円台が22.2%、年収2,000万円以上が46.2%

「スキマ時間に何をするか決めている」
年収500万円台が33.0%、年収2,000万円以上が49.2%

この結果から、デキる人の代名詞ともいえる高年収者は、スキマ時間には読書などをして時間を有効活用していることがうかがえます。通勤時間はスキマ時間の代表例。「時間がないから読書できない」という言い訳はもはや通用しませんね。

仮に通勤電車に乗っている時間が往復30分だとして、その30分に読書をすれば、「1週間(平日5日)で2.5時間」「1ヶ月で約10時間」「1年間で約120時間」もの読書時間を確保することができます。たった30分の短い時間でも、これほどまでに蓄積するのです。

通勤時間にただ何となくスマートフォンを眺めているだけでは、年収の高いデキる人との差は広がる一方です。そのスマートフォンに電子書籍リーダーを入れたり、紙の本に持ち替えたりして、ぜひとも本を読むようにしましょう。

デキる人の30分の使い方03

【3. 寝る前編】デキない人→テレビや動画を観る。デキる人→日記を書く。

1日の終わりに、あなたは何をしていますか? もしもテレビや動画を楽しんでいるだけなら、寝る直前に日記を手で書くことを習慣にしてみませんか?

実際、デキる人のなかには、日記を書いている人が多くいるようです。経営学者の小森谷浩志氏は、日本経済新聞朝刊で著名人の半生を紹介する連載「私の履歴書」の執筆者から聞いた話として、「私の履歴書」に登場する成功者たちには「日記を書く」という共通点があると語っています。デキる人たちは日記を書くことで、仕事での成功・失敗や日々の行ないを振り返って反省し、成長へとつなげているのでしょう。

また、日記を「手書きする」というところにも、デキる人になるためのポイントがあります。それは、手書きは記憶の定着を促すという点です。プリンストン大学・カリフォルニア大学ロサンゼルス校の共同研究チームが大学生を対象に行なった実験によると、キーボードでの文字入力よりも手書きでメモを残したグループのほうが、メモした情報の記憶が長期的に定着しやすい傾向にあることがわかったのだそうです。

1日の出来事を振り返る際、まずその日の記憶を呼び起こしますね。そして、反省点や改善点などを考えるわけですが、頭の中だけで考えた場合「これから気をつけよう」と肝に銘じたはずでも時間が経つと忘れてしまう、ということはよくあるものです。しかし、反省点などを日記に手書きすれば、書いた内容はより記憶に定着しやすくなります。次の日以降もそのことを意識して仕事に取り組めるようになるでしょう。

普段、寝る直前までテレビなどを見て過ごしている人は、これからは30分間だけでもいいのでノートに向き合ってみましょう。1日を振り返って日記をつける。それが、デキる人がしている寝る前の時間の過ごし方なのです。

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たった30分では大したことはできないと思うかもしれません。ですが、そのわずかな時間にも有意義なことをして、1年、2年と続けていけば、ゆくゆくはあなたにとって大きな財産となるに違いありません。

まずは、あなたのできる範囲で始めてみてはどうでしょうか?

(参考)
STUDY HACKER|ライバルに4倍も5倍を差をつけたい人がやるべき4つのこと。“1日たった30分” の積み重ねが山となる!
WORK&LIFE|仮眠で生産性向上!3社の取材から見えたパワーナップの取り組みと効果を徹底紹介
Wikipedia|パワーナップ
プレジデントオンライン|年収2000万vs500万学習法比較
綜合的な教育支援のひろば|Intermission: Can Handwriting Make You Smarter? その三 パソコンと手書きの違い
The Wall Street Journal|Can Handwriting Make You Smarter?
STUDY HACKER|日記の効果を最大限得る! 夢の実現、仕事の成功に直結する、日記の効果的なつけ方
オルタナティブ・ブログ|成功している人はなぜ「日記」を書くのか?

【ライタープロフィール】
森下智彬
大学卒業後、国内外の農業に従事。帰国後はITインフラエンジニアとして都内の企業に勤める。仕事の傍ら、自身のブログを開設・運営を始める。現在は、自身のブログ運営とライターの業務をメインに行っている。

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