勉強の成果が出ないなら “3要素の順番” を変えてみて。望みの結果を導く「ストラテジー」の組み立て方

勉強に集中しているチェック柄のシャツを着た女性

勉強の成果が思うように出ないなら、「モデル」を探し、自分の行動の順番を設計し直してみてください。これは、順番を変えることで結果を生み出すNLP(神経言語プログラミング)のストラテジー(五感の順番)を表しています。詳しく説明しましょう。

NLPで何ができるのか?

1970年初頭に開発され、帰還兵の治療にも役立てられていたというNLP(Neuro Linguistic Programing・神経言語プログラミング)は、心理学であり、言語学であり、心理療法でもあるそうです。「脳と心の取扱説明書」とも呼ばれているのだとか。

通常プログラミングはコンピュータへの指示書を意味しますが、NLPにおけるプログラミングは、自分の経験を通してつくったプログラムで、自分自身が行動することを指すそうです。

そのプログラムとは「感情や行動のパターン」のこと。“なりたい自分” になるべく、このプログラミングを変えることは可能なのだとか。

※(参考:NLP-JAPAN ラーニング・センター/ジャーナリスト野澤正毅氏,PRESIDENT 2018年12月31日号/米国NLP協会認定トレーナー&コーチの藤川とも子氏著『マンガでわかる! すぐに使えるNLP』)

NLPのイメージ画像

NLPにおける「ストラテジー」とは

また、一般的にストラテジー(戦略)は目標や目的を達成するための準備・計画・運用方法を指しますが、日本NLP協会監修の「NLP学び方ガイド」によれば、NLPにおけるストラテジー「結果を出すために必要な五感の順番」を指すそうです。

ちなみにNLPでは五感「視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚」を以下のとおり3つに区分け、VAKと呼ぶのだそう。

  • 【V】:視覚(Visual)
  • 【A】:聴覚(Auditory)
  • 【K】:身体感覚(Kinesthetic=触覚・嗅覚・味覚)

このVAKの順番が、さまざまな思考や行動に影響を与えるのだとか。

五感のイメージ画像

どんな結果にも必要なストラテジーがある

ストラテジーについて、もう少し説明しましょう。

産業カウンセラーで米国NLP協会認定トレーナー&コーチの藤川とも子氏によると、NLPではすべての行動に「肯定的な意図」があると解釈するそうです。

たとえば物事の先送りについても、「ぎりぎりまでストレスなく過ごしたい、期限ぎりぎりの状態で取り組み集中力を高めたい」といった肯定的な意図があると解釈するわけです。そのため藤川氏は、肯定的な意図がわかれば、それを満たす別の方法を選択することもできると述べます。

これは、NLPのストラテジーにも通じることです。前出の「NLP学び方ガイド」によれば、NLPでは次のように考えるのだとか。

  • 望ましい結果には、それに必要なストラテジーがある
  • 望ましく “ない” 結果にも、それに必要なストラテジーがある

つまり、「望ましく “ない” 結果に必要なストラテジー」で望ましく “ない” 結果が得られるということ。望ましい結果が欲しいなら「望ましい結果に必要なストラテジー」にすればいいのです。

それがNLPで言う “「五感=VAK」の順番を変える” ことです。

ひとり図書館でリラックスしながら勉強する学生

どう「VAK」の順番を変えるのか?

「五感=VAK」の順番を変える例を挙げてみましょう。たとえば「ダイエット中なのに、ついつい甘い物を食べてしまうAさん」の行動が以下のとおりであれば、「VAKの順番はV⇒A⇒K」です。

  1. 「家族がお菓子を食べている」:視覚なので「V」
  2. 「目を背け、おいしそうな音だけ聞いてガマン」:聴覚なので「A」
  3. 「目を閉じ、甘くていいにおいだけ嗅いでガマン」:嗅覚は身体感覚なので「K」

一方で、「甘いものを控えてダイエットに成功しているBさん」の行動が以下のとおりである場合、「VAKの順番はV⇒V⇒V」です。

  1. 「家族がお菓子を食べている」:視覚なので「V」
  2. 「憧れの体系をもつ人の写真を見る」:視覚なので「V」
  3. 「いまの自分を鏡に映して戒める」:視覚なので「V」

NLPでは、自分の目標をすでに達成している人を「モデル」と呼ぶのだとか。この例で言うと、AさんのモデルはBさんになります。

つまりAさんは、Bさんという「モデル」のVAKの順番(この例ではV⇒V⇒V)を参考に、自分の「VAK」の順番をアレンジすることで、“望ましい結果に必要なストラテジー” を手に入れるわけです。たとえばこうです。

  1. 「家族がお菓子を食べている」:視覚なので「V」
  2. 「憧れの人と自分の体系を見比べる」:視覚なので「V」
  3. 「お菓子より夢中になれる本や小説を読む」:視覚なので「V」

ちなみにモデルは、望ましい結果を生んだ自分の経験でもいいそうです。

ダイエットしている人に容赦なく襲ってくるスイーツ軍団

勉強でNLPを活用する例

勉強に関連したNLP的「ストラテジー」の活用法も探ってみましょう。たとえば勉強の成果を出せないAさんの、勉強前のルーティンが以下のとおりだとします。

成果が出ないAさん「勉強前のルーティン」
  1. 脳にいいチョコレートを食べる:身体感覚「K」
  2. 音楽を聴いてリラックス:聴覚「A」
  3. スマートフォンを見て通知がないかチェック:視覚「V」
  4. トイレに行っておく:身体感覚「K」

◆ 「VAK」の順番は「K⇒A⇒V⇒K」

また一方で、勉強の成果を出しているBさんの、勉強前のルーティンが以下のとおりだとしましょう。BさんはAさんのモデルです。

成果を出しているBさん「勉強前のルーティン」
  1. 適度に音がある場所に移動:聴覚「A」
  2. 軽く体操してトイレにも行っておく:身体感覚「K」
  3. 一点を5秒間見つめて集中力アップ:視覚「V」
  4. 前回勉強したことを書き出してみる:視覚「V」

◆ 「VAK」の順番は「A⇒K⇒V⇒V」

(参考:STUDY HACKER|「学習能力が高まる「勉強前」の5つのルーティン。集中するには “たった5秒” あればいい」)

そうするとAさんには、Bさんの勉強前のルーティンを完全にまねる、あるいはBさんモデルを参考に「五感=VAK」の順番を変え、内容をアレンジしてみるといった選択肢が与えられます。Bさんモデルの「A⇒K⇒V⇒V」に沿い、既存の行動も残した一例はこうです。

  1. 音楽を聴いてリラックス:聴覚「A」
  2. 脳にいいチョコレートを食べる:身体感覚「K」
  3. スマートフォンを見て通知がないかチェック:視覚「V」
  4. 前回勉強したことを書き出してみる:視覚「V」

ほとんど順番を入れ換えただけなのに、ずいぶん印象が変わった気がしませんか? “なりたい自分” にグッと近づけたかも。

***
結果を出せないこと、続かないこと、やめられないことなど、いろいろお試しくださいね。

(参考)
PRESIDENT Online|なぜ"育児本"を中高年男性上司が読むのか 女性部下と接するときにすぐ役立つ
NLP学び方ガイド(日本NLP協会 監修)|順番を変えるだけで目標を達成するNLPのストラテジーとは
STUDY HACKER|学習能力が高まる「勉強前」の5つのルーティン。集中するには “たった5秒” あればいい
藤川とも子著(2018),『マンガでわかる! すぐに使えるNLP』,日本実業出版社.
NLP-JAPAN ラーニング・センター|NLPとは?
エキサイト辞書|【戦略・戦術】とは・意味

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