自己肯定感は “ムダな責任感” をなくすだけで一気に上がる。

自己肯定感を高める3つの方法01

能力に秀でた人がまわりにたくさんいる現代社会。「自分なんか役立たずだ……」「頑張っても無駄だ……」と、自分を卑下しながら生きてしまっている人も多いのではないでしょうか。

しかし、成功をつかみ取っている人々に共通するのは、自らを正しく肯定できているということ。この「自己肯定感」こそが、あらゆる成功の礎となるのです。

自己肯定感を高めるための3つの秘訣をご紹介しましょう。

自己肯定感がとても大切なワケ

自らに自信と誇りを持つ――私たちが社会を生き抜いていくうえで、なぜ自己肯定感は重要なのでしょうか

あらゆる領域において人生を良好にしていく土台となる「自己肯定感」は、私たち一人ひとりの人生に大きく関わっています。

(引用元:一般社団法人 日本セルフエスティーム普及協会|今、なぜ日本で自己肯定感が求められているのか?

自己肯定感(セルフエスティーム)についてさまざまな調査研究を行なっている、日本セルフエスティーム普及協会代表理事の工藤紀子氏は、こう述べています。さらに、ビジネスパーソンひとりひとりの自己肯定感の高低が、会社組織の成果にまで影響してくるのだそう。

企業では、個々の社員の自己肯定感が企業の未来を決定づけ、それぞれの職場でリーダーとなる人の自己肯定感が職場の雰囲気をつくり、働く人たちの幸福度を左右していくのです。

(引用元:同上)

ビジネスパーソンに必要な能力として「コミュニケーション力」や「思考力」などは頻繁に取り上げられますが、この「自己肯定感」もまた、隠れた必須スキルと言えるでしょう

自己肯定感を高める3つの方法02

また、株式会社ネットマン代表取締役社長の永谷研一氏によれば、自己肯定感が低いと行動にもブレーキがかかってしまうのだそう。

その逆に自己肯定感が低い人は、悲観的に物事を考えてしまう傾向があります。新しい行動を起こそうとしてもリスクを考えて踏みとどまってしまい、前に進むことができません。私は悲観的であることが悪いとは思いません。リスクを考えて対処することも大事だからです。ただ過剰にリスクを考えすぎることにはデメリットがあります。

(引用元:東洋経済オンライン|「自己肯定感」が低い人に現れる"残念な症状" ※太字は筆者が施した)

そして、俗に言う「プライドの高い人」のように、他人からの言葉をすなおに受け止められず、注意や忠告をされた際もそれをアドバイスとして受け入れられないと指摘します。

豊かな人生をつくっていくうえではもちろん、仕事のキャリアアップにおいても、自己肯定感は重要な鍵を握ります。では、自己肯定感を高めるには何をすればいいのでしょうか?

自己肯定感を高める3つの方法03

1. 感情を否定する必要はない。自分の気持ちを肯定することから始めよう

どんなに大らかな人でも、何かにイライラしたりクヨクヨしたりするもの。ミスをして怒られたり、挙句の果てには人格まで否定されたり……私たちの自信はしぼんでしまいます。

そんなときの対処法について、日本ヨーガ瞑想協会会長で綿本ヨーガスタジオ主宰の綿本彰氏は、次のように解説しています。

自己肯定の第一歩は、今抱いている自分の「気持ち」に気づき、それを肯定することにあります。

(中略)

だからまず、自分が自分の味方でいてあげることが大切です。ネガティブな気持ちでいる自分を、自分自身が受け止めてあげることが大切なのです

(引用元:プレジデント・オンライン|デキる人は「瞑想」で自己肯定力を上げる ※太字は筆者が施した)

例えば、「お前はこの仕事に向いていない」と叱責されて打ちひしがれたとき。気分を回復させるために、無理やり笑顔をつくったり明るくふるまったりしようとしたところで、自分の本当の気持ちに反している以上、根本的な気分転換にはならないはず。

「悲しい」のならば悲しくていい。「つらい」のならばつらくていい。自分の気持ちを無理に否定しようとする必要はなく、じっくり時間をかけて、その気持ちを認められるようになるべきだと、綿本氏はいいます。

誰かに気持ちを伝えたら楽になるように、その気持ちを理解してくれる人がいたら救われるように、自分が今どういう気持ちであるか、他でもない自分自身が気づいてあげ、それを否定せず肯定してあげましょう。もしそれができたなら、それだけで不思議なほどに気持ちが楽になるのです

(引用元:同上 ※太字は筆者が施した)

自己肯定感を高める3つの方法04

2. とにかく何事もポジティブにとらえてみる

自己肯定感が低い人の悪い思考癖として、なんでもかんでもネガティブにとらえてしまうという点が挙げられます。これを改善するために有効なのが「プラシーボ効果」を利用した方法です。臨床心理士でやまなmental care office代表の山名裕子氏は、日々の発言や考え方を少し変えるだけでポジティブ思考になれると説きます。

人は、記憶を歪ませることができる生き物です。一つの事象を、ネガティブに捉えれば悪い記憶に、ポジティブに捉えれば良い記憶としてインプットされます。

(引用元:ダイヤモンド・オンライン|「最高!」という言葉の魔力とは?

つまり、少々ネガティブな事柄であったとしても、意識的に前向きにとらえることで、脳がポジティブに思い込んでくれるということですね。

例えば、試験に落ちてしまったとき、「お金も時間も無駄になったからもうやめよう」とネガティブに考えてしまうのはNG。「試験の感覚はつかめたから万々歳。次は合格できそうだ」「勉強したことは仕事でも活かせそうだな」のように考えるべきなのです。

あるいは、何十社と営業をかけたものの契約につながらないとき。「自分のしゃべりが下手なんだな」「クビになるかも」と考えてはいけません。代わりに「打ち合わせまで持っていけたクライアントもあるから上出来」「ここからどう成約に持っていけるか上司に相談してみれば、道が開けるかもしれない」と前向きに考えてみてください。

そのポジティブさが、あなた自身を自然と前向きにしてくれて、自己肯定感も高めてくれるのです。

自己肯定感を高める3つの方法05

3. 無駄な責任感は持たなくていい

責任感が強い人であればあるほど、うまくいかなかったときに「あれもこれも自分のせいだ!」と考えてしまいがち。過剰な責任感は、自己肯定感に少なからず悪影響を及ぼします。

では、どうすればいいのか。心理カウンセラーの大嶋信頼氏によれば、解決策はいたってシンプル。なんと「責任感はなくしてしまえばいい」とのこと!

自分を責めれば責めるほど自己肯定感が低くなりますから、ますます「私がダメだからみんなに悪い影響を与える」なんて思考してしまい、責任感がますます強くなってしまうんです。

そこで〝責任感をなくす〟ということをしちゃいます。

(引用元:PHPオンライン|「責任感」をなくしちゃえば自己肯定感は一気に上がる!

例えば、会社に出社した際、隣の席の上司が明らかに不機嫌だったら、皆さんはどう考えますか? 「昨日の私のミスを怒っているのかな……」と勝手に想像してしまう人も多いのではないでしょうか。これがまさに自己肯定感を低める悪い思考法です。

こんなときは、「どうしたんだろう。私は悪いことはしていないけれど……」と、遠くから眺めてしまえばいいのです。些細なことに無駄な責任を負う必要はありません。そうすれば、自らを否定せずに済むのはもちろん、大事な仕事に注力できるように。そうして結果を残せたら、自己肯定感はさらに高まっていきますね。

***
人の上に人が立ち、常に批評にさらされる世の中で、自らを否定し自虐的になってしまう人は多いでしょう。ですが、そんな世の中で自分らしく活躍することができるのは、やはり「自己肯定感が高い人」です。ぜひ自分をポジティブに認められる人になりましょう!

(参考)
一般社団法人 日本セルフエスティーム普及協会|今、なぜ日本で自己肯定感が求められているのか?
東洋経済オンライン|「自己肯定感」が低い人に現れる"残念な症状"
プレジデント・オンライン|デキる人は「瞑想」で自己肯定力を上げる
ダイヤモンド・オンライン|「最高!」という言葉の魔力とは?
PHPオンライン|「責任感」をなくしちゃえば自己肯定感は一気に上がる!

【ライタープロフィール】
武山和正
Webライター。大学ではメディアについて幅広く学び、その後フリーのWebライターとして活動を開始。現在は個人でもブログを執筆・運営するなど日々多くの記事を執筆している。BUMP OF CHICKENとすみっコぐらしが大好き。

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