大事な場面で迷いまくる人は “この3点” に問題あり。完璧を目指すと決断はかえって遅くなる

決断力は大事01

「優柔不断な自分を変えたい」
「決断力を高めたい」
「大事な場面でよりよい決断ができるようになりたい」

このように、優柔不断で物事がいつも決められなかったり、自分の決断に自信がもてなかったりする方は、多いのではないでしょうか。今回は、優柔不断に陥る3つ原因を指摘しつつ、より優れた決断ができるようになるコツをご紹介します。

【1】完璧主義になっている

優柔不断の原因のひとつに完璧主義が挙げられます。「どちらがベストなんだろう」「正解を選ばなければならない」などと自分に厳しく問いかけ、選べなくなってしまうためです。

臨床心理学者のアリス・ボイス博士が、過去に行なわれた複数の研究をレビューし、完璧主義者の自己破壊につながる行動をまとめています。以下で、完璧主義者の陥りやすい状態を3つ紹介するので、心当たりのある人は注意してください。

1. 完璧にできないのなら、やらない

完璧主義の人は、「完璧にできないのなら、やっても意味がない」という考えに陥りやすい傾向にあります。

たとえば「部屋を完璧に片づけるには2時間は必要だ。10分しかないから部屋の掃除はしない」と考え、いつまでも掃除しなかったり、リーダー職を与えられそうなとき「自分はまだ完璧なリーダーにはなれないから、辞退しよう」と考えたりすることなどが挙げられます。

対策としては、やらなければならないことを細かく分解して、そのなかで最も重要なことから始めるのがおすすめ。たとえば、10分しかないのであれば、最も片づけたい部分を選んで取りかかってみるのです。また、「完璧なリーダーになれないのならやらない」というタイプの人は、100%の準備ができていなくても行動してみる練習を少しずつ始めていくとよいでしょう。

2. 完璧な答えを出そうとして決断できない

「一番よい決断をしなければ」と考え、なかなか意思決定ができない状態になっていませんか? 最高の決断をしようとして、悩みすぎて結局選べない……というのは避けたいもの。

たとえば、ペンを買おうと思ったときに、さまざまな通販サイトで、いくつものペンの価格とスペックを比較し、「どれがベストな買い物なのだろう?」と長時間調べて、結局選べない……。そんな状態にならないためには、「自分にとって外せないポイントはなんだろう?」と考えることが大切。価格なのか、書きやすさなのか、デザインなのか、大事にしたいポイントを決めるのです。

3. 準備に時間をかけるけれど行動しない

完璧主義の人は、高い目標を決め、準備に時間をかけ、細かい計画を立てるものの、肝心な「やり始める」「終わらせる」ということをなかなかしません。計画を綿密に立てるほど、大変で億劫なものに感じ始め、腰が重くなっていってしまうのです。

「成功させたいのに、結局行動に移さない」のは、準備した時間や労力などのコストを捨てるようなもの。準備が完璧でなくても、ある程度見通しがついたら始めてみるのがよいかもしれません。

決断力は大事04

【2】「ベスト」にこだわりすぎている

「ペンが欲しいけれど、どれが自分にとってベストかわからない」などと決断できなくなってしまう原因は、情報があふれていることにあるのかもしれません。アメリカのベンチャーキャピタリストであるパトリック・マクギニス氏は、この現象をFOBO(Fear Of Better Option=もっとよい選択があるかもしれないと心配して、決断できないこと)と呼んでいます。

「チャンネルが多すぎて、どの番組を観ようか迷う」といった日常的なことから、「どこに転職するのが自分にとってベストだろう」といった大きな決断まで、FOBO問題はさまざまな場面で発生します。決断するために、すべての選択肢を並べて比べようとし、選べなくなってしまうのです。

組織の意思決定と経営行動に関する研究でノーベル経済学賞を受賞した、経済学者のハーバート・サイモン氏は、最善の結果を目指すのではなく、満足できるラインを目指すことを推奨しています。同氏は、すべての選択肢を洗い出すことはできないし、できたとしても脳は膨大な選択肢を正確に処理することはできないため、結局のところ最善の結果を得ることはできないと説明しています。

選択肢を増やしすぎないためには、自分のなかで「これでいいだろう」というラインを決めて行動することがおすすめ。たとえば、通販サイトで自分にとって理想的なペンを探す際は、「書きやすさを重視し、価格は2,000円以内ならOK」などの譲れないポイントをあらかじめ決めておいたり、「制限時間を10分とし、それ以上は選択肢を増やさない」というように検索する時間を制限したりするのが有効です。

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【3】自分だけで決めようとしている

最後にご紹介するのは、「スイートチェンバー」という意思決定のコツです。これは、投資の成功率を高めるための方法ですが、日常生活でも目標の達成などに使えます。

マサチューセッツ工科大学などの研究チームは、160万人のユーザーを対象に、ユーロと米ドルの為替取引のデータを集め、約1,000万件の金融取引データをチェックしました。ユーザーの意思決定や行動と、それらがどのように投資の成功率に影響を与えているのかを調べるためです。すると、ある特定の決断方法や行動パターンを持つユーザーは、そうでない人たちに比べ、30%も投資のパフォーマンスが高かったことが判明しました。

研究チームによれば、投資判断の場面における決断を分析することで、ユーザーを以下の3つのタイプに分けることができたそう。

  1. アイソレーション・チェンバー:ほかのトレーダーから情報を取り入れることをせず、自分の考えを中心に投資判断を行なう方法
  2. エコー・チェンバー:多くの人と知識や情報の交換を行ない、チームで決断を行なう方法
  3. スイート・チェンバー:ほかの人からのアイデアと自分のアイデアのバランスをとって投資判断を行なう方法

最も投資パフォーマンスが高かったのはスイート・チェンバーで、ほかの2つのタイプについては、それほど差はなかったとのだそう。

重要なのは、周りの人の意見や情報を参考にしつつ、自分の考えも加えること。優れた決断をするためには、自分と違う考えの人たちと積極的に話し、自分のアイデアのなかに新しいアイデアを取り込み、アレンジすることが効果的なのですね。

決断をする際には、「自分の意見のみ」もしくは「周囲の意見のみ」を判断要素にするのではなく、自分と周囲の意見をどちらも反映させるよう心がけるのがよいでしょう。

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決断力に悩む人は、今回ご紹介したコツをぜひ参考にしてみてください。

(参考)
Mentalist DaiGo Official Blog|決断力が下がる完璧主義の5つの罠
Psychology Today|Seven Self-Sabotaging Things Perfectionists Do 
The Guardian|Do you take hours to make a simple decision? You may have Fobo
The Economist|Herbert Simon
Wikipedia|ハーバート・サイモン
Mentalist DaiGo Official Blog|投資成功率を高める決断法【スイートチェンバー】
Harvard Business Review|Beyond the Echo Chamber

【ライタープロフィール】
Yuko
大学卒業後、外資系企業に就職。現在は会社を辞め、ライター・翻訳家として活動中。趣味は散歩、ヨガ、カフェ巡り。

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