資格試験やTOEICなど、日々継続して勉強をする際、自分なりの確固たる勉強の仕方、システムが出来ていれば良いのですが、なかなかそうはいかないもの。
必要なものが足りなくて勉強の効率が落ちてしまったり、何を勉強するかで悩み、時間を使ってしまう人もいるのではないでしょうか?
しかし、それは単に勉強前にすべきことが出来ていないせいかもしれません。余計な時間を過ごさずに、もっと効率的に勉強するために勉強の前にできることがあるはずです。
今回は、そんな日々の勉強でスタートダッシュを決める方法を3つをご紹介いたします。
1.翌日の準備や計画は、前日の勉強の終わりに行う
翌日の準備や計画は、前日の勉強の終わりに立てるのがよいでしょう。
これには2つの利点があります。 1.すぐに勉強を始められる やるべきことがあらかじめ分かっていればすぐに勉強に入ることができますね。
2.時間の節約になる 具体的に言えば、勉強の直後ならば集中力が高まっている状態です。その集中した生産性の高まっているタイミングで、計画や準備をすることで素早く立てることが可能になるのです。
また、その日勉強して「今日は進みが悪かった。明日もまだ難しいところをやらなければならない」といった細かい事情を一番記憶しているのもこのタイミングです。そのため、無理のない計画を立てることもできるでしょう。
2.時間を区切っておこう
なかなか集中できなかったのに、試験前になるとパッと集中できた経験はありませんか? これは「試験前でこれを覚えなくてはいけない」という、あとがない心境に加えて、やり切れる絶対的な勉強時間が決まっているためです。
つまり、勉強においては試験直前にならないと心理的に負荷がかからず、やる気が喚起されないのです。そこで“ヤーキーズ・ドットソンの法則”を利用しましょう。
“ヤーキーズ・ドットソンの法則”とは、ある作業をする際に軽い罰を用意した方が作業効率が上がるという心理学の法則です。勉強時間にあらかじめ期限を設けて、意図的に自分にプレッシャーをかけてしまいましょう。ストレスや緊張感がある程度ないと作業の効率は落ちてしまい、“ヤーキーズ・ドットソンの法則”による効果が減少してしまいます。
例えば、前日に予定を立てる際に、ついでに最低限かかる時間の予想を書いておくのです。 そして、翌日の勉強開始時にはその時間に少し足した時間で強制的に勉強を終わらせてしまいましょう。ただ、どうしてもやりたい時には期限を破って勉強することも可能とします。
そのため、きちんと自分にプレッシャーをかけるために「設けた期限で強制的に終わらせる」という一見おかしな自分ルールをちゃんと守ることを意識することが大切です。
3.報酬は用意しない
準備ややる気の上げることで日々の勉強でスタートダッシュする方法を紹介してきましたが、3つ目では少し毛色の違う禁則事項を紹介しようと思います。
それは“報酬を用意しない”ということです。よく報酬を用意してやる気を上げるという方法がありますが、現実社会ではそれでは上手くいかないことが知られ始めています。
“アンダーマイニング効果”と呼ばれる現象は、報酬がなくやっていたこと(内発的動機づけに基づく行動)が報酬の存在により、もともと持っていたやる気を削がれてしまうものです。
今回の場合で言えば、前日に準備をし、自分なりの期限を定めてやっていた行動が何らかのご褒美を用意することでいつの間にかご褒美目当ての行動に置き換わってしまうことが考えられます。
せっかくのやる気を削がないためにも、このことは注意するべきことでしょう。
前日に行う準備も、自分ルールで期限を設けることもやろうと思えば、10分もあればできるはず。これなら、日々行う分にも負担にならず、習慣にしていくことが可能なのではないでしょうか。
やる気を出したい、集中して一気に勉強を終わらせたいというときには、ぜひ参考にしてみてくださいね。
(参考) Health クリック|集中力とやる気の関係 goo ヘルスケア|ヤーキーズ・ドットソンの法則 Yahoo‼JAPAN ニュース|やる気が出ない人の特徴と対策 echool 京都橘大学健康科学部心理学科通信教育課程|やる気と報酬の関係について1 -アンダーマイニング効果-