東大・京大の卒業生たちが実践&推薦! 勉強の質を爆上げする「超基本の学習習慣」7つ

東大・京大卒がやっている、勉強の質を爆上げする基本の習慣7個04

「勉強の質を高めたい」
「学習の成果を出せるようになる方法を知りたい」

学生だけでなく社会人にとっても必要不可欠な勉強。せっかくやるのであれば、本当に効率がよくて、確実に結果が出る方法を知りたいですよね。

そこで今回は、東京大学と京都大学の学生や卒業生たちがどのように勉強と向き合ってきたのか、日々の勉強に取り入れている習慣や考え方を7つご紹介します。

1. 自分の集中力に合ったスケジュールを組む

文房具メーカーのぺんてる株式会社が、300名の東京六大学卒業生・在校生を対象に勉強に関するアンケートを行ないました。そこで受験勉強で大切な「力」は何かという質問への答えで最も多かったのは、集中力(40.4%)。特に東京大学では59.5%もの人が、集中力と回答しました。

東京大学の池谷裕二教授も、何かを達成しようと努力するとき、成果に最も影響する要素が集中力だと述べています。

池谷教授いわく、集中とは、雑音や雑念をシャットアウトして、目の前のことしか見えなくなっている脳の状態のこと。集中力がどれくらい持続するかは個人差があるため、経験をふまえながら自らがどのような集中力をもっているかを把握し、それに合った勉強スケジュールを組むことが大切だとアドバイスしています。

池谷氏は、まずは15分程度勉強してみて、自分の集中力のレベルを確認することをすすめています。どんな勉強で何分くらいなら集中できるのかを把握してから、学習スケジュールを組みましょう。

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2. 勉強を生活習慣に組み込む

勉強に取りかかるまでに時間がかかる、という人におすすめなのが「勉強を生活習慣に組み込む」こと。やる気が湧いてくるのを待っていたら、いつまでも勉強を始められません。決まった時間に歯を磨くのと同じ要領で、毎日の生活のなかで「この時間になったら必ず机に向かう」と決めてしまうのです。

塾や予備校に通わずして東京大学法学部に現役合格し、さらに首席で卒業した山口真由氏は、学生時代からずっとこの習慣を継続しているそう。朝起きたらすぐに机に向かって本を開き、たとえ内容が頭に入らない日があっても続ける。この習慣により、勉強を始めることに抵抗がなくなったのだとか。

また、勉強を生活習慣に組み込むときは、自分が集中できる時間帯を勉強にあてることも大切だと言います。前出の池谷教授の話にも通じますね。朝型勉強が合うという人もいれば、夜のほうが集中できる人もいるでしょう。自分が最も集中できる時間帯を勉強時間として確保し、生活スケジュールに組み込んでしまいましょう。

3. スキマ時間をフル活用する

山口氏は、スキマ時間を徹底的に活用して勉強することもすすめています。たとえば、通勤時間、行列に並んでいるときなど、少しでも時間があれば教科書を開いたり、単語を覚えたりするのです。

実際に山口氏は、常に本やパソコンを持ち歩いていて、スキマ時間が4分あれば本を読み、6分あれば論文を書くなどするそう。その理由として、「積み重ねが馬鹿にならないことを経験的に知っているから」だと言います。

さらに嬉しい効果として、誰かが待ち合わせに遅れているときなど、コントロールできない他人の行動にイライラしなくなるというメリットがあるそう。たしかに、時間を奪われてしまうのは不愉快ですが、その時間を勉強のために有効活用できると思えば苦になりませんね。

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4. アウトプットを重視する

前出の池谷教授によると、知識は「入力」よりも「出力」によって、よりしっかりと記憶に定着するそう。つまり、脳に情報を「詰め込む(インプット)」よりも「使う(アウトプット)」ほうが、記憶定着には効果的だということ。池谷教授いわく、頭のなかに情報が蓄えられていても、必要なときに取り出せなくては無意味。「思い出せる」「人に伝えられる」状態になってこそ本当に知識が身についたと言えるのです。

学んだことをアウトプットする方法としておすすめなのが、京都大学法学部出身、ロザンの宇治原史規氏が推奨する「エアー授業」。まずは、自分が先生になったつもりで、架空の生徒に向かって覚えたことを説明したり質問したりします。次に、生徒役も一人二役で自分がやり、先生の質問に答えるのです。

エアー授業を行なうことで、知識が「覚えた」というレベルから「わかった」というレベルに変わってくるそう。生徒に説明できるくらい内容をわかっていれば、知識としてしっかり定着している証拠ですね。

5. 勉強を「つまらない」と言わない

勉強に対して「つまらない」「つらい」とつぶやいてしまうことはあるかもしれませんが、それが口癖になってしまっている人は、要注意です。

京都大学に首席で合格した経験をもつ実業家で作家の粂原圭太郎氏は、勉強を「つらいと感じている人」は「楽しんでいる人」には勝てないと言います。「どうすればつまらないと思わなくなるのか。むしろ楽しいと思えるようになるのか」を自分なりに工夫することがおすすめだとのこと。

たとえば粂原氏は、苦手でつまらないと感じた教科書の表紙に、あえて「楽しい!簡単!」と大きな文字で書いていたそうです。その文字を見ることで、気持ちがポジティブに変換していったのだとか。

また、勉強をゲーム感覚で進めていたそうで、新しいことを覚えたときなどに、世界的大ヒットゲーム『ドラゴンクエスト』で主人公がレベルアップしたときに流れる特徴的な音を流して、自分自身がレベルアップした感覚を味わっていたと言います。

勉強に遊び心を加えることで、憂うつな気持ちを打破できれば「つまらない」「やりたくない」という状態から抜け出せそうですね。

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6. 利き手と逆の手を使う

粂原氏がすすめるもうひとつの勉強法は、覚えておきたい事柄をノートに書くとき、利き手と逆の手を使って書くというものです。普段より意識を集中させて動きをコントロールしなければならないため、集中力や記憶力が高まるのだとか。

京都橘大学大学院健康科学研究科長の村田伸氏らの研究で、利き手と逆の手を使うメリットが証明されています。大学生12名を対象に、利き手および利き手ではない手で同様の図形を書かせ、その際の脳の状態を調べる実験を行なったところ、利き手ではない手で図形を描いているときのほうが、記憶や集中をつかさどる前頭葉が活動的になったそう。

「これ、覚えづらいな……」と感じる内容は、利き手と逆の手で書き出してみてください。記憶力アップの助けになるでしょう。

7.「理解する」前に「まずはやってみる」

現役東大生で『「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考』の著者である西岡壱誠氏によると、東大合格生の多くは、過去問を非常に早いうちから見ていたそう。効率的で要領がいい人ほど、早い段階から「実践」に入り、そこから精度を上げていく方法を選ぶと言います。

また、東大合格者の多い名門進学校などでは、3年後に解けるようになるべき問題とはどのようなものなのかを知るために、高校1年生のうちから東大の問題を解かせるのだとか。

「しっかりと基礎を学んで、それから簡単な問題を解いてみて、最終的に試験に出る問題が解けるようになろう」と考える人は多いでしょう。ですが、東大に合格し、東大で学び卒業していく勉強エリートたちがとるやり方は、その逆。最短距離で目的を果たすためには、最初の段階で最終目標を意識することが効率的なのです。「理解する」より先に「まずはやってみる」こと。これはどんな勉強にも当てはまりそうですね。

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東京大学、京都大学の学生や卒業生たちによる勉強術・思考術を紹介してきました。どれもシンプルなものですが、小さな積み重ねがいずれ大きな成果につながっていくでしょう。ぜひ試してみてくださいね。

(参考)
EdTechMedia|ぺんてる、「東京六大学卒業生・在校生調査」を実施。受験や勉強で重要なことについて調査
大学受験ハッカー|「時間を決めて繰り返す」に尽きる。勉強を“あたりまえ”にする大切な習慣
STUDY HACKER|東大首席・山口真由さんが「4分」あればどこでも本を読む深い理由。
PHP Online 衆知|高学歴芸人ロザンの必勝勉強法・「エアー授業」とは!?
Diamond Online|【つまらない、つらい、耐えられない】「3T」から脱却するために必要なこと
粂原圭太郎(2014),『学校では絶対教えてもらえない受験勉強法~こうして僕は、京大にトップ合格した~』, エール出版社.
村山菜都弥, 村田伸(2012), 「利き手と非利き手作業時における脳循環動態の比較」, 理学療法科学, Vol. 27, No. 2, pp.195-198.
東洋経済Online|「勉強めんどくさい」でも東大合格する人の思考

【ライタープロフィール】
Yuko
ライター・翻訳家として活動中。科学的に効果のある仕事術・勉強法・メンタルヘルス管理術に関する執筆が得意。脳科学や心理学に関する論文を月に30本以上読み、脳を整え集中力を高める習慣、モチベーションを保つ習慣、時間管理術などを自身の生活に取り入れている。

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